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【R15版】淫獣大戦 ~聖人のボクは女たちをセックスで癒す~  作者: 夢乃
第1章

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012 ハイダ:触手陵辱

 エイトを産んでから1週間が経った。


 出産を終えてすぐにも現場復帰するつもりだったが、出産後1週間はデスクワークと訓練のみと軍規則で決められているため、仕方なくリハビリに励んだ。

 エイトは、アルクスが中心になって従仕(じゅうし)たちが4人がかりで面倒を見てくれている。私も、家にいる間はエイトを猫可愛がりしている。腹を痛めた子というものが、こんなに可愛いとは思わなかった。この子のためにも頑張ろう、という気持ちが心の奥から湧いて来る。


 そして1週間のリハビリ期間を終え、今日からは現場復帰だ。裸身にコネクトスーツを身に着け、ヘッドギアを装着してエクスペルアーマーに乗り込む。それだけでも気力が漲る。およそ4ヶ月振りの感覚だ。

 気力は漲っているが、今までずっとやって来た哨戒任務だ。肩の力を抜いて行こう。


『このメンバーでの哨戒は久し振りですね』

 私の左側のエクスペルアーマーのリチルが言った。

『やっぱりこの3人が落ち着きます』

 反対側からはベルリーネの声がした。

「二人とも、腕は鈍っていないだろうな。着いて来れないなら置いていくぞ」

『大丈夫ですよぉ。この4ヶ月、遊んでなんていませんからね』

『隊長こそ、鈍ってるんじゃないですか?』

「言ったな。後で扱いてやる」

『返り討ちです』


 この軽口も久し振りだな。

 特別部隊が解散してから、リチルとベルリーネの2人は、休暇を取った乙女戦士(レディーウォーリアー)に代わって穴の空いた小隊に組み込まれて哨戒に出たり、セリエスの護衛任務で遺跡の発掘現場に行っていたりしたので、しばらくは会っていなかった。私も運動のために軍施設までは何度も来ていたのだが、タイミングが悪かったようだ。

 今日は、私の勘が鈍っていないか確かめると共に、2人がサボっていなかったか見極めてやろう。サボるような奴らではないのだが。


 搭乗したエクスペルアーマーを載せた床が、整備台ごと前方へと動いてゆく。正面の重い扉が開き、武装区画へと入ったところで停止する。

 整備台の固定具が肩から外れ、後方へと下がって格納庫へ戻ってゆく。同時に、床が開いてオシレイトブレードがせり出し、右肩後方に固定される。さらに左腕の装甲の内側に弾倉が装着される。

 エクスペルアーマーの武装としては、これですべてだ。他にオプション装備が色々と用意されてはいるが、淫獣を相手にするにはこれだけで十分、というよりオシレイトブレードだけでも構わない。淫獣にまともに通用する武装はそれだけなのだから。


 脚を前に出す。エクスペルアーマーが歩き出す。外へ繋がる扉が開き、外部の光が入って来る。3騎のエクスペルアーマーは揃って格納庫から外へ出た。陽の光を浴びて、装甲が輝く。


 今日の哨戒経路へ向けて動き出そうとした時、無線通信が入った。

《応援要請! こちら哨戒任務中の第17小隊! 淫獣の群と遭遇! その数20以上! 至急応援を請う!》

 司令部を経由したものではなく、哨戒中の小隊からの直接通信だ。その内容からも、緊急度が窺える。20匹以上の淫獣の群? 今まで淫獣は、2~3匹、多くても5~6匹程度の群しか確認されていない。

 そもそも、それほどの大集団なら、小都市フロンテスを中心としてセレスタ地峡の入口に南北に張られた防衛ラインに引っかかるはずだ。穴だらけではあるものの、10匹を越える淫獣の侵入を見逃すとは思えない。


 しかし、考えている時間はない。応援要請の音声と同時送信された位置情報が、正面ディスプレイに表示される。この本部からそう遠くない、起伏の激しい草原地帯だ。これなら、私たちが一番早く着く。

「司令部! こちら第7小隊! 第17小隊の応援に向かう!」

 その連絡をしながら、走り始めている。リチルとベルリーネも、何も言わなくとも遅れることなく着いて来る。いい戦士たちだ。


 全力で1分も走ると、オシレイトブレードを振るっている2騎のエクスペルアーマーが見えた。多数の淫獣の触手を躱しつつ、隙を見て斬り込もうとしている。まともにやり合えば数で押されてしまうだろうから、それが最善だ。それでも1騎は倒されたか。20対2では、そうかからずに限界が来るだろう。

 このまま応援に向かいたいところだが、そう簡単にはいかなかった。右方向から近付く数匹の淫獣をエクスペルアーマーのセンサーが捉えている。これを放置するのは不味い。


「リチル、ベルリーネ、このまま17小隊の応援に向かえ! 私は右手に捉えた淫獣を抑える!」

『!! ……了解!』

 返事が一瞬遅れたのは、数ヶ月前の私の負傷が頭を過ぎったからか。右手に見える淫獣の群は、あの時に私か引き受けた淫獣より数が多い。それでも、この少数の群を無視するわけにはいかないし、第17小隊も助けないわけにはいかない。2人を第17小隊に合流させ、後背を突かれないように少数の群を私が引き受ける事が最善だろう。


「死ぬなよ」

 別行動を命じた2人に、私は言った。

『……! 隊長こそ』

 後は言葉もなく、それぞれの戦場に赴く。


 数秒で、エクスペルアーマーの視界に5匹の淫獣が入った。私は淫獣からおよそ10メートル手前で足を止める。相手は5匹だ。まともにやり合うつもりはない。

 左手を淫獣の群に向け、装甲の内側に装備された銃口から銃弾を放つ。ダメージを与えられないことは百も承知だが、意識をこちらに向けさせるためだ。


 第17小隊の戦場に向かってノソノソと歩いていた淫獣たちが、こちらを向いた。オシレイトブレードを油断なく構え、相手の出方を見る。

 淫獣は一斉にこちらに向かってきた。その中の、やや先行している2匹が触手を伸ばす。距離は8メートル弱。私はオシレイトブレードを振るって触手を斬り払う。


「ピシャッ」


 真紅の血を撒き散らし、淫獣は触手を引っ込める。しかし、移動を止めることはない。先行していた2匹が一時的に足を止め、数の利を活かすためだろう、5匹が左右に広がってから距離を詰めてくる。

 囲まれたら不利、と言うより負けが見えるので、後方に下がりつつ右手に回り込み、包囲の輪に入らないように移動する。このまま、別の応援が来るまで睨み合いを続けていられればいいのだが。


 しかしそんなわけにはいかず、5メートルほどの距離にまで近付いた右端の淫獣が触手を伸ばす。オシレイトブレードを振るって斬ろうとするが、器用に触手を動かして斬撃を躱される。返す刀で1本の触手を斬り、後方に飛び退いて距離を取る。

 左手から飛来した触手が目の前を通り過ぎる。そこへオシレイトブレードを振り下ろして、2本を斬り捨てる。


 淫獣が、その巨体に似合わない速度で移動し、再び私を半包囲しようとする。私はさらに右側方に跳び、同時に複数の相手をしないように、淫獣の輪から逃れる。

 そこでいきなり、左足を捕らわれ、バランスを崩した。


「なっ!?」

 淫獣だ。私を囲もうとしていた5匹のほかにもう1匹、土の中に隠れていたらしい。私はまんまと、淫獣たちに罠の中へ誘導されていたようだ。

 地面に倒れそうになる所を踏ん張って耐え、不安定な体勢ながらも左足に絡まった触手を斬ろうとする。

 しかし、このチャンスを淫獣たちが逃すわけがない。右方向から襲来した触手を斬り払っている間に左足にさらに触手が絡み付く。右足にも。オシレイトブレードを振り下ろそうとした瞬間に左方向から触手に襲われ、足元に対処できない。


 左手に装備された銃弾を放つも、牽制にもならない。両足を動かそうにも、触手が何本も絡み付いてビクともしない。さらに、3方向から触手に襲われ、何本か斬り払うものの、両手首を拘束された。

 オシレイトブレードを取り落す危険を冒して逆手に持ち替え、触手を1本斬った。が、そこまでだった。右手首を拘束された上から強く殴打されて指の関節が動作不良を起こし、オシレイトブレードを取り落してしまう。


「くそっ」

 すぐさま脱出プロトコルを起動、エクスペルアーマーの背部が開いて勢い良く吐き出される。が。

「何っ!」

 私の身体は、脱出を待ち構えていたような淫獣の無数の触手に絡め取られた。ハンドランチャーが手から捥ぎ取られ、両手足に、身体に、触手が絡み付く。


 数本の触手が私の方を向く。男の亀頭にそっくりなその先端から白濁液が噴き出し、私の全身に降り注いだ。男の精液にも似た淫靡な薫りが鼻をつき、私の中で快楽が沸き起こる。しかし、こんな状況で発情などしていられない。

 身体に巻き付いた触手がコネクトスーツの上から淫らに私の肉体を弄りまくる。かけられた白濁液がコネクトスーツに擦り付けられ、スーツが溶けてゆく。

 淫獣の白濁液は、人間の汗と交わることで服の繊維を溶かす性質があると判っている。エクスペルアーマーで戦闘行動を取るレディーウォーリアーは、当然汗だくになり、コネクトスーツの外にまで滲み出ているので、良く溶けてしまう。


「くそっ、離せっ」

 何とか逃れようと身悶えするものの、四肢と身体を拘束されていては、それも叶わない。コネクトスーツはみるみるうちに溶け、私の肌は霰もなく曝け出されてしまう。私の肌を這い回る触手。快感が全身に広がってゆく。くそっ、早く抜け出さないと。

 しかし、力をどんなに込めても、触手の拘束からは逃れられない。そもそも、触手によって与えられる快感で、全力を出しきれない。


 身体がズルズルと淫獣の口の中へと引き込まれてゆく。駄目だ、どんなに力を入れても、拘束を解くことができない。なんとかしなければ、淫獣に呑み込まれ、栄養にされてしまう……。


「あっ、あっ、ああああっ」

 最後まで抗ったものの、私は全身を淫獣に呑み込まれた。全身に触手が絡み付き、巨大な分厚い舌に全身を舐め回される。おぞましいはずなのに、私の肉体は快楽に溺れていた。



==登場人物==


■ハイダ

 レディーウォーリアーであり、主人公セリエスの主姐(しゅしゃ)。24歳。

 ウェーブのかかったクリーム色の肩に掛かるロングヘアを持つ、巨乳の美女。

 エクスペルアーマー部隊の第7小隊の小隊長。負傷と出産のため4か月ほど現場を離れていたが、出産後に復帰。現場を離れている間に、セリエスの聖人としての能力を調べる特別部隊の副長を務めていた。


■リチル

 レディーウォーリアー。エクスペルアーマー部隊の第7小隊の隊員。ハイダの休職中は、聖人能力調査特別部隊に所属し、特別部隊解散の後は聖人=セリエスの護衛や、休んだレディーウォーリアーの穴埋めなどをしていた。ハイダの現場復帰と共に、第7小隊に復帰。


■ベルリーネ

 レディーウォーリアー。エクスペルアーマー部隊の第7小隊の隊員。リチルと同じく、ハイダ休職中は別の任務に就き、ハイダの現場復帰と共に第7小隊に復帰。リチルと同期だが、歳は上。

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