【５３話あとがき】陽だまり亭は、今日もいつものメンツで大賑わい

ウーマロ「こんちわッス！　お昼食べに来たッス！」

ヤシロ「お前は本当に毎日来るよな！？」

ウーマロ「もはやライフワークッス！　最近、ここでの食事くらいしか楽しみがないッス！　この場所がオイラの生きがいになったッス！」

ヤシロ「……マグダが、だろ？」

ウーマロ「そ、そそ、そんなっ、そんなことないッス！　ジネットさんの料理も美味いッスし、ロレッタちゃんの元気な声も耳に心地いいッスし、マグダたんはマジ天使ッスけど、オイラ、この店のみんなが、全部、まとめて、大好きッス！」

ヤシロ「……俺、入ってなかったんだけど？」

ウーマロ「ヤシロさん考案の水洗トイレも好きッス！」

ヤシロ「俺はトイレ以下か？」

ウーマロ「好きッス！　好きッスよ、ヤシロさん！」

マグダ「……ヤンボルドのライバル」

ヤシロ「マグダ……縁起でもないこと言うんじゃねぇよ」

ウーマロ「マグダたん！　今日もマジ天使ッス！」

マグダ「……マグダウィンーグ。バサバサバサ……」

ウーマロ「ヤ、ヤシロさん！？　マグダたんが飛んだッス！　純白の羽で、空を優雅に舞ったッス！」

ヤシロ「よく見ろ。アレはただの徒歩だ。歩いて厨房へ戻っただけだ」

ウーマロ「オイラには天使の羽が見えたッス！」

ヤシロ「ちょっと待ってろ。薬を出してやる」

弟「おにーちゃーん！」

弟「おにーちゃー！」

弟「にっちゃぁー！」

弟「みっちゃぁぁあ～！」

ヤシロ「おい、後ろ二人。俺はそんなにネバネバしてるか？」

弟「じーちゃーん！」

弟「おでぃーぢゃーん！」

ヤシロ「お前か！？　お前がずっとジジイ呼ばわりしてやがったのか！？　ついに見つけたぞ！　そして、最後のヤツは鼻をかめ！」

弟「お爺ちゃんの鼻づまりやー！」

ヤシロ「おぉ、ハム摩呂もいたのか」

弟「……はむまろ？」

ロレッタ「あれ、あんたたち、どうしたです？　今日はお仕事お休みだったですよね？」

弟「お給料もらったー！」

弟「お世話になった人に贈り物ー！」

ロレッタ「えっ！？　あ……あたしに、くれるです？」

弟「違うー！」

弟「お兄ちゃんのー！」

弟「じじー！」

弟「ぐず、ぐず……」

弟「ジジイの鼻づまりやー！」

ロレッタ「なんでですか！？　あたしもお世話してるですのに！」

ヤシロ「それより、ジジイのヤツと鼻づまりのヤツとハム摩呂はちょっと来い。話がある」

ジネット「まぁまぁ。それより、何をいただいたのですか？　わたし、気になります！」

ヤシロ「んじゃあ、開けていいか？」

弟「「「「いーよー！」」」」

ヤシロ「んじゃっと………………………………布、だな」

弟「作業服欲しー！」

弟「お兄ちゃん作ってー！」

弟「作ってー！」

弟「じじー！」

弟「へぶしっ！　…………ずるる……」

弟「作業服のジジイやー！」

ヤシロ「よしお前ら、全員表出やがれ！」

弟「「「わー！　遊ぼー！」」」

ヤシロ「そうじゃねぇよ！」