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続・風華の覚書

【花輪】♀:かりん


 肩までの長さに短くそろえた黒髪の女の子。背は私よりも低くて白い肌にくりくりした目でまるでお人形さんのようにかわいい子でした。年齢は14~15歳ぐらいだったと思いますが詳しくは聞きませんでした。


 旧街道に入る前の村で農家の下女をしていたようです。『渡り』というマ者の襲撃に会った際に逃げ込んだ農家で会いました。役立たず(冒険者)とは違って生活技術も使えてとても働き者のお嬢さんでした。旧街道に入るまでの短い間でしたが私によく懐いてくれて、本当の妹のように思っていました。


 とても残念な事に旧街道に入る前に私達の定員を気にして自ら命を絶たれてしまいました。今思い出しても本当に心が痛みます。私がもっと見ていて話してあげるべきでした。どうか安らかに眠ってください。


【緑耶】♂:ろくや


 緑香さんのお兄さんで、旧街道で森で迷ってたどり着いた湖畔に船で現れた方です。私達はこの方に隠れ里迄つれていってもらいました。


 背は白蓮と同じくらいでしょうか?黒髪の少し青白い顔をされた、なかなか彫りの深い男前の顔立ちの方ですが、少し暗い印象です。後で分かったのですが、マ者におばけにされていたので、明るい感じになる訳はないですよね。


 白蓮なんかよりは相当に引き締まった体をされていまして、おそらく向かいの肉屋の娘なんかが見たら卒倒すると思います。ですが、妹さんには少し劣等感があるみたいです。ちなみに私はある件で彼に全く相手にされませんで、その件は未だに私の心に傷を残しています。


 同じ件で私の放火によりお亡くなりになりました。でももともと死んでたんですよね?私が殺したんじゃないですよね?

 

【緑香】♀:よりか


 緑耶さんの妹さんで、旧街道で森で迷ってたどり着いた隠れ里で私達のお世話をしてくれました。


 深緑色の髪と黒に近い深緑色の目をした女性です。見かけの年は私と同じくらいでしょうか?でも彼女も緑耶さんと同様にマ者にお化けにされていたので、詳細は不明です。


 この方はとてつもない力を持った水使いでなんでも百年以上前に『城砦』で最年少で「水明(すいめい)卿」という二つ名持ちになられたとか?納得です。


 残念な事に、湖畔での事件によりお別れすることになりました。彼女が最後に私達に手を振ってくれた姿は、今でも私の心に深く刻み込まれています。


【基頼】♂:もとより


 旧街道で森で迷ってたどり着いた隠れ里の長の方。とってもお年を召したように見えました。とても長い白い顎髭をお持ちでしたが、ある件で私の放火により多分、お亡くなりになりました。いや、もともと死んでいたんですよね!私悪くないですよね?


【弥勒】♂:みろく


 関門の街でお会いしたお医者様です。30歳を超えるか超えないかというところでしょうか?詳しくは分かりません。


 年をとっても学生さんみたいな雰囲気を残している方です。住み込みで働いている三春さんと一緒に自宅兼病院に住んでらっしゃいます。


 関門の街で路頭にまよっていた時に具合が悪かった百夜を見ていただきました。その節は本当にお世話になりました。料理は本当に絶品でした。思い出すとよだれが出てきます。


【三春】♀:みはる


 弥勒さんの病院に住み込みで働いている少しふくよかな方です。私は母の記憶がありませんが、母が居たらこんな人だったらいいなという感じの母性溢れる方です。


 関門の街では、私と白蓮が父の知り合いの酒場を探すのを手伝っていただきました。この方にも本当にお世話になりました。最初の日にごちそうになった朝食はとてもおいしかったです。頂いたお弁当はすべて百夜に食べられたのが返す返すも残念です。黒娘、許さん!


【角庵】♂:かくあん


 関門の街で『緑の三日月』という酒場の主人をされている父の古い知り合いの方です。何でも父に弟子にしてもらいたくて一の街まで押しかけて来たという過去があるそうです。何せ自分の酒場に『緑の三日月』なんて名前をつけるぐらいですから、父の事が大好きだったんでしょうね。


 口ひげを蓄えた中肉中背の方ですが、あまり元冒険者という感じには見えません。酒場の主人そのものって感じです。ちょっと白蓮と似てお調子者のところもあるように感じました。そのせいですかね、父が白蓮を弟子にしたのは?


 私はこの方の発言で自分が養女であることを知りました。この件はご本人も知らないですし、意図した発言では無かったと思いますが、私はこの方に会ってそれを知ったことをとても感謝しています。


【本物の風華】♀:ほんもののふうか


 父と母の間に生まれた本物の風華さん。お母さん譲りの深緑の目に緑の髪をされていたそうです。


 この方がどうなったのかは知りません。おそらく亡くなられるかなにかして、私が養女として彼女の名前を引き継いだのだと思います。


【実苑】♂:みおん


 私達を関門から城砦まで運ぶお願いをした『壁の国』の隊商の長の方です。


 切れ長のちょっとたれめの黄色に近い薄い茶色の瞳に、はちみつ色の長髪の方で、それはそれはとても美しい殿方です。でも美しいだけでなく、その表情には愛嬌もある方でそれは、それは女性から大もてだと思います。


 年齢はどのくらいでしょうね?長をするぐらいですから30は超えているとは思いますが、よく分かりません。

年の差などなんのその、同じ隊商の寧乃ちゃんもこの方を狙っていると思います。その気持ちよく分かります。


 でも結局のところ私達はこの方に騙されて多門さん達に引き渡されてしまいました。人を見かけで判断してはいけないという事がよく分かりました。勉強になりました。


【寧乃】♀:ねいな


 実苑さんの隊商の下働きの女の子。最初は男の子かと思ったぐらい短い髪をした活発な女の子です。関門から城砦までの私と百夜のお世話係でした。


 壁の国の話や、彼女が言った色々な地方の街の話を聞かせてもらいました。だけど、最後には私はこの子に拘束されて多門さん達に引き渡されました。子供なのにとても強い力の持ち主でした。 


【多門】♂:たもん


 背は白蓮と同じくらい。年はやはり30前後というところでしょうか?少しやせ気味で線の細さを感じさせる男です。別に笑っていなくても何やらにやけた感じの顔をしています。


 関門の出口で私達を拘束して、何やら規則とかで殺しかけてくれました。穿岩卿が助けに来てくれなかったら私はこの人に間違いなく殺されていました。


 ちなみに嫌味を言わないと言葉をしゃべれない点では、旋風卿と同じ種類の人ですが、この方は根は悪い人ではないようです。その後、城砦で「特別監督官様(あれ、様はいらない?)」として私と百夜の面倒を見てくれました。


 実季さんを助けてくれたので、関門の出口での件は広い、広い心でちゃらにしてあげます。


【美亜】♀:みあ


 多門さんの下で働いている方で、私と百夜の研修の教官でもあります。長身のすらりとしたかっこいい上に、美人な女性です。私と同じ赤毛ですがこの方の赤毛はとても深い赤葡萄酒のような赤色で、とてもまっすぐな髪を肩までで揃えています。


 私達にはあまり表情を見せませんが、怒ると怖そうです。多分とても怖いと思います。また、人の体の自由や意識を一瞬で奪う力をお持ちで、旋風卿はじめ私達はこの方に一網打尽にされました。


 でもこんなにすごい人がなんで多門さんの下で働いているんでしょうかね?ちょっと不思議な気もします。 


【冥闇卿】♀:めいあんきょう


 美亜さんと同じく多門さんの下で働いている大人の女性の方です。年齢は不詳ですが、多分三春さんよりはしたかな?三春さんほどではないですが少しふくよかな感じです。


 名前は知りません。多門さんは、「おばさん(本当に失礼ですよね!)」としか呼ばないですし、美亜さんは「お姉さま」、穿岩卿は「お嬢」と呼んでいました。


 追憶の森の結社でちょっとだけ会った結社長の月令さん(歌月さんのお父さん)の事をとても尊敬しているみたいでした。私がはじめて会った時には月令さんの件で大泣きしていましたから、、


 この方も二つ名持ちなのでとてもお強い方だと思うのですが、何で多門さんの下で働いているんですかね?よく分かりません。


【穿岩卿】♂:せんがんきょう


 本当の名前は、明翠(めいすい)さんだそうです。城砦の冒険者の方で父の知り合いの父と同じぐらいの年齢の方です。年齢の割にはとても筋肉質が丈夫そうな体をお持ちのおじさんです。多門さん達に捕まった私達はこの方と音響卿に危ういところを助けていただきました。


 その節は本当にありがとうございました。また私が父の養女だと告白した際には優しく「そんなの関係ねぇ」と言っていただきました。今思い出しても涙が出てきます。


 多門さんの口ぶりではどうやら私の事を裏で色々世話をやいてくれているみたいですが、そのせいで特別枠とかで研修を受けることになり、色々な方に迷惑をかけてしまいました。ごめんなさい。


【音響卿】♂:おとゆらきょう


 穿岩卿と一緒に多門さんに捕まった私達を助けていただきました。子供のように小さく見える方で、長く白いあごひげと、これまた長い白髪をお持ちの方です。やはり父の古い知り合いの方の様です。穿岩卿と一緒によくして頂いています。


【鹿斗】♂:しかと


 城砦の「備え方」の方です。頭は剥げていますが、温和そうな顔をされている方で、一目見ただけで、その人の体の各部の大きさが全部分かってしまうというとんでもない方です。私の研修用の装備一式を揃えて頂きました(すいません、その後いろいろやらかして大分壊したり、汚したりしています)。


 後で美亜さんから「工房長」だと言われました。美亜さんの口振りからするとそれなりに偉い人みたいです。


【柚安】♂:ゆあん


 城砦の「事務方」の指揮官(よく分かっていませんが、、)の方で多門さんの元同僚の方だそうです。ちょっと変わった眼鏡をかけた長身で細身の方で、多門さんと年はそう違いませんが白髪の方です。


 弥勒先生とちょっと似た感じでいかにも頭が良さそうに見えます。眼鏡をはずすと意外と男前です(気が付いてしまいました)。


 なんか最近はお忙しいらしくかなりお疲れ気味の様子。どうやらその原因に私が一枚噛んでいるらしいのですが、それを愚痴られる前に脱出に成功しました。


【遠見卿】♂:とおみきょう


 本当のお名前は柔悟(じゅうご)さんだそうです。旋風卿と同じ「高の国」の方で、城砦の塔の一番上、「物見方」でお会いしました。立派なお髭をお持ちの方で、なんと「嘆きの森の結社」の副結社長さんだそうです。


 穿岩卿や音響卿と同じく父の知り合いの方だそうで、血がつながっていないのに私が父とそっくりな目をしていると言ってくれました。とても、とてもうれしかったです。


【理朝】♀:りあ


 美亜さんと同じく研修の教官の方です。濃い栗毛をした、動きが機敏ないかにも冒険者という感じの女性です。倫人さん達の担当をされていました。


 風使いの方で、私達の実地訓練を思いっきり邪魔してくれました。その件がたたったのでしょうか?途中から倫人さん達も美亜教官が担当されることになりました。


【おっさん】♂:おっさん


 美亜さん、理朝さんと同じく研修の教官の筋肉隆々のおじさんです(もしかしたらもっと若いのかもしれませんが、、)。理亜さんが大店組と呼んだ方々を担当されていました。


 ちなみに何でこの名前で覚書をかいているかというと、理朝さんがそう呼んでいて、ほとんど接点がなくて名前も知らないからです。すいません。


【円・倫人】♂:えん・のりと


 研修の同期の方です。背の高い少し茶が入った金髪の方で、彩侯爵領というところから来たそうです。研修の同期の方で、みかけはさわやかなのですが、実は表裏がある方です(女の直感ですけど、なんとなく最初からそんな気はしていたんですよ!)。


 比沙美さん、海也さん、空也さん、実季さんと同じところから来たみたいです。当初は5人で理朝教官が担当されていたのですが、ある件の後は美亜教官が担当になり、そのうち実季さん以外は地元に戻られました。


【比沙美】♀:ひさみ


 研修の同期の方です。背が低いほんわかした感じの人です。実技はからきしでしたが、マナに関しては研修を受けた中で一番力があったように思います。やはり、途中で倫人同様に地元に戻られました。


【海也】♂:かいや


 研修の同期の方です。空也さんと双子の兄弟で黒髪に黒目のちょっとかわいい感じの方です。やはり、途中で倫人同様に地元に戻られました。


【空也】♂:くうや


 研修の同期の方です。海也さんと双子の兄弟で黒髪に黒目のちょっとかわいい感じの方です。やはり、途中で倫人同様に地元に戻られました。


【実季】♀:みき


 研修の同期の方です。背は私よりちょっと高め。年は多分私よりちょっと下ぐらいでしょうか?明るい茶色い髪を後ろで一つにまとめて背まで垂らしていて、ちょっと童顔ですが美亜さんのようがちょっとキリっとした表情と、理朝さんのような機敏動きをしているいかにも若手の冒険者という感じの方です。


 対抗戦で私の組手の相手だったのですが、ちょっとした問題発生でその後(その前から?)ずっと嫌われていたと思いますが、ある件の後に世恋さん達が開いてくれた誕生日会に招待させていただいてお友達になることが出来ました。


 その後、倫人さん達が地元に戻られた後も残って、私達と一緒に研修を受けてくれたまでは良かったのですが、どうやら彼女にはめられたらしく、いつの間にか彼女の師匠なるものにされてしまったようです。


 ありとあらゆる点で彼女の方が優れているのに、何ででしょう?全く分かりません。


【才雅】♂:さいが


 研修の同期で、同じ美亜教官の組でつぶて使いの人です。一緒に来た朋治君よりはちょとだけ背が高い村や通りに一人は居る典型的なやんちゃ坊主という奴です。


 最初は態度がただでかい奴だと思っていましたが、意外と根は純情らしく地元のかわいこちゃんに懸想しているとか?適当男ですが、一方で肝が据わったところがある人です。


 朋治君と同じく残念ながら城砦に残ることはできませんでしたが、きっとすぐに城砦(ここ)に戻ってて来てくれると信じています。


【朋治】♂:ほうじ


 研修の同期で、同じ美亜教官の組で風使いの人です。ちょっと引っ込み思案のおとなしい人ですが、思慮深く言うべき時はきっちりと自分の意見を言う意外と頼りがいのある人です。


 きっと村では才雅に引っ掻き回されつつもその面倒をよく見ていたのだと思います。百夜の面倒をよく見てくれました。「旦那さんにするならこういう感じの人がいいのでは?」と思わせる人です。


 才雅と同じく、城砦に残ることは出来ませんでしたが、才雅ともどもすぐに城砦(ここ)に戻ってきてくれると思います。がんばれ男ども!


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