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異世界詐欺師のなんちゃって経営術【SS置き場】  作者: 宮地拓海


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【66話あとがき】浴衣を着てる娘はみんなノ○パンなのです

レジーナ「おこんばんは~」

デリア「おぉ、薬剤師ギルドの薬剤師! 呼び出しちまって、悪いな」

レジーナ「いやいや。ウチ、五回以上会ぅた人やったら、それなりに話せるようになるねん」

デリア「それで最初の頃は避けてたのか」

レジーナ「人見知りやねんなぁ、ウチ。そういうところも男心をきゅんとさせるんやろうけども」

デリア「そ、そうなのか? じゃあ、あたいみたいに、誰とでも話せる女は感じ悪いのか!?」

レジーナ「いやいや。デリアはんのサバけた感じは、男子にも受ける思うで」

デリア「ほっ…………そっか」

レジーナ「なんやの? 好きな人でもおんの?」

デリア「なんで分かるんだ!? いや、……秘密だ!」

レジーナ「もうぽろりしてもうてるがな。そっか、乙女なんやね」

デリア「す、好きというか……信頼出来て、一緒にいると楽しいってだけ、なんだけどな」

レジーナ「それを『好きや』っちゅうんやで」

デリア「そ、そう……なの、かな……やっぱり」

レジーナ「むっふぁぁ!? なに、その顔!? めっちゃ可愛いやん! ……帰って書こ」

デリア「書くって、何をだ?」

レジーナ「気にせんといて。ただの薄い本やさかい」

デリア「薄い……?」

レジーナ「そうそう。今日は配達に来たんやったわ。ほい、これが頼まれてた傷薬やで」

デリア「おぉ、助かるよ。漁をしてると擦り傷が絶えなくてね」

レジーナ「せやけど、この傷薬やったら、教会の置き薬に入ってるで? わざわざウチに頼まんでも、教会で貰ぅたらえぇのに」

デリア「あたいはこんな性格だからさ、教会みたいな静かな場所は苦手なんだよ」

レジーナ「……いいや、あっこはごっつぅうるさい場所やで……ハムっ子が増えてから凶悪さが増したわ……ウチも、あっこには行きにくなったわ…………あ、でも、置き薬やったら陽だまり亭にもあるんやで?」

デリア「ひっ!? …………だまり亭には…………その、今は……」

レジーナ「なんやの、『言葉に出して言うと大ヒンシュク買うような卑猥な場所押さえて』モジモジしてからに?」

デリア「言い方っ! 言い方もうちょっとなんとかなんなかったのか!?」

レジーナ「あっ! …………はっは~ん、そういうことかいな……」

デリア「な、なんだよ?」

レジーナ「あの店におる、とある男子に、『穿いてない』今の状況で会うんが恥ずかしいんやな?」

デリア「なんで分かるんだよ!? ……そ、そんなことは……」

レジーナ「せやから、最初に本音がぽろりしとるっちゅうねん」

デリア「だ、だってさ! ヤシロが着てくれって言うから浴衣ってのを着てるわけで、これを脱いで会いに行くわけにもいかないだろ!? 着るって約束したんだから!」

レジーナ「せやけど、『穿いてない』のが気になって、会いに行かれへんと」

デリア「『穿いてない』を連呼するな!」

レジーナ「まぁ、気持ちは分からんでもないなぁ」

デリア「だろ? ……なんか、ただそれだけなのに、こう…………いつものあたいじゃないっていうか……力も半減っていうか…………」

オメロ「あっ! 親方、ここにいたんですか! 実は祭りの準備で確認したいことが……」

デリア「あたいに近付くなぁぁぁああっ!」

オメロ「ミゾオチッ!?」


――ドゴスッ! ヒューーーン…………………………バッシャーン……ちゃぷちゃぷ~


レジーナ「……なんや、出来たてほやほやの土左衛門が流れていきよるみたいやけど……放っといてえぇんかいな?」

デリア「だって…………恥ずかしいし」

レジーナ「うん……分かるんやけど…………向こうはそれどころやないんと違うかなぁ…………って、もう見えへんようになってもうたな…………」

デリア「あたい、自分でもビックリなんだよ。……あたいの中に、こんな乙女な部分があったなんてさ……」

レジーナ「この一連を乙女と表現した自分に、ウチはビックリやけどな」







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