表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ユリエッティ・シマスーノ公爵令嬢はいかにして救国の英雄となったか  作者: にゃー
第2章 ヨルド共和国

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

27/105

『ユリエッティ英雄譚を紐解く』2


 かくして、王国を脅かす悪を誅したユリエッティ。


 ひとまずの平穏を齎した彼女は、けれどもまだ、表立って英雄と呼ばれることはなかった。だがそれでも確かに、少しずつ、その功績は市井へと浸透していく。王都市中にて同性情交を説き広めたのち、ユリエッティが次に向かったのは隣国、ヨルド共和国であった。

 当時はまだ生まれ得ないとされていた遠縁の種の混合、四つ耳のムーナに乞われ同行したかの国は、数多の種族が寄り集う自由と共和の地。だが、そんな場所にも不条理は確かに存在する。それを義憤と拳で粉砕し、苦しみ喘ぐ女性がいるのなら、愛と指先で慈しむ。

 追放されようとも、どこへ行こうとも、貴族たらしく在れなくとも、ユリエッティのその本質は揺るがない。なればこそ隣国ヨルド、かつては“途絶えの森”とすら呼ばれた禁足地での一幕はまさしく、起こるべくして起きたのだろう。のちの救国救世の大功労と比べれば小さなものかもしれないが──しかし確かにユリエッティは一人の女性と、そして人類種の可能性を救ったのだ。



──ヒルマニア王国指定名著『ユリエッティ英雄譚を紐解く』より


本日もう一話更新しています。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] >義憤と拳で粉砕 >愛と指先で慈しむ ユリエッティらしい表現 拳?指先?と普通はでてこないような部位が(笑) [一言] 新天地!ヨルド共和国編のはじまりはじまり~ ♪ヽ(´▽`)/
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ