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【WEB版】水魔法なんて使えないと追放されたけど、水が万能だと気がつき水の賢者と呼ばれるまでに成長しました~今更水不足と泣きついても簡単には譲れません~   作者: 空地 大乃
第八章 救いたい仲間たち

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番外編 クリスマス?

12月ということで――

「愛弟よ! 今宵はクリスマスだぞ! 祝おうではないか!」

 

 ある日、ウィン姉がそんなことを言いながら部屋に飛び込んできた。しかも何かいつもと違って赤い衣装に身を包まれているよ。帽子もなんか赤いし。


 それにしても格好は勿論だけど、僕には他にも疑問があって。


「えっとクリスマスって何?」

「スピィ?」


 そう。僕はウィン姉の言っているクリスマスがなんなのかわからないのだ。スイムも一緒のようで疑問符の浮かんだ顔をしているよ。


 話を聞いていると祝い事のようなんだけどね。


「ふむ。愛弟の疑問にはしっかり答えよう! クリスマスとは西方の大陸で年に一度この日に行われる行事なのだ。元々は年に一度この日だけに現れるサンダーグロースという魔獣を狩る行事であり、狩りが成功した記念に皆で祝っていたのが始まりとされるのだ」


 なるほど。流石様々な国を渡り歩いたというウィン姉だけあって博識だよね。


「あれ? でもどうしてそれがクリスマスに?」

「スピッ?」


 そう。今日はクリスマスらしいけどサンダーグロースとは関係ないよね。


「うむ、諸説あるようだが、サンダーグロースが苦しますに天に召されるよう歌い踊ってこの狩猟の日を祝ったのだが、苦しまずからくるします、くるすます、くりすます、と変化した結果、クリスマスとして祝われるようになったようだ」

 

 へぇ~そうなんだね。何か微妙にツッコミどころがある気もしないでもないけど祝い事なら楽しんだほうがいいのかもね。


「サンダーグロースから採取できる素材は高値がつく。故に当時狩猟した大人はその稼ぎで子どもたちにプレゼントを送ったようだ。それが次第に大事な人と祝ったり贈り物をしたりする日に変わっていったのだ。だから祝うのだ!」

「そうなんだね。でもその衣装は?」

「うむ。サンダーグロースは手強く戦いは命がけだったようだ。結果狩りが終わった後は全員血まみれになったそうでそれをイメージした衣装がこれなのだ!」

  

 思ったより怖い理由だったよ! 楽しげな祝い事なのに!


「ムッ、それで思い出したぞ。エクレア! 何をしておるのだ! 貴様が頼むから準備してやったのだぞ!」

「うぅ、でも急に恥ずかしくなってきて」

「全く何を今更。早く来い!」

 

 そしてウィン姉がエクレアを引っ張って連れてきてくれたのだけど、エクレアもウィン姉のような赤い衣装を着ていたんだ。しかもやたらと谷間が強調、きょ、強調――ブボッ!


「きゃぁ! ネロが鼻血を出して!」

「ネロ! 一体どうしたのだ! ネロ~~~~!」

「スピィ~!」


 意識が遠のく中、皆の声が聞こえてきた。そして思ったんだ、クリスマスも悪くないってね――

本作のコミカライズ版がコミックノヴァにて連載中です!

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