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「つまり、最後の皇帝は黒い竜に食べられて、最後の皇后は赤い竜に食べられて、皇妃の一人は白い竜に後で食べられて、生き残った皇妃の一人から壁の国の王家は続いているということですかね?」


「まあ、簡単に言えばそういう事になりますかね?」


 間違ってませんよね? なぜか不満げな寧乃ちゃん。


「皇妃が白き竜とマナを使わないという約束をした」


「そうです」


「すぐに食べないで妹を見逃したことに感謝して、白い竜が神様ということになっている。これであってますよね?」


 間違ってませんよね? なぜかさっきよりもっと不満げな寧乃ちゃん。


 本当に神様にしちゃっていいんですか? 最後は食べちゃうんですよ。最近そういうのに食べられそうになった身としては、ちょっとという感じですけど。


「それだけじゃなくて、うろこをくれたので無事に壁の国までたどり着いたというのもあると思います」


 なるほど。守り神ってとこですね。


「じゃ、うろこってまだ壁の国にあるんですか?」


「ありますよ。王宮の中で大事に保存してますから。私は見た事はないですけど、王様が変わるときには誓いの言葉と一緒に、そのうろこを引き継ぐという話です」


「うろこですか……」


 ちょっと生臭かったりしませんか?


「竜のうろこですよ!これです」


 寧乃ちゃんが胸元から首飾りを出して私に見せた。それは白銀の八角形の形をしていた。そのうろこを模したものなのだろう。みんなこれを使って祈りを捧げていたんですね。


「ああ、なるほど」


 私があまり感動していないのを見て、寧乃ちゃんが大きくため息をついた。すいませんね。別に寧乃ちゃんの説明が悪いんじゃないんです。最近どうも神様との相性が良くないんです。私に意地悪ばかりしているような気がするんです。

 

 私が何か謝りの言葉を述べようとした時だった。不意に隠し戸を叩く音がした。それを聞いた寧乃ちゃんが


「もうすぐ上に着くみたいですから、着く前にお昼を取ってきますね。上についたらまたお静かにお願いします。もしお手洗いとかに行きたくなったら、その箱のふたを開けてそこでお願いします」


 と告げると隠し戸を開けて御者台にするすると登っていった。


 どうやらまだ道は半ばらしい。水物は避けよう。できればそのふたとやらは使いたくない。それと次の話題は絶対に『実苑さん』にする。


* * *


どうだね、娘の方は?


ただの田舎娘にしかみえません。冒険者というのすら怪しそうです。


もし見かけと違っていたら相当なものだね。


あの黒い子供の方は?


全く分かりません。ずっと居眠りをしています。


男の方はどうですか?


彼も普通の駆け出しの冒険者にしか見えないね。


まあ、払うものさえ払ってもらえれば、こちらとしては何の問題も無いのだけど。

張りつけミスで最後の部分が抜けていました。追加させていただきました。

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