表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ダンジョンコアを手に入れたのでチートする  作者: くろのわーる
フェイズ2

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

48/74

第47話


 陽輝の実家から陣内家族に見送られ、沙耶ちゃんと二人でこれから聞いた住所と本人を頼りに暗くなっていく街を索敵と地図スキルをフル活用して進む。


 街の中は相変わらずの混乱状態で時折、悲鳴やサイレンにモンスターと思われる叫びが聞こえてくる。


 途中、モンスターと遭遇するが戦闘面に関して少しでも沙耶ちゃんを安心させようとモンスターが視界に入った瞬間に瞬殺して実力を示したりもしている。


「ゆ、優斗さんってほんとに強いんですね」


「実際に見て少しは安心した?」


「はい。い、いえ美嘉ちゃんのお兄さんが強いと言っていたのでちゃんと信じていましたよ!」


「沙耶ちゃんってばか正直だね(笑)」


「ほ、ほんとに信じていましたからっ!」


 俺の実力を目の当たりにしてだいぶ安心感が出てきたみたいだがそれでもモンスターを見るたびに体をびくつかせ、怖がっている沙耶ちゃんをさらに安心させる為に優しく声をかける。


「沙耶ちゃんは俺が必ず守るから大丈夫だよ」


「・・・は、はいっ!」


 この時、沙耶ちゃんは赤面していたのだが辺りは薄暗くなっておりそのことに俺が気付くことはなかった。そして、この混沌としている街の状態がつり橋効果を発揮していることも。


 沙耶ちゃんの家は思ったよりも遠いようで空はすっかり闇色へと染まり、事故った車のハザードランプや信号の光が僅かに無人の道路をを照らす。


 さっきまでは喧騒に包まれていた街も夜になり皆、息を潜めているのか明かりが点いている家はなく、時折パトカーのサイレンが鳴る程度で街は静かだ。


 この静けさが逆に怖いのか沙耶ちゃんが俺に寄り添ってくる。

 そんな沙耶ちゃんを安心させようと何気なく手を握ると強く握り返された。


 やっぱり怖いようだ。


 なんだか俺としてはお化け屋敷を一緒に歩いているような感覚だ。



 どれくらい歩いただろうか。


 すっかり夜になり、夜行性のモンスターが活性化し、なんとなくだがモンスター全体が狂暴になった気がする。

 それでも俺のスキルも夜の影響をうけて格段に威力が上がっているのでなんなくモンスターに対応出来る。


「ゆ、優斗さん、あそこに見えるコンビニを曲がると私の住んでいるアパートが見えてくるはずです」


「そうなんだ。ここまで結構歩いたけど疲れてない?」


「・・・少し疲れたかもです」


「そっか、後少しだから頑張ろう」


「うん!」


 角を曲がり、アパートに近付いていくと女性が駆け寄ってきた。


「沙耶っ!!」


「お母さんっ!」


 二人はお互いの無事を確認するように強く抱き合う。


「ほんとに無事で良かった・・」


「お母さんも無事で良かったよ」


 沙耶ちゃんのお母さんは危険をかえりみず、アパートの前で帰りを待っていたのだろう。


 二人で抱き合い、そろそろ俺の存在が忘れられているのか不安に感じ始また頃、沙耶ちゃんが俺の存在を思い出してくれた。


「あのね、お母さん。そこにいる優斗さんがここまで送ってくれたの」


 沙耶ちゃんの言葉を聞き、俺という存在を認識したのだろう。取り繕うようにお母さんがお礼を述べてくる。


「初めまして沙耶の母親の吉田直子といいます。沙耶を送ってくださったようで本当にありがとうございます。」


「御影優斗です。当たり前の事をしただけなのでお気になさらず」


 そんなやり取りをしていると沙耶ちゃんから注意される。


「お母さん、ここだといつモンスターが来るかわからないから家にあがってもらおうよ」


「そ、そうね。狭いところですけど、あがっていってください」


 俺の役目はここで終わりなのだがせっかくの心遣いなのであがらせてもらう。


 アパートの部屋は2階になり玄関から中に入ると部屋は真っ暗だった。電気を点けようとする沙耶ちゃんをお母さんが止める。


「沙耶待って!」


「どうしたの?お母さん」


「その優斗さんもごめんなさいね。テレビのニュースで明かりをつけるとモンスターが来るから気をつけるようにって言っていたのよ」


 すごく申し訳なさそうな表情で訴えかけられた。


「それは仕方ないですね」


「ごめんなさいね。」


 だが流石に真っ暗なままでは何かと不便だからと言って懐中電灯をつけるお母さん。


 懐中電灯の光はわずかに部屋照らし出す。


 部屋はお世辞にも広いとは言えないが親子二人で暮らすには十分な広さに感じた。


「こんな状況なので大したおもてなしも出来なくてごめんなさいね」


「いえ、気にしないでください」


 懐中電灯1個で薄暗い部屋の中、3人で机を囲む。これが懐中電灯ではなく蝋燭だったらこれから呪術もしくは闇魔術でも始めようとしているようだ。


 とにかく目的も果たし、どうしようかと思案している俺を含めて静かな話し合いが始まった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ