【挿話7話後感想返し】ジネットはやはり天然
ジネット「えっと、ヤシロさんレシピによれば……『鳥のモモ肉をタレに浸けてしっかり揉み込む』……なるほど、こうすれば唐揚げが美味しく出来るんですね。それから、えっと……『胸は揉めば揉むほど大きくなるからしっかり揉むこと』……えっ!? 胸肉って揉めば大きくなるんですか!? やってみましょう!」
――もみもみもみもみ
ジネット「ならないじゃないですかっ!? ……もうヤシロさんは……すぐこういうお茶目なことを…………わたしだって、いつまでもやられてばかりじゃないんですよ! そうです! 今日こそ反旗を翻す時です! ヤシロさんにギャフンと言わせましょう!」
――そして、数時間後
ジネット「ヤシロさん。ヤシロさん流の唐揚げを作ってみましたので、試食をお願いします」
ヤシロ「おぉ、いいぞ」
ジネット「(ふふふ……実は唐揚げのタレに辛いソースを混ぜておいたんです。ヤシロさん、少しは懲りればいいんです)
――ひょい、ぱく。
ジネット「(食べましたっ!? …………あ、あぅ……大丈夫でしょうか? 辛過ぎたりしなかったでしょうか?)」
ヤシロ「うん! ピリ辛で美味いな。さすがジネット、いいアレンジだ」
ジネット「あれ…………?」
ヤシロ「どうした?」
ジネット「えっと…………辛くて驚いたり、『やられたー』みたいな反応は?」
ヤシロ「普通に美味かったが?」
ジネット「……どうしてでしょうか? 大さじ二杯も入れたのに……」
ヤシロ「ひょっとして、俺をひっかけるつもりだったのか?」
ジネット「はい……すみません」
ヤシロ「中途半端なんだよ、やることが。やるなら一瓶丸々使い切るくらいしないと」
ジネット「そんなことをしたら、辛いじゃないですか!?」
ヤシロ「それが狙いだったんじゃないのかよ……?」
ジネット「でも……やり過ぎは、よくないです…………」
ヤシロ「でもなんで、急にそんなことを…………唐揚げ? あ、あのレシピを見て仕返してやろうって思ったんだな」
ジネット「……はい」
ヤシロ「まぁ、お前にはこういうのは向かねぇよ。やめておくんだな」
ジネット「そのようですね……」
ヤシロ「ズズゥ……」(←お茶)
ジネット「あっ、いけないです! わたし、胸出しっぱなしでした!」
ヤシロ「ブフゥーッ!」(←お茶)
ジネット「あ、違うんです。さっき向こうで胸を揉んでいたんですけど、その時から出しっぱなしで……」
ヤシロ「ゴホッゴホッ!」(←お茶が気管に入った)
ジネット「あ、あの……ヤシロさん?」
ヤシロ「ジネット……」
ジネット「は、はい?」
ヤシロ「……胸『肉』って言ってくれ」
ジネット「え? ………………はっ!? わた、わたしっ、な、なんて発言を…………し、失礼しましたっ!」
――タッタッタッタッ(←ジネット、厨房へ駆けていく)
ヤシロ「…………これだから天然は……」




