表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【web版】ここは俺に任せて先に行けと言ってから10年がたったら伝説になっていた。  作者: えぞぎんぎつね
六章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

254/303

254 朝ご飯

 爆弾について語るならば、ルッチラも呼んだ方がいいだろう。


「ミルカ。ルッチラはどこにいる?」

 台所にいるミルカに尋ねると

「んーっと、庭でセルリスねーさんたちと訓練してるぞ」

「ルッチラがセルリスたちと?」


 少し意外な気がした。

 ルッチラも戦闘訓練に目覚めたのだろうか。


「セルリスねーさんたちと、朝早く起きてきて、朝ご飯を食べてずっと訓練しているみたいだぞ」

「そうなのか、フィリー少し待っていてくれ、ルッチラを見てくる」

「ああ、いつまでも待っていよう」

「いつまでもはかからないさ。庭まで見に行くだけだ」


 俺が外に向かおうとしたとき、ミルカが食堂に入ってきた。

 その手にはお盆にのせた朝ご飯が乗っている。


「ロックさん、待っておくれ。ロックさんの朝ご飯の準備ができたんだ。冷めてしまうぞ」


 それを聞いていたフィリーが深くうなずいた。


「ロックさん。折角、ミルカが作ったのだ。すべては朝ご飯を食べてからにしよう」

「……それもそうだな」

「ここっ!」

「がうがう!」


 ゲルベルガさまとガルヴも喜んだ。

 お腹が空いていて、早く朝ご飯を食べたかったのだろう。


「ゲルベルガさまもガルヴも、待たせてすまない」

「ここ」

「がう!」


 ゲルベルガさまもガルヴも気にするなと言ってくれているようだ。

 俺は自分の朝ご飯を食べる前に、ゲルベルガさまとガルヴに朝ご飯を用意する。


 ミルカの朝ご飯が冷めてしまうので、手早くだ。

 俺が準備している間、ゲルベルガさまとガルヴはお行儀よくお座りして待っていた。


「よし、食べていいよ」

「…………」

「……がふ」


 ゲルベルガさまもガルヴも、許可を出したのに食べない。


「ロックさんが先に食べるのを待っているんだぞ」

「そうか。そういうのもあるのか」


 俺が朝ご飯に手を付けると、ゲルベルガさまとガルヴは一気に食べ始めた。


「ここここここ、ここここ」

「がふがふがふがふ」


 そんなガルヴをミルカが撫でる


「ガルヴ、あまり急いで食べないほうがいいぞー」

「がふがふがふ」


 食事中に撫でられても、ガルヴはミルカに吠えない。

 随分と慣れたものだ。仲が良くなったようでよかった。


 それを見ながら俺はフィリーに尋ねる。


「タマは、ちゃんとご飯を食べたのか?」

「うむ。私と一緒に食べたのだ」

「それならよかった。タマも足りなかったら言いなさい」

「わふ」


 タマはどうやらお腹いっぱいのようだ。俺の近くに来てちょこんとお座りする。


「ミルカ、今日も朝ご飯おいしいな。ありがとう」

「えへへ、照れるぞ」


 おいしく朝ご飯を食べた後、俺は後片付けをする。

 そして、フィリーとタマにルッチラを呼びに行ってもらった。

 フィリーは放っておくと日光を浴びない。だから庭でいいので外に出て欲しい。


 俺が朝ご飯の食器を洗っていると、ガルヴとゲルベルガさまがそばに来てくれた。

 お行儀よくお座りして、じっとこっちを見ている。


 気にせず皿を洗っていると、ミルカが来る。


「おれも手伝うぞ」

「いや、大した食器の量ではないし、ミルカはゆっくりしていてくれ」

「でもなー。家事がおれの仕事みたいなところがあるからなー」

「休めるときに休んでおきなさい」

「わかった。手伝えることがあったら何でも言ってくれよな」


 ミルカはガルヴの背にまたがる。そしてわしわし撫で始めた。


「ガルヴー。元気かー」

「が、がうぅ」


 ガルヴは困っているようだ。

 だが尻尾がゆっくりとわさわさ揺れているので、機嫌はよいようだ。


「あ、そうだ! ロックさん、セルリスねーさんのお母さんに会ったのかい?」

「ああ、会ったな」

「どんな人なんだい? おれも会ってみたいなー」

「うーん。そうだな。セルリスに似ているかな」

「そっかー。ということは美人なんだろうなぁ」

「そのうち会えることもあるだろうさ」

「楽しみだぞ!」


 リンゲイン王国の王都の方に転移魔法陣を設置してある。

 だから、近いうちにこっちに来ることもあるかもしれない。こっちから行くことも簡単だ。


 俺が食器を洗い終わったころ、

「ぼくを呼びましたか?」

 ルッチラがやって来た。


「ここ!」


 ゲルベルガさまが嬉しそうにルッチラの肩めがけて飛ぶ。


「ああ、ルッチラ。フィリーに爆弾の構造や素材について説明することになってな」

「了解です! 覚えていること全部話しますね!」

「頼む」


 そして俺たちはルッチラと一緒に居間へと移動することにした。


「じゃあ、おれはお茶を淹れて持っていくぞ!」

「おお、ありがとう」

「いいってことだ!!」


 お茶をミルカに任せて居間に向かうと、ガルヴとゲルベルガさまもご機嫌な様子でついてきた。


「ロックさん。起きたでありますね!」

「よく眠れたかしら」

「後片付け手伝わなくて、ごめんなさい」


 シア、セルリス、ニアが居間にいた。みんなで一つの長椅子に座ってお話している。

 フィリーとタマも居間にいる。

 フィリーはシアたちの正面の長椅子にゆったりと座って、タマをやさしく撫でていた。

 とりあえず、これでひとまず、屋敷にいるミルカ以外の全員がこの場に揃った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] ロックさんが好きすぎます。ゲルベルガ様もかわいい。 日常回尊い。 [一言] 大好きです!
2020/08/16 09:54 退会済み
管理
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ