第42話
陽輝を見送ると詳細な現状を把握する為、情報収集をする。
部屋に戻り、つけっぱなしのテレビでは変わらずアナウンサーが必死に注意を喚起している。
チャンネルを変えるとテレビ局の屋上から撮影しているのであろう、通りを見下ろす映像が流れており、オークと呼ばれる獣人型のモンスターが暴れている。
インターネットでも情報収集する為、探索者サイトを覗けば掲示板が今にも炎上しそうな勢いで書き込まれている。
内容はモンスターの発見情報から助けを求める書き込みが多い。
これだけの情報からでもどうやらモンスターがダンジョン以外で発生するようになったことは疑いようがない事実のようだ。
陽輝は無事に家族と合流出来ただろうか。今思えば、俺もついていくべきだったのかもしれない。
心配になってくるが今は陽輝からの連絡を待ちつつ、俺が出来ることを考えよう。
まずはダンジョンコアを使ったアイテム交換で役に立ちそうなアイテムがないか探すことにする。
アイテムボックスに収納しているダンジョンコアをリビングの机の上に取り出す。
するとダンジョンコアはゆっくりと浮かび上がり、リビングをコアルームへと上書きする。
このコアルームは俺がダンジョンを作成しない限り、一時的な部屋であり廊下へ出る扉がコアルームと家との境界線になる。
なので今までこの境界線を行ったり来たりすることにより、DPを荒稼ぎしていた。
ダンジョンコアに触れて起動させる。
いつものように空中に画面が表れて色々な項目が表示されているが違和感を覚える。
いつもと何が違うのか注視してみると一番下に初めて見る項目が追加されていた。
『新機能追加のお知らせ』
どうやらここにも異常が発生していたようだ。
セカンドフェイズと呼応してなのかどうかは正直わからないが俺のダンジョンコアはアップグレードするようだ。
今まででも不自由なく使えていたダンジョンコアの機能にどんな追加機能が増えるのか期待を膨らませつつタップする。
『DP交換品の追加登録』
「・・・追加登録?」
とりあえず、これだけではよくわからないので説明を読むことにする。
『DP交換品の追加登録説明』
DPで交換可能な品目に追加したい品を登録することで次回からDPでの交換を可能にする。
物は試しだ。
俺はアイテムボックスからホットホットで購入した、から揚げ弁当を取り出し新機能の追加登録を行う。
『登録完了しました。』と表示されたのでアイテム交換の項目をタップすると食べ物という項目が追加されていた。
恐る恐る食べ物の項目をタップするとそこには追加登録した、から揚げ弁当が表示されていた。
から揚げ弁当10DP
『アメージングッ!!!』
俺は叫んだ。ただただ叫んだ。
こんな素晴らしい機能が増えるなんて最早、この小説にドラ○もんの出番は皆無だろう。
もとより出番などない。
とりあえず、今持っている食べ物類はすべて追加登録していく。
そして、食べ物類が終わると他の物でも試してみる。
まずはソファーを試してみる。
『登録が完了しました』
ソファー300DP
他の物でも出来るみたいだ。その後は家にある物を片っ端から追加登録していくとある法則に気付く。
その法則というのは登録する物の大きさや重さで交換に必要なDPの量が変わるといったものだ。
大したことではないかもしれないが知っていて損をするようなものでもないのでよしとしよう。
それにしてもこの機能を使えば、これからは買い物をしに出掛ける必要がなくなる。それどころかこの混沌となりつつある世界で物による不自由が無くなるだろう。
これでますますダンジョンコアの重要性が高まったが秘密を共有する人選は慎重に行わなければならないだろう。
革新的な新機能に気を取られて当初の目的を忘れかけていた。
そう、この現状に役に立つ魔道具だ。
アイテム交換ページを表示して何か使えそうな物がないかスクロールしていくと気になる物を見つけた。
『魔除け石』
設置することでモンスターが近寄らないようにする効果がある。また複数個、設置することで効力と範囲が増強される。
これだと思い、8個交換する。使用したDPは4000DP。
その内、4つはうちで使い、残りは陽輝に渡そうと思う。
早速、4つ取り出して四角を描くように家の敷地内の四隅に設置していった。




