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うみずぎ

抜けるような青空!

砂だけの綺麗な砂浜!

そして!


「まるで水晶みたいに澄んだ真っ青な海ー!」


山間部にある俺達が住む街から約半日車で走り、ようやく辿り着いた海水浴場を前にワンピースに麦わら帽姿の俺は堤防の上で大はしゃぎしていた。


「うわぁー!きれー!」


「凄いな!本当に凄いぞ!」


「はっはっはっ!三人共はしゃぎすぎて迷子になるんじゃないぞ」


「まずは旅館に行ってお部屋に荷物を起きましょうね」


「「「はーい!」」」


ーーーーーーーーーーーーーーーー


「あー、楽しかったー」


「海綺麗だったねー」


「また明日も海で遊ぼうな!」


「えー、明日は砂浜探索したーい。ちよちーはー?」


「私はどっちもやりたいかなー」


あの後、叶奈ちゃんのご両親が見守る中夕方まで遊び続けた俺達は、そろそろ旅館に戻るとご両親に言われ着替えを手にシャワールームへと向かっていた。


「にしても、まさか海があんなに綺麗だとは思ってなかったなぁ」


令和の海は本当に砂浜はゴミだらけ海は浮遊物だらけで綺麗な所なんて少なかったからなぁ……まさかアニメみたいな綺麗な海をこの目で拝める日が来ようとは。


「ねー。綺麗な貝殻もいっぱいあって拾いきれなかったよー」


「おー!みやみや後で叶奈にも貝殻見せて!」


「いいよー」


貝殻かぁ。如何にも女の子らしい海の話題だな。まさにアニメの如しで俺もホクホクだが……


「貝殻もいいけど、私は二人のその水着も似合ってて凄く可愛いと思う!」


「そうかー?叶奈似合ってたかー?」


「うんうん!似合ってるよー!叶奈ちゃんらしいスポーティーな感じで!」


「そ、そうか?うぇへへへへ♪」


俺に褒められ、そう顔をニヤけさせながら喜ぶ叶奈ちゃんの水着は上下が大きく離れたスポーティーな……一応ビキニに分類される下がショートパンツのシンプルな奴だ。


「そう言うちよよんだってー、その白と水色の水着、すっごくちよよんらしくて可愛さ抜群だぞ!」


「えへへ、そう言って貰えると嬉しいなぁ」


そう言う俺が身につけている水着は叶奈ちゃんと同じビキニの水着のような物で。

上は二枚の水色と白の布を重ねたようなデザインで、下は生地が水色のベリーショートパンツと呼ばれている物に、白のお尻を覆う程度の短いパレオがあるだけの比較的シンプルな物だ。


最初こそ女子用の水着の全身覆われてるのに違和感とか感じてたけど、今じゃ普通に水着仕様の洋服着てるみたいで逆に安心するというかなんというか。まぁ、慣れだな。


「でもびっくりだったよなー」


「まさか綺月ちゃんがあんなに恥ずかしがるなんてねぇ」


「うぅぅ……!だってぇー……ただでさえ学校の水着でも足が見えて恥ずかしいのに!お腹まで丸見えだったんだもん!」


遊びに夢中になって忘れていたのを俺達に言われ思い出したのか、綺月ちゃんはそう言うとお腹を手で抑え、恥ずかしそうに顔を真っ赤にする。

そんな綺月ちゃんが着ているのは叶奈ちゃんが最初お父さんに買ってもらったという、沢山のフリフリが可愛らしいピンクのビキニだった。


「でも私はスク水よりは遥かに可愛くていいと思うけどなぁ」


「うむ、叶奈もそう思うぞ」


「むぅぅう……二人は女の子としての自覚が足りません!」


「わぁー!綺月ちゃんが怒ったー!」


「にげろー!」


「まちなさーい!」


「「きゃー!」」


恥ずかし度が限界に達したのか、そう言って追いかけてくる綺月ちゃんから俺達は笑顔で楽しげに追いかけ回しあって遊んだのだった。

こうして、俺達の海一日目は過ぎて行った。


ちなみに途中叶奈ちゃんが溺れかけてそれを千代が全力で助けたり、浅瀬に迷い込んできた魚を三方向から囲って捕まえようとしたり、叶奈ちゃんのお父さんがいい所を見せようとバナナボートを膨らましたりと


そんな展開も考えたりしました

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[一言] お父さんがバナナボートを膨らます…?(深読み)
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