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名付けとわたし

「きゃきゃ!」

「かわいい~」

「かぁ~い~ですね」

「ふふふ、ユーリアもユウ様もお茶が入りましたよ」

「はい、お母様」

「ありがとうございます、ミッシェル様」


 今日はわたしが帝国から帰ってしばらくして生まれたミッシェル様の赤ちゃんの様子を見に来ました。

 産まれてからはしばらくはバタバタとしていたのですが、ようやく辺境伯家も落ち着いたらしく、お茶に誘われたのでお呼ばれしました。


 ベビーベッドに眠る赤ちゃんを見ていたわたしとユーリア様はミッシェル様に呼ばれ、フレイド様とミッシェル様が座っているテーブルに向かいます。

 

「無事生まれて良かったですね、健康状態も母子共に異常無しですし」

「そうだな、2人とも無事で良かった」

「そういえば名前はもう決められたのですか?」

「うむ、実はまだなんだ。

 色々と候補は上げているのだが、どれも目移りしてしまってな」

「そうですわ、ユウ様の御国の言葉で何か良い名前は有りませんか?」

「わたしの故郷の言葉ですか……どんな意味の言葉が良いのですか?」

「そうだな……何かこう……不自由の無い人生を歩んで欲しいな」

「う~ん…………では『サチ』と言う名前はどうですか?

 幸せとか幸運と言う意味です」

「おお、良いじゃないか! よし、この子の名前はサチ・フォン・ガスタだ!」

「良い名前ですね」

「サチ、ユーリアお姉ちゃんですよ」


 話の流れで名前を付けてしまいました。

 わたしはかなり部外者だと思うのですがそんなにポンと名付けて良いのでしょうか?


  ……………………まぁ良いか。

 なんかフレイド様もミッシェル様もついでにユーリア様も喜んでいますし、あとシルバさんは涙ぐんでいますし、今更何か言うのは少々無粋ですよね。




 それから数ヶ月後、わたしは再びフレイド様に呼び出されました。


「今日、ユウ殿に足を運んで貰ったのは他でも無い。

 実はユウ殿に依頼を受けて貰いたいのだ」

「依頼ですか?

 また、どこぞの貴族が病気になったのですか?」

「いや、今回の依頼は国王陛下から頼まれてな」

「皇帝陛下の次は国王様ですか…………国王様も暗殺されそうになったのですか?」

「こらこら、縁起でも無い事を言うな。

  ユウ殿には私と国王陛下が学院時代からの友人だと言ったな」

「ええ、前にお聞きしました」

「その私と国王陛下が卒業した学院で半年程、臨時教員をして貰えないだろうか?」


 これは……異世界転移物のテンプレ、学校教師のフラグが立ちましたか?

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