17「入学式前の懺悔」
いつも罵倒してくるお友達からお誉めの言葉を頂きました…なんだろこの気持ち…(アメとムチってやつか)
ちなみにこの友達ってのは、背景描写入れろやカス、って言ったk君です。
side???
私は、ごく普通の女子高生です。
ただ人よりかちょっと性欲が強くて、人よりちょっとエロ本を持ってる…すみません、嘘です。
ちょっと所ではありません。
むしろエロの化身と言ってもいいくらいエロい事に興味を持っています。
一日にする自慰行為など優に五回は越えます。
それほど私は男に飢えていると言う事でしょうか…誰か一人でも、私に見向きしてくれる男の人は居ないんでしょうか?
見た目だけなら、私は男の人のドツボを抑えていると思うのです。
三つ編み黒髪の丸渕黒眼鏡。
こうすることによって私が草食系女子と言うことをアピールしているのです。
けれど、その成果は無意味に終わっているのです…このコーデを小五からし続けているのに、男の人は誰一人として私に話しかけた事はありません。
私は、この人生の中で、男の人に触れた事すらもありません…遠目から眺めるのが精一杯でした。
そんな男の人とは円遠い生活を送っていたら、私はいつの間にか高校生になっていました。
時が経つのは早いものです。
さて、それではいつものコーデの準備です。
けれど、この後私は、草食系女子殻を破ることになるのです。
「ーーーーッ!」
戦慄しました。
私のこのちっぽけな人生が今、天変地異を迎えました。
それはもう災害レベルなのです。
それほどまでに今の光景は信じられなく、震えました。
何が起きたのか、それを一から説明しましょう。
私は、入学式に向かうための電車に乗っていました。
最初は乗客数も少なく、優雅に官能小説を堪能できました。
けれど段々と人が多くなって行き、本を読みづらい空間になってしまいました。
私はしくしくと官能小説をしまいました…また後でね、私の白男爵。
今、私が読んでいたのは、貴族と平民の身分の違いの恋模様を描いた物語だ。
主人公は平民である少女、アルシェ、ヒロインは白男爵こと、シグハ=レイラだ。
何故白男爵と呼ばれているのか、それは彼が絹のような美しい白髪だったからだ。
また、その人柄が白く美しい故、女性の憧れの的となっている。
そして、そんな白男爵の命を救ったのが、平民のアルシェだった。
そこから紡がれるは二人の純愛物語。
そんな白男爵に私は恋をしていた。
ての届かない彼だからこそ、何かと魅力的だと感じさせられる。
そう、手の届かないーー
ーはずだったー
今、私の目の前には『白男爵』が居ます。
妄想も大概にしろこのブスと罵られるかもでしょう…なにせ私も目を疑いました。
まず、男の人が普通車両に乗ってくる訳がないと言う常識、それが今覆され、尚、白男爵の様な絹のような白髪をもった美しき少年が居たのですから。
しかも…私の目の前ですよ!?
私はあまりの興奮に自分を抑えることが出来ませんでした。
初めてこんなにも近く男の人と…。
私の顔はみるみると赤くなって行く。
段々と意識も朦朧としてきた…あぁ目の前に、目の前に白男爵がいる。
憧れの君、愛しい君、最愛の君。
今なら触れる、触れられる、その絹のような白髪に…そして、いつの間にか私の手はーー
ー尻を鷲掴みにしていたー
あ…柔らかい。
生んでくれたお母さん、私を見守ってくれていたご先祖様、本当にごめんなさい。
私は、初めて痴漢をしてしまいました。
おぉ神よ…私はとんでもない罪を犯しました…彼が私の姿を捕らえられない位置に居たのを、都合よく使い、触ってしまった…だと言うのに、彼の口からでる甘美な声に、私の耳は孕むような気持ちにさせられました。
自分は最低だと…自覚しております。
だから私は、ここに懺悔します…ごめんなさいと。
もし、もしまた会う機会があったのなら、私は彼に土下座をしようと思う…入学式前に、私はそう誓った。
ちなみに、私は降りるはずだった駅を逃し、入学式には遅刻しました。
新キャラ追加、こう言う子が一人は欲しかった!




