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神を【神様ガチャ】で生み出し放題 ~実家を追放されたので、領主として気ままに辺境スローライフします~  作者: こはるんるん
4章。魔王との対決編

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57話。エルフの王女ティオ、ダークエルフと和解しようとする

「我らと和解するなど。エルフの姫ともあろう者が、本気で言っておるのか……?」


「はい。あなた方を解放しますので、イリーナお姉様と話をさせていただけないでしょうか?」


 ティオが牢内のダークエルフに真摯に話しかける。

 僕はティオとルディアを連れて、さっそくダークエルフの捕虜の元にやって来ていた。


 鍛冶の女神ヴェルンドが、急遽、掘って作った地下牢に、ダークエルフたちを閉じ込めていた。

 ダークエルフは地下で暮らす種族であるためだ。人道的配慮である。


 エルフの中には、復讐とばかりに捕虜を虐待したがる者もいたが、ティオがそれを許さなかった。

 そんなことをすれば、和解どころではなくなるからね。


「まさか白混じりのイリーナが、エルフ王の娘だったとはな。どうりでお高くとまっていた訳だ」


「おい! 貴様、我らレーン族の族長を侮辱することは許さんぞ!」


「口を慎め。イリーナ様は、魔王様に選ばれた巫女であられるのだぞ!」


 ダークエルフたちは、牢内で険悪なムードになっている。

 彼らの中にも、派閥があるらしい。


 イリーナは混血ということで、一部のダークエルフからは、嫌われているようだった。

 それで族長の地位にまで上り詰めたのだから、侮れない力の持ち主だ。


「お前たちの王とイリーナ以外の族長は、すべて倒れた。この上、無益な争いを続ける意味はないだろう?」


 僕の言葉にダークエルフたちは、悔しそうな顔をする。


「僕はダークエルフを全滅させたいとは思っていない。同じ魔族のゴブリンたちは、この村の一員として、仲良くやっている。ここらで手打ちにしてはどうだろうか?

 お前たちが、人間やエルフに手を出さないなら。僕たちもダークエルフを攻撃することはないと約束する」


「……しかし、我らは魔王ベルフェゴール様の眷属。ベルフェゴール様は決してエルフを許すなと」


「あのね? アルトは魔王ベルフェゴールの兄。七大魔王の筆頭なのよ。アルトに従うなら、ベルフェゴールも納得するじゃないの?」


「……はっ?」


 口を挟んできたルディアに、ダークエルフたちは目を点にする。

 僕も魔王呼ばわりされるのは、かなり違和感があるので、正直、微妙だ。


「お前は何を言っているのだ? そもそも、お前は何者だ? エルフの姫が、やけにうやうやしい態度を取っておるが……」


「私はエルフたちが信仰する豊饒の女神ルディアよ! 森と生命を司っているわ」


「はい。このお方は、女神ルディア様です」


 ルディアとティオの言葉に、ダークエルフたちは強い衝撃を受けていた。

 まあ、目の前にいるのが女神だと言われても、すぐには信じられないだろう。


「い、いや、事実かも知れぬぞ。ゲオルグ陛下の秘技【MPゼロの呪い】が破られたのは【世界樹の雫】の効果だとすれば、納得がいく」


「確かに……」


 どうやらダークエルフの中にも、ルディアの力について詳しい者がいたようだ。


「ではアルト・オースティンが、魔王ベルフェゴール様の兄君。創造神に戦いを挑み、この世のすべてを支配しようとした魔王ルシファー様だというのか?」


「それについては、否定したいところなんだけど」


「その通りよ! そして私の恋人なの。わかった!?」


 ルディアが嬉々として腕を組んでくる。


「ゴブリンたちが従っているのも、そういった理由からなのか?」


「そうよ。ゴブリンたちが信仰しているのは魔王ルシファーですものね。本能的に何かを感じっているんだと思うわ」


 ルディアが頷く。

 ダークエルフたちは、あ然とした。


「エルフと和解するのではなく。筆頭魔王様に従うというなら、ベルフェゴール様もお許しなるハズ……」


 ダークエルフたちは、何やら相談を始めた。

 これで和解が成立するなら。僕の前世が魔王だったという与太話も役には立つか。


「この話について、アルト殿の正体の真偽も含めて、我らだけでは到底判断ができぬ。イリーナ様に話を持っていって、ご判断してもらうとしよう。

 あのお方は、魔王ベルフェゴール様と交信できる巫女でもあるのでな」


「で、では……っ!」


 ティオが目の色を変えた。


「ダークエルフとエルフの和解。話だけは、イリーナ様に通すとしよう」


「ありがとうございます! これで2000年に及ぶ争いに、ようやく終わりが見えました」


「良かったなティオ」


「はい! これもすべて、アルト様のおかげです! イリーナお姉様と戦わなくてすみそうです」


 ティオは僕の手を取って、目尻に涙を浮かべた。


「できればアルトが魔王としての力を見せれば、イリーナや他のダークエルフたちを説得しやすいんだけどね」


 ルディアが、空恐ろしいことを言ってきた。


「そんなことが、できるのか?」


「できるわよ? 私を3段階まで強化すれば。そのためにも、【神様ガチャ】に課金しなくちゃね!」


 またガチャか。出現率3%のSSRのルディアを当てるのに、どれだけ課金しなくちゃいけないと思っているんだ。


「村の修復と拡張のためにお金を使うから、しばらくガチャに課金するつもりはないぞ。

 ログインボーナスの神聖石を貯めて、10連ガチャでSSRを出そうと思う」


「ふーん。要するに、いっぱいお金を稼がないといけない、ということね。私もがんばるわ!」


 僕の言葉に、ルディアはにっこり微笑んだ。

 ルディアは本当に課金ガチャが好きだな。気持ちは、わからなくもないが。

 課金した上で、ガチャを回すスリルと高揚感は、病みつきになりそうになる。


「じゃあティオ。今晩の戦勝パーティーでダークエルフとの和解について、みんなに話してみようか」


「はい!」


 怪我人の治療なども一段落したので、今晩は、宴を開く予定だ。新たに仲間に加わった3000匹のモンスターたちの歓迎会も兼ねている。


 話はまとまったし、そこでダークエルフと和解する方針であることを、みんなに発表するとしよう。

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