【67話後感想返し】もしもこの物語が撮影されたドラマだったなら……
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ジネット「お疲れ様で~す!」
マグダ「お疲れ様ですぅ~! ジネットさん、今日の演技凄く素敵でしたよぉ!」
ジネット「マグダちゃんはいつも元気ねぇ」
マグダ「だってぇ、私、本番でセリフ少ないんだも~ん」
ロレッタ「あの、お話中失礼します。少しだけ静かにしていただけるとありがたいのですが」
ジネット「あ、ごめんね。期末テスト近いんだっけ?」
ロレッタ「明後日です」
ジネット「じゃあ収録なんかしてる場合じゃないじゃない。マネージャーに言いなよ」
ロレッタ「いえ。私、今が大切な時期なんです。ジネットさんみたいな立派な女優になるために、勉強と仕事、きちんと両立させるって決めたんです!」
ジネット「偉いわねぇ」
マグダ「ロレッタちゃん、ホント真面目だよねぇ」
エステラ「………………お先に失礼します」
ジネット「あ、エステラちゃん! この後ご飯とかどう?」
エステラ「いえ……家でハムスターが待っていますので。では」
マグダ「無駄ですよぉ。あの人、人付き合い苦手なんですもん」
エステラ「……人付き合い苦手で、すみません。では、失礼します」
ウーマロ「あ~っと、ちょい待ち、ちょい待ち! ねぇねぇ、ギャルズ~? この後飯でもどう? 奢っちゃうよ~……監督が! なんつって!」
マグダ「うわぁ……痛い人が来た」
ロレッタ「視線を合わせないようにしましょう」
ジネット「あ、あの、わたしたち、もう帰りますので」
ウーマロ「そんなぁ、連れないよぉ、ジネットちゃ~ん! そんなこと言わないでさぁ、これから俺と、お茶…………摘みにいかない? なんつって!」
ジネット「…………殴りたいっ!」
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ウーマロ「って! ヤシロさん、オイラのキャラ、なんなんッスか!?」
マグダ「……マグダ、もう一年分ほどしゃべった……」
ヤシロ「祭りで人が集まったんだから、それを利用して演劇ブームでも巻き起こそうと思ってな。お前ら、気合い入れて演技しろよ!」
エステラ「……なんだか、配役に悪意を感じるんだけど。……なんだい、ボクのこのボッチ設定は」
ヤシロ「胸の悩みを誰にも……あっと、違った。胸に秘めた悩みを誰にも言えないキャラだ。お前にピッタリだろう?」
エステラ「配役云々置いておいて、胸の件で軽く殴らせてほしい」
ロレッタ「みなさん! 文句はいけませんです! お兄ちゃんが折角用意してくれた脚本です! 心を込めて演じるです!」
マグダ「……ロレッタは、頭の良いキャラだから、嬉しい」
ウーマロ「なんか、生き生きしてたッスもんね……」
ロレッタ「はっ!? まさかこの配役は、あたしの中から滲み出す知性をお兄ちゃんが感じ取って……!?」
ヤシロ「いや、それはない」
ロレッタ「あぁっ! こうしている間も、あたしの中の知性が、溢れ出していくですぅ!」
ヤシロ「溢れ過ぎて空っぽになってんじゃねぇの、じゃあ」
ジネット「あぅ、あの…………みなさん!」
ヤシロ「どうした、ジネット?」
ジネット「な、生意気な口を利いてすみません! 脚本に書いてあるとはいえ、申し訳ありません!」
エステラ「いや、いいんだよ。そういうセリフなんだし」
ジネット「馴れ馴れしくしてすみませんっ!」
エステラ「ヤシロ! ヤシロがジネットちゃんに無理を強いるから、変な恐縮スイッチが入っちゃったじゃないか!」
ジネット「スイッチが入ってすみませんっ!」
ヤシロ「ん~……こいつらに芝居は無理だな…………別のもん考えるか」




