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虚空の底の子どもたち  作者: 日浦海里
第三章 激動の大地
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第二十四話 お勤め

 南の『スウォード内海』からの風が独特の潮の匂いを連れてくる。

 ここから内海までは、まだ幾ばくかの距離があるが、この()は風が強いのか、海岸から少し離れたこの村にまで潮の匂いが届いているようだった。

 『メルギニア』の南に位置する『スウォード内海』は、『メルギニア』一国がほとんど納まるほどの広さを持ち、『アストリア』の南東に位置する『リリス内海』に匹敵する大きな内海である。

 外海と比較して波が穏やかな内海は、漁や交易に利用する上での危険性が少なく、接する国にとって内海はもう一つの領土とも言えた。

 その内海から徒歩でおよそ数時間ほどの距離、ケヴィイナ領に位置する小さな村に、フアンたちは向かっていた。


 村に近づくにつれ、周囲には槍の穂のような形をした緑色の葉が、海の波のように風に揺られる姿が見られる。葉が揺れるたび描く線が風自身の姿にも見えて、その様にフアンは不思議な気持ちになる。

 彼やレツが住むベアド村は『ゲラルーシ山脈』の近くであり土壌が少なく岩場の多い土地であったため、こうした景色を見る機会はほとんどなかった。

 傭兵ギルドに入ってからは様々な「おつかい」として『アストリア』国内の各地を歩きながら、これまで見たことのない景色に感動したことを思い出していた。

 そんな緑溢れる景色も近年の神の恩寵の減少によって、少しずつ変化してきていた。

 一面の緑の中には時折窪みのような空き地が出来ていた。神の恩寵の減少によって植物は抵抗力を弱め、病気に罹りやすくなるらしい。そうして枯れたり生育状態が悪くなった結果、窪みが出来上がったのではないかとフアンは推測している。


 わずかなもの悲しさとこの先の不安を胸に抱きながら、緑の海を裂くように引かれた街道を歩いていく。

 やがてその向こう側には簡易的な木の柵で囲まれた村が見えてきた。



 村では外からの来訪者が珍しいのか、フアン達に気づいた大人たちがこちらに視線を向けていた。

 だが、不安げなその視線も、エレノアとフェリの服装を見るまでのことだった。二人が羽織っている乳白色のローブは教会関係者の証であり、それは即ち無償で癒やしを行う治癒術士が一行の中に居るということだったからだ。


「教会の方かの?」


 こちらを見ていた大人たちの中から一人の壮年の男性がフアン達に歩み寄りながらそう尋ねてきた。

 少し腰を曲げて歩み寄る様子を見て、エレノアが男に歩み寄ると、その手を取り白いエーテルの光を浮かべる。


「今回は教会の巡回とは別のお仕事でこちらにお邪魔しました。ですが、ご迷惑でなければ「お勤め」もさせていただければと考えています」


 「お勤め」というエレノアの言葉に反応したのは、手を取られた男性ではなく、後ろで様子を窺っていた人々だった。


「助かるわぁ。最近男手が少なくなって力仕事が増えたから、腰が痛くって」


「この間痛めた場所の治りが悪くてのぉ。見てもらえんかの」


 エレノアが男性の手を放しそれぞれの人の話を聞こうとしたのを見て、レツが急いでエレノアの前に立つ。


「ほらほら、ちゃんとみんな話聞くからさ。落ち着けって。とりあえず村の広場行こうぜ。この村の代表者はどこにいんの?」


 エレノアから一定の距離を保つようにとその手を前に突き出しながら、だが拒絶意志がないことを示すように、笑みを浮かべ上下に軽く腕を振る。


――こういう反応はどの村でも一緒だよな


 レツの出身であるベアド村にも教会の治癒術士が時々「お勤め」として巡回治療に訪れることがあった。そして教会の治癒術士を見ると、決まって村の老人たちが群れるように寄っていくのだ。

 いい娯楽を見つけたという気持ちと、切実な体の不調を訴えたいという気持ち、それから安心して会話ができる外からの来訪者が珍しいという気持ちもあるのかもしれない。

 そしてそうした気持ちは、レツの住むベアド村に限らず、どこも似たようなものらしいということを、この旅を通して実感していた。

 『アストリア』から『メルギニア』に活動の場を移し、およそ三神節(九ヶ月)をこうやって過ごしているが、行く先々でこれと同じ光景を見る度に、レツはつい出身地であるベアド村の老人たちのことを思い出し、こうやって言葉を崩して話してしまう。


 そんなレツと村人とのやり取りを笑顔で見つめながら、エレノアは乳白色のローブの裾を両手でつまむ。


「帝国の依頼で、「メラノ」の傭兵ギルドから派遣されて来ました。治癒術士のシンと申します。そちらはレツ。私たちの護衛の方です。言葉遣いについては、ご容赦くださいね。気の良い方ですから」


「あんまりかしこまるとみんなが警戒するからって言葉崩してんだよ」


 レツが振り返りながら反論するのを、エレノアは笑って流す。そして自分の右後ろに立つフェリを紹介しようと手を伸ばそうとする。だがそれを止めたのは、またレツだった。


「挨拶もあとあと。そういうかしこまったのは全部広場行って村の代表と話してからな」


 どうせそこでまた自己紹介すんだから、とレツはぼやくように言った。




「前神期()からまた収穫が減ったんよねぇ。女神様の恩寵が減っとるって話は本当なんかねぇ」


 村の代表者に、この村を訪れた目的と、そのついでとして、「お勤め」(教会から定期的に派遣される治癒術士による治療行為)を行うことを告げ、快く受け入れられると、村の広場は小さなお祭りのような人だかりができていた。

 レツは村の男手が少ないからということで、まき割りや建物の修復など、力や手間がかかりそうな仕事を請け負っていた。

 治療が必要な人々が順番に並び、フアンが症状を聞いて、エレノアの治療が必要か、フェリの手当てで対応できるかを判断して列を振り分ける。

 治癒術士ではないフアンの知識で判断が難しいものは、エレノアに声をかけて都度判断してもらっていた。


 フェリはその間も自分で対応可能な人々の手当を順番に行っていた。手持ちの塗り薬を塗ったり、少し患部を裂いて、膿を出して消毒を施す簡易的な治療を行ったりするのが主な作業だった。もしも症状が想定より酷い場合はエレノアに対処をしてもらうようフアンに伝えて、エレノアの治癒に混ぜてもらっていた。そうした作業を繰り返し、今は一人の女性の腰に手元の薬品に白い布を浸した布をあてていた。

 女性の名がフラーダだと言うのは、話をしているうちに教えてもらっていた。


 フアン達の旅の本来の目的である情報収集はこうした治療行為の中で行っていた。人々も治療中の世間話として構えずに話をしてくれるため、本来知りたい情報以外の話も多かったが、それらも繋ぎ合わせていけば一つの重要な情報になることもあり、馬鹿にできるものではなかった。


 教会に在籍していた頃、定期的に周辺の村々に「お勤め」の経験がこんな形で役に立つとは思ってもいなかった、とフェリは思う。

 フラーダは腰に布をあてられた時には、ぎゅっと目を閉じていたが、しばらく後にそっと目を開ける。


「これをあてておけばいいの?」


「それで少しは痛みが引くと思います。エーテルを循環する治療は、彼女がいるときにしか出来ないので、日頃の手当てはこの薬品を利用してください」


 エレノアを見るフェリを見て、フラーダもまたエレノアを見た。そのエレノアと言えば、別の男性の膝に手を当てていた。その手の平には淡く白い光が灯り、男性の膝を包み込んでいる。


「そうね、アンちゃんもシンちゃんも、たまたま寄ってくれたんだもんねぇ」


「任務中に寄っただけですので、くれぐれも他言無用でお願いしますね」


 フェリはそういって手のひらを唇にあてた。内緒にしておいてね、という印だ。

 フェリとエレノアは、外向けに活動をする際には、アンとシンを名乗ることにしている。ここは『メルギニア』であり、『アストリア』ではなかったが、教会の手配がどこまで及んでいるかわからないため、念のためといったところだった。


「恩寵の減少の状況や、獣の分布状況の調査だっけ?大変ねぇ」


「帝国でも今の状況を心配していて、ギルドを通じてこういう仕事を依頼されているようです。

 その中でも私たちは、各村でお困りの方がいらっしゃった時のお手伝いが出来るようにと、特別に教会と魔術協会から派遣されています。

 ただ、残念ながら、治癒術士がお勤め以外で村々を回ると良く思わない方がいるのも事実です。ですから帝国のご依頼で密かに回らせていただいています」


 「帝国からの依頼に基づく調査」これはフアン達がこの国で活動をする上での建前であり、肩書であった。

 既に調査を始めてから三神節(九ヶ月)が経過しようとしているが、これほど長期間の調査を、潜入員としての訓練も受けていない彼らが、正式な肩書もないまま、大々的に動けるはずがない。ギルドもそれは当然想定していた。

 そのため、フアンが語った「建前」は、フェリたちの名前のような完全な偽装ではなく正式に準備されたものだ。


 『メルギニア』は前々神期()より、いくつかの村から原因不明の行方不明者の報告を受け、調査の必要性を感じていた。

 そして、『メルギニア』の傭兵ギルドにも、同様の調査依頼が上がっていた。

 しかし『メルギニア』では、各領地で自治権を持っており、国は容易に調査員を派遣できない。

 各領主の指示で人を派遣するのは領地内に限られている。領地の境界線を跨ぐ調査を依頼すると、相手の領主に無用な誤解を生む恐れがあるため、安易に派遣はできないのだ。

 そのため、領地間を跨ぐ調査はギルドが住民からの要望を受ける形でなければ、なかなか実現しなかった。

 だが『メルギニア』で傭兵の職に就く者は、政治闘争や家督争いに破れ追放されたもの、その他の職が手につかなかったものがなることが多く、荒くれ者が多いせいか、こうした地味な仕事を嫌う傾向があった。

 『アストリア』の傭兵ギルドは、この状況を利用する形でフアン達を潜り込ませたのだ。

 こうした経緯から、フアンたちはこの調査結果について『メルギニア』の傭兵ギルドに報告する義務を負っているが、『アストリア』の傭兵ギルドとしては、単独で問題の解決が出来る事案でもないことからこの点については何の問題もないと考えていた。


「近頃は、教会から治癒術士さんたちを派遣してくれる回数が減ってしまって困ってて。本当に助かるわぁ」


「どうしてなのか、お話を聞かれていますか?」


「なんにも。アンちゃんは何か知ってるの?」


「すみません。私は帝都から来ているので、他の領主様の教会の事情までは把握してないのです。皆さんと一緒で自分の教会での事しか分からなくて。申し訳ありません」


「いいのよ。教会の人たちでもそんなもんなんだねぇ」


「申し訳ありません」

 

 深々と頭を下げるフェリに、フラーダは慌てた様子を見せる。

 

「教会のお方にそんなことさせたら、後が怖いからよしとくれよ。アンちゃんがいい子なのは分かってるから」

 

「ありがとうございます」

 

「それじゃぁ、こういうのもアンちゃんたちは知らないかねぇ」

 

「なんでしょうか」

 

「ここ最近、恩寵(おんちょう)が減少して、穀物の取れる量も減ってるだろ?帝都に集まる食料が減ったからって、都のお偉い方が、徴収する量を増やしたって話。うちの領主様は反対して、自分のところの徴収量は減らすけど、上から言われた分はどうしようもなかった、なんて説明されてね」

 

 フェリは無言でフアンに目線を送る。

 フアンも二人の会話が聞こえていたのか、フェリの方を見ていたようだが、視線を合わせても、何も反応を返さない。視線が合っていたのは僅かに数秒程の事だが、なんの反応もないことを確認すると、フェリはフアンから視線を外す。

 

「いえ、存じ上げません。私たちもこうして「お勤め」をしていますが、中央からは特にそうしたお話もなく。まぁ、私たちが税のことを考える必要はない、ということなのかもしれません」

 

「そうよねぇ。アンちゃんたちはこうやっていろんな村を歩いて、治療して回ることがお仕事だものねぇ」

 

 フェリはフラーダの言葉に頷きながら、彼女の腰にあてた布を綺麗に広げ終えると、フラーダの服装を綺麗に整えた。

 

「はい、これでおしまいです。今日使用した薬品と、薬品を作るための材料の書置きは一緒に置いていきます。大体は近辺で採集可能な薬草ですが、近頃は物騒ですから、外に採集される際には、男性にお任せするのが良いと思います」

 

 フェリはそう話しながら余った布地を折り畳み、肩から下げられる鞄の中にしまい込む。

 たらいに張った薬品は、この後、他にも同様の症状を持つ人がいれば使う予定だが、筒に入った丸薬はこれ以上使うこともないだろうから、と筒のふたを閉めフラーダに渡す。

 

「いいのかい?」

 

「皆様から収めていただいた穀物を糧に、私たちは日々生活を出来ているのです。ですから、これはそのお返しのようなものです」

 

「アンちゃんは本当にいい子だねぇ。うちの娘に欲しいよ」

 

「それはダメよ!アンがいなくなったら私が困っちゃう」

 

 フラーダはフェリの手を取ったかと思うと、そっと抱き寄せる。その体勢のまま呟かれた言葉に、男性の膝の治療を終えたエレノアが、間髪入れずに言葉を挟んでくる。

 

「あら、じゃあシン様もうちの娘になってくれれば問題ないですねぇ」

 

 フラーダがエレノアに笑いかけると、エレノアは眉間に皺を寄せ困り顔をする。

 そんな風に自分たちに好意を向けてくれることは有り難いと思う。それがただの社交辞令だとしても。

 

「突然二人も子どもが増えたら、食料不足になるでしょう」

 

「シン様やアンちゃんが来てくれるなら、みんなで食料出してくれるわよ。ねぇ」

 

「今、若いのはみんな、徴兵とその支援で街に取られてしもうたからな。めしぐらいで二人が来てくれんのなら歓迎じゃわい」

 

「のぉ」

 

 周りから次々と上がる賛同の声に、エレノアが更に困った顔でフアンを見る。


 どうしてここで僕を見るかなぁ、とフアンは苦笑いを浮かべる。

 フアンたちは帝国からの依頼で派遣されている治癒術士様一行という名目でこの村を訪れており、治癒術士のエレノアがこの一行における最上位なのだ。フェリはその付き人、レツは護衛でフアンは単なる調査員、下っ端も下っ端だ。

 一方で調査員として帝国から直接派遣されているのはフアンだけという「設定」なので、そこまでおかしくないのか、とも思う。

 このまま放っておいて、エレノアが困ったように対応するのを眺めているのも面白そうではあったが、おそらく収拾がつかないだろうし、なにより、宿に帰ってからが怖いので、早々に助け舟を出すことにした。

 

「この村に来てから気になっていたのですが、若い方が極端に少ないのは、そういうことなんですね。各家庭の長男については、それぞれの村の生活が立ち行かなくなることから、通常徴兵対象から外れているはずなのですが」

 

「さっきアンちゃんが、近頃は物騒だって言ってたでしょ。それで、近隣の見回りをするために、臨時で各村から徴兵されることになったのよ。あくまで巡回が目的だから、刈り入れ時になる火の昇神節(六月)頃には一度返すって。

 巡回は国からの指示じゃなかったんか?」


「帝国では、各領地の税率、徴兵の方法は、領主様にお任せしています。国全体の問題になるようなことについては、国から指示を出すこともあります。

 例えば、今の話のような、

 「常設部隊に対して、徴兵可能な年齢に値する家長と長男がいる場合、少なくともいずれかは徴兵対象から除外すること」

 といった定めですね」


「よぉ分からんけど、今の領主様のやってることは大丈夫なんか?」


 フラーダの表情を見て、少し語りすぎたかもしれない、とフアンは思う。

 各村の人々が法に詳しい事を好まない領主は多い。民は無知である方が治めやすいのだ。

 フアンはそれに素直に従うつもりはないが、中途半端に知識を与えてしまうと、それがきっかけで領主に目を付けられる恐れもある。それもまた、フアンの望むところではない。


「今回の件は問題ないと思います。一時的な巡回の為ですし」


「ほぉか」


 ほっとした様子のフラーダを見て、フアンも安堵する。嘘は言っていない。今回は「常設部隊」に対する徴兵ではない、という名目だ。帝国の法律上は問題にならないだろう。

 だが、今のフアンのセリフは、この制度が悪用可能だということも示唆していた。

 「常設部隊」という名目でなければ、徴兵可能なのだ。

 それが一神期の大半を要する任務に従事することになろうと。もしかすると、これを規制する細かな取り決めが他にもあるかもしれなかったが、フアンもそこまで他国の法律に精通しているわけではなかった。

 フアンの知識も、ギルドの事務員として知る範囲での知識でしかないのだ。


「それでも、一時期とは言え、皆さんも大変でしょうね」


「ほんにのぉ。土の神節(春の季節:三月〜五月)の時期も、雑草刈りや生育状態の確認とか、大変なんじゃがのぉ。じゃが、実際、遠くの村では、よぉわからん行方不明者も出とると聞くし、しょうがないのかのぉ」


 男性の言葉に、フアンはようやくこの話になった、と思った。

 ここまでの話の中にも聞き逃せない話題がいくつもあったが、彼らにとっての本命はこの話だった。原因不明の行方不明者は『ウツロ』に繋がるかもしれない情報である。


 現状、情勢の不安定な北の『キシリア』に近い領地は、治安も悪くなっていると聞くが、『スウォード内海』に近い『メルギニア』の南側は治安が良い。そういう場所での行方不明は、事故に近い何かが原因であることが多い。その「事故」には、『ウツロ』との遭遇という「事故」が含まれる可能性がある。

 

「大変ですね。徴兵はこの村だけでなく、近隣の村も同じなんですよね。男手が必要なことはいくらでもあるでしょうに」

 

「まぁ、大変なのは皆同じじゃし、何事も生きていてこそじゃからの。安全を守るためと言われたら断れんわの」

 

「そうですね。ところで、行方不明者の噂ってどのあたりかって聞かれたことありますか?」


 フアンは警戒を持たれぬようにこやかな表情を浮かべていたが、これから語られる内容を聞き逃さないよう、その目は笑っていなかった。

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― 新着の感想 ―
[一言]  商隊長とギルド長、こうすることを見越して、だったのでしょうかね。フアンくんたち、掌の上ですね…。  状況には色々ありそうですが。  まだ宿に泊まれたりと、そこまで過酷な旅ではない様子で。…
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