宿し3
「ウーゴ会いにきたわよ」
「これはこれはマリー様、よくお越しくださいました」
「ウーゴその格好は?」
「これですか?さっきまでみんなと一緒街を直して回っていて、今帰ってきたところなんですよ」
「それでそんな格好なのね」
ウーゴが白地の服に黒のズボン靴は泥だらけ、どう見ても王には見えない服にはペンキ?らしきものが付いているし、穴も開いている。貧乏人が来そうな服だった
「まさかとは思うけど、その格好はずっとしているわけではないわよね」
「当たり前ですよ、今着替えて来ますから」
ウーゴ着替えに行った
「マリー様、がっかりしないでくださいよ」
「ラジット嫌な顔して」
「見れば分かりますよ」
しばらくするとウーゴが帰って来た
「ん?何が変わった?」
体を隅々までみて
泥がなくなったたけだった
「ウーゴその服は?」
「綺麗になったでしょ」
「嫌だからね、その格好は」
「なぜです」
「あのねウーゴは王なのよ、せめてその格好だけはしないでよ。せめて平民ぐらいにはして」
そう言うとパチンと手を叩く
「あ!」
「これでよし」
現代で言えばTシャツにジァーシみたいなのにした
「これ何が違うんです?」
「あのね、そんなにぼろぼろな服はダメよ。せめてちゃんと綺麗な服にして、穴は空いているは破けているのだけはダメ。王なんだからそこだけはちゃんとして」
「マリー様が言うのであれば」
「どうせウーゴの事だから民が頑張っているのに贅沢は、できないとでも思ったのでしようが」
「よく、お分かりになりましたね」
「だと思ったわよ、だからせめて穴とか破けているのを着ない程度にしたのよ」
「そこまで考えてくださるとは」
「でも、ここがちゃんと落ち着いたらその服装は部屋だけにしなさいよ」
「それはもちろんです」
「それならしばらくはそれでもいいわ」
「ありがとうございます」
「スルトいるかしら?」
マリーの背後から姿をあらわす
「ここに」
「悪いんだけどヤシン呼べる?」
「お待ちください」
「ヤシンを呼んで何をするんです」
「来てからね」
「マリー様連れてまいりました」
「これから宿し探しをするわよ」
「は!」
「スルト、宿しとはなんじゃ?」
「ヤシンは知らないな、探しながら話、それまでは一緒に行動する」
「了解した」
「ここにある事は確かだから手分けするわよ」
「概ねの位置はわかっても正確では無いからね」
みんな手を出して
ヤシン、スルト、イージェス、ストラス、ラジットか手を出す
「ラジットはここの仕事があるからいいわよ、それにウーゴよ」
そわそわして手を出すので止めた
「ですが、2人にはここでの仕事に専念して欲しいの、少しの間だけここを貸してくれればいいわ」
「よろしいのですか?」
「それでいいわ」
「わかりました」
手を出した4人に感知魔法を施す
「これが反応する人を探して」
「何人なんですか?」
魔法の帯を出して確認をする
「ここには1人みたいね」
「場所はどの辺りになりますか?」
「さっきの居住地区あたりね」
「あそこは人が多いぞ」
「そうなのか」
「その手の魔法の反応が強くなると音が鳴るようにしてあるから、そうしたら近くにいるはずよ」
「わかりました」
「行って」
一斉に姿を消した
「見つかるまでここでお茶でも飲んで待ちましょ」
「ウーゴ、ラジットも飲む?」
「いえ、俺は大丈夫です」
「俺も」
「そう」
テーブルと椅子を出してお茶を入れ始める
「マリー様!俺がやりますよ」
「いいわよ、気分転換には丁度いいから」
お茶を飲み終わると
(マリー様、多分見つかりました)
「なに?多分って」
(いや反応はしているのですが、確認をお願いしたいのです)
「わかったいくわ」
「ウーゴ、ラジット行ってくるね」
「お気をつけて」
「ええ」
「おー、流石ですね」
「本当に」
目の前でマリーが姿を消した
「いつ見ても華麗ですね」
「マリー様が来てるだけで華やかになるますからね」
2人の会話がマリーに届くことはなかった
「イージェス来たわ」
「この人です」
「たしかに反応はしているみたいね」
「あら、この子カケラだけね」
「カケラのみとは?」
「まだこれからって所ね、手助けしてあげないと」
「ごめんなさいね、人違いをしたみたいなの」
「なんだそうだったのか」
握手を求めた
「私の名前はマリーよろしくね」
突然の出来事に慌てて手を握る
「これこそよろしく、俺の名はイーサンだ」
これで準備出来たわ、しっかり集まりなさいよ
手を離すと目も当てられないほどの勢いで中に入っていく
「ふふふ、ようやくね」
「イーサン、貴方私の配下にならない?」
「マリーの配下に?」
「ええ、とってもステキな街があるのだから来て欲しくて、実は声をかけたのよ」
「ですがおれ?」
そのまま倒れた
「やっぱ、一気に入れるからこうなっちゃうのは当然かな」
「イーサンはどうしたんですか?」
「今ちょうど魂と水晶がぶつかったのよ、体が耐えきれずに倒れたのよ。時期に目を覚ますわ」
「このまま放置するのは出来ませんよね」
「そうね、ウーゴの元に運びましょう、イージェス出来るかしら?」
「それはもちろんです」
(マリー様)
「どうしたの?こっちは見つかったから帰ってきていいわよ」
(それが反応があるんですがよろしいのでしょうか?)
「ちょっとまって」
(は!)
魔法の帯を広げると
「嘘でしょ!さっきまでいなかったのに」
「追加とやらがあったのですか?」
「ええ、しかも残りが見つかったようよ」
「それはおめでたい事で」
「ストラスとスルトの前に2人いるようなの。何かの偶然かしら?」
「俺はイーサンを送り届けたら向かいます」
「お願い」
イージェスがウーゴの元に行く
こんなに早くに見つかるなんて何かあるに違いないわ
こういう時のマリーの感は鋭かった
「ウーゴ、悪いがこいつを預かってくれ」
「イージェス様こいつですか?」
「こいつの名はイーサン宿しの者だ。それと何かあると行けないからこいつを結界に入れておく、お前たちも気をつけろよ」
「何かあったのですか?」
「なんとなく嫌な予感がする」
「わかりました。念のために配下を集めておきます」
「そうしてくれ、俺の勘違いならいいがな」
「これからマリー様の所へ向かうのですよね」
「行ってくる」
「お気をつけて」
「ヤシン聞こえているだろ、今すぐにウーゴの所に戻ってくれ」
(なんじゃ急に)
「嫌な予感がするんだ、悪いが頼む)
(よかろう、ウーゴはわしの友だからな今向かう)
「ウーゴ今ヤシンがここにくるからな」
「それは心強い」
そういう時イージェスはマリーの元に向かう
「ストラス、スルト来たわ」
目の前で魔法の攻防が繰り広げられていた
マリーの感が当たってしまった
「何が起きているの?」
「それが少し前マリー様に報告し終えた時いきなり攻撃をしてきまして。殺すわけにもいかず、防御と魔法の同時撃ちで他の建物や人に危害が加わらないようにしているのです」
「その判断正解ね、私が変わるわ」
「マリー様やはりこの2人は」
「間違いなく宿しね、右の男が炎、左の女の子が水ね」
「でもなんで急にこんな所に現れたのかしら?」
「俺にはサッパリです」
「変わって」
「わかりました」
始めるわよ。今回は話を聞きたいから一気にかたをつけちゃえ
「ストラス悪いけどジァマよ、どいて」
「どいたらマリー様に、、、今すぐどきます」
睨みをきかせてストラスを見た
これ以上は怒らせる可能性があるな
「可愛いわね」
次から次へと攻撃がくるが全てを相打ちにして魔法をかき消しながら前へくる
「寄るな」
「こっちに来ないで」
2人の間がどんどん狭まる
この辺でいいわね
「何しやがった」
「そうよ」
結界の中で暴れまくる2人実は2人の攻撃が止んだ一瞬隙を狙って結界施した
「それでなんで私たちを攻撃したのよ」
「お前に答える義務はない」
「争うことは無いと思うわよ、ただ話したいだけなのに」
「どうせお前もあいつらと同じだろうが」
「お兄ちゃん!」
「そうだったな」
「さっさと殺せ、どちらにしても俺たちは死ぬんだ」
「私は殺さないわよ」
「どこをどうしたら殺さないと言い切れるんだ」
「だってせっかく宿したのだから殺すなんて野蛮よ。条件を飲んでくれたら貴方達の望みを叶えてあげるのはどお?」
「俺たちの望みだと」
「ええ、その胸にある刻印を消す事でもいいのよ」
「!?な、何故それを」
「もしかしてケミラって名前聞いたことない?」
「どこまで知っている」
やっぱり、カリドが動き出しているに違いないわ。でも私が川の向こう側にいればそれもなくなるかも
「お願いは1つ私の配下になる事、そうすればその刻印を破壊してあげる」
「お兄ちゃん、こんな事ばかりもう嫌だよ」
「バカ、やらなければ殺されるだけだ」
「余計なことを喋るな」
「お兄ちゃんお願い思い止まって」
この子達もカリド犠牲者なのかも
「どうするの?」
「わかったよ、お前に負けた。死ぬときは一緒だからな、覚悟だけはしておけよ」
「お兄ちゃんありがとう」
「どうせ最後ぐらいはわがまま聞いてやる」
「そんな事言っていつも聞いてくれてるくせに」
「決まったようね」
「頼む」
「確認だけど、私の配下になるでいいのよね」
「そうだ」
結界の中へ足を踏み入れられると爆発をした
だが、マリーはそれを知っていて中に入った
「ちゃんと約束は守ってね」
煙の中で2人に声をかけた
「え!」
「嘘だろ」
2人の胸に手を当てているマリーの姿に立ち尽くすしかなかった
「これで刻印が消えたよ」
「嘘だ」
「なら、確かめてみたら?」
刻み込まれていた刻印がなくなっていた
「本当に消えている」
「さっきからそう言っているでしょう」
「お前たちなんで疑う、マリー様は絶大なる力をお持ちのかたなんだぞ」
「ストラスそう言う要らないから」
「強くなりたい訳ではないのよ」
「そうなんですか」
「興味があるから魔法を磨いているだけで強さを求めてはいないのよ」
「そうだったんですね。失礼いたしました」
「わかればいいの」
「ちゃんと約束守ってよ」
「わかっている」
「お兄ちゃん、本当にこれで自由になれたの?」
「アベリーそうだよ。刻印からは自由になれたが配下になった以上は、また縛られるよ」
「そんな」
「ちょっと待ってよ。誰が誰を縛るのよ」
「貴方が俺たちをだ」
「私一言もそんな事言ってないわよ」
「なら、このまま俺たちを見逃すのか?」
「見逃すも何も、川の向こう側に連れて行くだけよ。後は貴方達次第、それにアベリーって言ったわね。何歳なの?」
「私は11歳よ」
「こんな子供を縛ってどうするのよ」
「だが、お前は配下になれと言ったではないか」
「配下になるからと言って縛るとは言ってないわよ。川の向こう側に行けばその意味を理解するわよ」
「とにかくウーゴの元に連れて行くわよ」
「は!」
魔法陣を起動させてウーゴの元に強制的に連れて行く
「ただいま」
「マリー様おかえりなさい」
「ヤシンもいるのね」
「そうじゃ、ここを守っておったなんじゃよ」
「ありがとう、私も念のために貼っておいた結界には反応していないから大丈夫そうね」
「そんなものいつのまに」
「ついてすぐ、この街を覆い尽くすほどの大きさにしてあったからね」
「それはまた、早い手配です」
「ありがとう」
マリーは魔法の帯を展開すると確認を始める
「全て居なくなったわね」
「宿しは全て手に入れたから私達は帰るわね」
「そんな、先ほど来たばかりではないですか。せめてお店もできた事ですし今日の所はお泊りください。美味しいお店をご案内します」
「何ですって」
「ですから美味しいお店をご案内します」
「行くわ」
「マ、マリー様」
つい、食べ物につられてしまった
「その前に話を聞いたからね」
「冗談だと思いましたよ」
いや、本気だったのは言えない
「そうよ、まずはイーサン貴方の属性は光それを生かした魔法を私の街で覚えてもらうわ」
「俺が?」
「そうよ、きっと今の10倍は強くなるから頑張って欲しいの。ダメかしら?」
「とんでもない、願ったり叶ったりですよ」
「それはよかった、それとアベリーは水属性、イーサンと同じく鍛えてもらうわ」
「強くなれるの?」
「なれるわ、後はアベリー次第よ」
「頑張る」
「そして最後は、、、名前なんだったけ?私聞いていなかったわよね」
「俺の名前はアロンソよろしくな」
「アロンソは炎属性2人と同じように強くなる為に頑張って魔法を覚えて」
「わかった、今より10倍強くなるんだな」
「それは確かよ。でもあくまでも最低の数字よ。頑張り次第ではいくらでも伸びるわよ」
「いいことを聞いた」
「整理も終わったことだし、ご飯行きましょうよ」
「そうですな、わしもここの食べ物には興味があるのぉ」
「それなら私も」
「ねぇ、みんなで行きましょうよ」
「それは賛成です」
全員で食べ物屋に足を向けていた
(マリー様ってもしかしなくても食べ物には目がなかったりしないか?)
(ストラスよく気がついたな)
(気がつかない方がおかしいだろ)
(前を見てみろ、あんなに嬉しそうに向かうのを始めてみたぞ)
(いつもの事だよ。川の向こう側にいる時もご飯の時間が近づいてくるといつもそわそわしているんだからな)
小声で話すイージェスとストラス
(そうか、それなら今度果物がたくさんなる場所にでもお連れするかな)
(なんだそんないい所があるのか?)
(あるがイージェスお前には教えん、マリー様だけだ)
(ストラスケチなことを言うなよ)
(ダメだ、あそこは取る数が決められている場所なんだ、無茶を言わせるな)
(なんだ、つまらないな)
(ねぇお兄ちゃん、マリーさんは私達の主人になったんだよね?)
(そうだよ、それがどうした?)
(主人って配下をいたぶる人なんじゃないの?)
(いや、マリー様はそうではないようだ。現に今からご飯を食べると言ってみんなを連れ出したくらいだ。でも油断は禁物だ、いつ豹変するか分からないからな)
(わかった気をつける)
(そうしておけ、警戒して損はないからな)
(わかったよお兄ちゃん)
「いやーマリー様をお連れできた事嬉しく思いますよ」
「大げさなのよ、ウーゴは」
「大げさではありません、ここまで復興が進んだのもマリー様や配下のおかげです。こんなものでお礼とは言いませんが今日は好きなだけ食べてください」
「そんなに気を使わなくてもいいのよ」
「気を使うではありませんよ。感謝の気持ちですよ」
「ふふふ、私嬉しいわ。ウーゴがちゃんと民の事を考えられるようになり、同じ過ちを犯さないように努力している事に本当に嬉しくてたまらないわよ」
「マリー様にお褒めの頂けて俺も嬉しいです。まさかこんな風に話せる日が来るとは、夢にも思いませんでしたから」
「これがずっと続くように頑張ってね」
「はい、もちろんです」
「ラジットさっきから黙ってどうしたの?」
「もし、今回の宿しが牙を剥いたら?」
ボソッと呟いた
「ラジット、それはないわよ」
「なぜ言い切れるのです」
「それはね、後ろを見てみればわかるわよ」
「え!」
楽しげに話す後ろの3人が目に入る
「ねぇ、こんなに楽しげに話すのに3人に争うと言う気持ちが伝わるのかしら?」
後ろを振り返らずに前を向いたまま言うマリー
見てもいないのにわかると言うのか?
「それにね、争うのは戦いだけではないと私は思うわよ」
「ではどういう事ですか?」
「争うって例えばこの建物を作り出した者とこっちの建物を作り出した者が2人いるとするとどっちがいい建物かしら?」
「どちらもいいとは思いますよ」
「そう、それなら」
武器屋に寄った
「ラジットこの剣を作る者とこっちの剣どっちがいいかしら?」
「それはこっちですよ」
「この剣を上回ろうとこっちの作った者が上をいくそうしたらどっちがいいかしら?」
「それは決まっています。こっちです!!!」
「気がついたようね」
武器屋を出て食べ物屋さんに向かい直す
「そう、争うとは自分がどれだけ努力していいものを追い越せるかにかかるわけ、追い越されたものはそれよりいいものをってな具合に争う。それって戦うよりも平和で争う事ができるとは思わない?」
「マリー様すごいですね」
「だからね、3人には強くなって磨き会える仲間としていて欲しいのよ」
「そこまで考えていたとは俺の考えが霞んで見えます」
「ラジット、ウーゴ誰でも考える頭があるからこそ色々な意見に耳を傾けて聞き入れ改善修正を繰り返す。そして過ちを二度と起こらないように努力する。それがこのウォンのあるべき姿だと私は思ったわ」
そんな話をしているうちに食べ物屋さんに到着したのだった




