*。*:゜ ニニコ論文 「ひも結び歌 巻結編」 ゜:。*
◆◆/ ハ""人"ハ人
/ |ハ川 ● ● お絵描き歌!
ノノ 人С川 w )
◆◆/ ハ""人"ハ人
/ |ハ川 ⦿ ⦿ はじまるよー!
ノノ 人С川 w )
心電図が1本あったとさ♪
謎の波長がピコンピコン♪
検査項目2つにマルつけて♪
検査結果、W♪
再検査で U♪
さっきと逆の波長がピコンピコン♪
まとめて三角コーナーに放りこめば♪
あっと言う間に私。
私ことニニコ・スプリングチケットは、死ぬほど後悔してる。
前回、絵描き歌ならぬ「ひも結び歌」の論文をアップした。
あれで終わっときゃよかった。
今回、マジで作んの大変だった。
調べんのも、写真撮るのも、歌詞考えんのも、なにもかもだ。
前回の最後に日本刀の写真見せたじゃん?
私の愛刀、「 ネギ切り丸 」。
なんか日本刀の名前って、最後に「丸」ってついてるの多いよね。
「 丸 」には魔よけの意味があんのよ。
だから戦場での安全を祈って、刀になんとか丸って名前をつけたの。
◆◆/ ハ""人"ハ人
/ |ハ川 ● ●
ノノ 人С川 w )
◆◆/ ハ""人"ハ人
/ |ハ川 〇 〇 ちょい待ち。
ノノ 人С川 w )
おいふざけんな。
なんでもう話が脱線してんだよ。
……話を戻そう。
日本刀のサヤって、なんかヒモがあんのよね。
あのヒモ、「 下げ緒 」って言うのよ。
ほんで今回は、下げ緒の結びかたを歌にするって約束したんだっけ。
つまんない約束しちゃったな。
まあ言ってしまった以上、しょうがない。
とりあえずこの下げ緒、なんのためにあるのか説明しよう。
帯から抜け落ちないための、すべり止めだ。
以上。
◆◆/ ハ""人"ハ人
/ |ハ川 ● ● 以上だ。
ノノ 人С川 w )
昔の武士は、刀を帯にぶら下げてたんだって。
そのぶら下げるためのヒモが、下げ緒って名前の由来だそうだ。
このときは下げ緒、帯にくくりつけるって実用があった。
ぜったい必要なものだったのよ。
ただ室町時代以降、刀は帯に直接差しこむのが一般化した。
帯にヒモで結ぶんじゃなくて、帯に差しはさむようになったんだ。
だからヒモいらなくなったのよ。
ただそれだとさ。
サヤが、下にスポって抜け落ちるかもしんないじゃん?
落っことすのを防ぐために、ヒモを巻いてストッパーにしてたのよ。
それに、中世時代はヒモを使う機会が多かったからな。
必要なときにほどいて使える点では、ちゃんと利便性もある。
また武家社会では、身だしなみの道具でもあった。
ネクタイみたいに正装のアイテムだったのよ、下げ緒。
きっとブランド物の下げ緒とかもあったと思う。
ただし、巻きかたはいろいろだ。
というか統一された巻きかたなんか無い。
なんとか藩とか、なんとか流剣術とかで巻きかたがちがう。
どんな下げ緒をしてるかを見れば、相手の所属がわかったりもしたんだ。
◆◆/ ハ""人"ハ人
/ |ハ川 ● ● はやい話がさ。
ノノ 人С川 w )
とくに指示がない限り、どんな巻きかたをしても構わない。
というか、無いなら無いで構わない。
それが下げ緒だ。
ちなみに、こういう視点で剣術マンガを読むと面白いぞ。
ゾロと炭治郎は、下げ緒自体してなかった。
時代劇作品の多くは、さすがにきちんと描いてたな。
身分とか出身藩とかで結びかたが違ったり、超こだわってる。
逆刃刀は、なんか下げ緒じゃないなにかを巻いてた。
最初はちゃんとヒモだったのに、いつしか輪ゴムみたくなってた。
どうでもいい。
下げ緒なんかそんなんでいいんだよ。
そんな下げ緒だが、あくまで一般的な巻きかたを紹介しよう。
ほどきやすい形の「正結び」。
保管や運搬に適した「巻き結び」。
帯にぶら下げられる「太刀結び」などなど。
この論文では、下げ緒を飾りという視点で紹介している。
したがって今日は、飾るために適した「大名結び」を歌にしよう。
「大名結びのうた」
歌のお姉さん:ニニコ・スプリングチケット
ヒモと刀があったとさ♪
栗型に半分通します♪
栗型ってのはサヤにあるリングでござる♪
バッテンしてクルッとひと回り♪
ヒモの下にお邪魔します♪
邪魔すんなら帰って♪
わかりました♪
やっぱ引き返してもう1周♪
ヒモの下にお邪魔します♪
邪魔すんなら帰って♪
わかりました♪
やっぱ引き返してもう1周♪
おやおや、輪っかが3つできました♪
すっぽ抜けそうだからペンでも刺しこんどけ♪
てか最初からペン使って巻いときゃよかった♪
ちょ、ネギ切り丸ジャマ。
床に置いとこう。
反対側もおなじように♪
1周して、もぐってペンを周回してUターン♪
3回くりかえしていったん休憩♪
そろそろイヤになってきた♪
はい、ペンを抜きまして♪
気をつけないと、この輪っかスッポ抜けるからな♪
2つ折りにしたヒモを、順番に輪っかに通します♪
この作業マジでそうっとやれよ、マジ♪
ぜんぶ通したらまたペンでも刺しとけ♪
ホンマ抜けやすい♪
ほんでもう一方のヒモも、ふたつ折り♪
輪っかに今度は反対側から通しましょう♪
通しましょうってお前、ギッチギチで通せんぞ♪
なんか剣の修行してる気分になってきた♪
どうにかこうにか全部通しまして♪
その通した輪っかを左右に引っぱれば♪
あっと言う間に、大名結び♪
◆◆/ ハ""人"ハ人
/ |ハ川 ⦿ ⦿ ・・・・・・
ノノ 人С川 w )
◆◆/ ハ""人"ハ人
/ |ハ川 ● ● あっという間?
ノノ 人С川 w )
◆◆/ ハ""人"ハ人
/ |ハ川 ● ● ……どこが?
ノノ 人С川 w )
昔のサムライって全員こんなことしてたの?
マジですべての武士がこの技術を習得してたのか?
しかも何種類も?
作法とかいうレベル超えてるぞ。
名だたる剣豪も、みんな自分でヒモ結んでたわけ?
二天一流の、宮本武蔵も?
鹿島新當流の、塚原卜伝も?
北辰一刀流の、千葉周作も?
無外流の、秋山小兵衛も?
柳生新陰流の、柳生十兵衛も?
みんな自分でヒモ結んでたのか?
◆◆/ ハ""人"ハ人
/ |ハ川 ● ● 絶対ウソだ。
ノノ 人С川 w )
みんながみんな、こんなこと出来たとは思えんぞ。
ヒモ結べなくて、お母さんに結んでもらってた剣豪もいたはずだ。
こんな感じだったと思う。
■■ 大河ドラマ 「 柳生十兵衛 」 ■■
~ 寛永4年(1627年) 奈良県奈良市 ~
柳生十兵衛(21)
職業:ニート
「父上、ちょっと刀のヒモ結んでくだされ」
「母上が生きておられたときは、代わりにやってもらってたんですが」
「自分で結ぼうとしたら、なんかムチャクチャになるでござるよ」
「いや~、拙者どうしてもこれ覚えられんでござる」
「なかなか剣の修業のようには参りませんな。ははは!」
柳生宗矩(56)
職業:柳生藩藩主
「……いいかげんにせよ、十兵衛」
「今日という今日は言わせてもらう、そこに座れ」
「お前が家光公のご家来をクビになって、もう1年であるぞ」
「いつまでブラブラしてるつもりなのじゃ」
「お前には柳生家の長男だという自覚がないのか?」
「ずっと家に引きこもって剣で遊ぶことしかしておらん」
「たまに武者修行などしておるようだが、まずすべきことがあろう」
「士官の面接でも受けに行こうとは思わんのか」
「言っておくが今のお前に新陰流の免許など、とてもやれぬ」
「人生を棒に振るための剣術など、やらんほうがマシじゃ」
「お前は21歳で無役なのだぞ。なぜもっと深刻になれんのじゃ」
「それとも働く気がないのか?」
「弟の友矩は14歳なのに江戸城で奉公しとるんだぞ」
「しかもお前がクビになった件で、肩身のせまい思いをしてると聞く」
「兄として、武士として、情けないとは思わんのか」
「それ以前に門弟たちに恥をかかせてるという意識が感じられん」
「新陰流の看板にドロを塗った負い目はないのか?」
「武芸指南役の柳生家が3代目であのザマよと、町人まで笑っておる」
「わしが藩主として、どれだけ恥ずかしい思いをしとるかわかるか」
「さっきから黙っとるが、ちゃんと聞いとるのか十兵衛」
「いったい将来のことをどう考えておるのじゃ」
◆◆/ ハ""人"ハ人
/ |ハ川 ● ● 結んだげてよ。
ノノ 人С川 w )




