『ユリエッティ英雄譚を紐解く』5
本日、このお話の前にもう一話更新しています。
かくして呪いを砕き、ヒルマニアを悪辣の手から救ったユリエッティ。
さらには、キシュル打倒から少しの年月を経て、彼女は遂に魔力結合生殖の基礎を完成させる。それはまだ、ユリエッティ・シマスーノが家督を継ぐ前のことであったという。その功績は国の法にも影響を及ぼし、やがて彼女は、自身の愛した者たちを一人残らず妻にした。多くの子を成した。
兎角、新たな生殖方法がその根幹たる傲握流拳術と共に、ヒルマニア中いやさヨルドにまで広まったことは、紛れもなく呪いの打破に並ぶほどの偉業であった。体質的な難妊不妊も、子を成しにくい種族間であっても、そしてなによりも、ユリエッティのように同性をこそ愛すと生まれた者たちも。その全てに遍く齎された、新たな未来の形と呼ぶべきもの。
万人一切、その偉業を成したものの名を、決して忘れるべからず。故にこそユリエッティ、その言葉が女性同士の愛の営みを指すものとなったのは、まさしく必然であると言えよう。
精霊の言葉、導きによって成し遂げ齎したのはまさしく泰平と繁栄。
以ってユリエッティ・シマスーノ公爵令嬢は、救国の英雄となった。
──ヒルマニア王国指定名著『ユリエッティ英雄譚を紐解く』より
というわけで完結となります。百合妊娠最高!
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