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現実的ファンタジア〜綺麗で完璧な世界で、私たちは闇と向き合う〜  作者: KAИАU
第3章【新しい物語を紡ぐ"役者"は揃った】
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第61話〜とある舘の摩訶不思議④〜


ア゙ァ゙ア゙ア゙ア゙ア゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙……!!!!

ウソツキィ゙ィ゙ィ゙!!!


「ヒッ…!!!!」


部屋を開けた瞬間、血塗れの黒いウェディングドレスを

着た女が、ぎこちなく首を回しながら振り向いた。


新たな魔物らしき幽霊の登場に、

かなうさんは腰を抜かした。


このかなうさんの様子、写真に収めたら

まゆりさんか紫雨さんに高値で売れそうだな……。


「かなねぇマズいよ……!」


後ろを振り返った実くんが言った。


かなうさんが腰を抜かした反動で、雷縛輪(スパーク・ヘイロー)

効果が弱まり、キョンシーがこちらへと向かってくる。


土鍋壁(チゲ・ウォール)!!!」


実くんがドレスの女と大量のキョンシー、

両サイドからの攻撃を塞ぐように防御壁を張った。


「実くん、このまま壁をお願いしてもいいですか…!!

私、キョンシーを最初の部屋に閉じ込めてきます!!」


あのリビングは、キッチンと繋がっている。

そして、キッチン側にも廊下へと繋がる扉があった。


「え?!うつつねぇちゃん大丈夫なの!!?」


私の脚力ならあのキョンシー達を上手く巻きながら

部屋に閉じ込められるはず…!!


「大丈夫!!私、スプリンターな(足が速い)んで!!」


私は、防御壁の外へと勢い良く飛び出し

腐敗した味噌を拾った。


「こっちですよー!!」


耳が無いから聞こえないだろうけど……!!


一応合図として、私はキョンシーを煽った。


ぶんぶんと味噌を振り回すとその悪臭に釣られて

キョンシー達が向かってきた。


「く、くさいっ!!」


自分の鼻へもかなりのダメージでもあるが、

厄介な数十体の魔物を一気に閉じ込められるなら……!!


私はこのままリビングへとキョンシーを引き連れる。


グァァ……ッ……ア゙ァ゙ッ!!

 

数十体にも追われるとなると

後ろからの迫力と圧もすごい……!!怖すぎる!!


キッチン付近の食卓に味噌を置き、

鍵を開けて廊下へ出る。

 

すぐにキッチンとリビングの扉を両方閉めれば__


「出来たぁ……!!」


ひとまずこれでキョンシーの対処は大丈夫かな。


あとは………


「実くん!大丈夫?!」


実くんとかなうさんの方へと戻る。


「うつつねぇちゃん遅いよ〜〜。」


そこには、さっきまでいたドレスの女は消えていた。


「倒しちゃった!」

 

にこにこ笑顔で地味に怖いことを言う実くん。


流石、トップギルドAYAKASHIのショタンク……。

その実力は侮れない。


「うつつ、ありがとね…。」


まだ床にペタンと座り込み、

腰を抜かしているかなうさんが

小さくありがとうと言った。


「全く……いつもの奇人っぷりはどこ行ったんですか。」


私はかなうさんの腕を取り、

自分の肩へとかけて腰を支えた。


「要介護ですね。」

「うぅ……。」

 

こういう時に限って、冗談を本気にしないでほしい……。


「実くん、こんな感じで

かなうさんを支えてもらってもいいかな?」


「うん。」


実くんにかなうさんを渡し、私は杖を構えた。


天光奏の祝福ヒール・オブ・ファンファーレ!」


私が初めて成功した時の、あの治癒魔法を

かなうさんの腰へ向かって杖を振りかざし唱えた。


「……!!」


まさか私が治癒魔法を唱えると思ってもいなかった

かなうさんは、驚いた顔をしている。


「私が居て良かったですね、かなうさん。」

「マジ助かった!!うつつ女神!ありがとう!」

 

かなうさんの腰も回復し、

支え無しで歩けるようになったようだ。


ヒーラーってこんな感じで良いのだろうか……。

整体師じゃん……。


「うつつねぇちゃん凄い!!僕も怪我したらお願い!!」


出来れば怪我しないように、

クエストして欲しいのだけれど……。


「まぁ、多少の傷なら…。」


そうしたやり取りが終わり、私達はようやく

鍵付き部屋を探索できるようになった。


「うーん。この部屋も物が少ないですねぇ。」


実くんが倒したドレスの女から話が聞けたら

また変わったのだろうか……。


「ん?これは、間取りか?」


机の引き出しから出てきたのはこの舘の間取り。


「1階はこの部屋で全部みたいだね。」


かなうさんが間取りを見ながら部屋の数を確認する。


どうやら2階は、4部屋あるみたいだ。


「これって初代が住んでた時の間取りですかね。」

「そうみたいだね。今ここにある家具とかも恐らく。」


なるほど、インテリアや配置は謎解きしやすいように

初代のままということか……。


しかし、この部屋は物置き部屋とかかれているが、

誰かが生活していた跡がある。


家具は机にベッドとシンプルである。

臨時的に用意した召使いさんの部屋なのかな?


どうしても気になるのは、

壁に書かれた"ウソツキ"の血文字。


「他に机の中に何かありませんか?」

 

私は、机を調べているかなうさんへ聞いた。

 

「これなら。」


それは、指輪のようなリングをはめ込むことで開く箱と

手紙だった。


「同じ形の物が無いと開けれませんね……。

手紙にはなんと?」


[るるちゃんへ

てがみありがとぅ。

しんぱいさせてごめんね。

いつかまた、ぜったい会おうね!

あいのすけ]


紙いっぱいに書かれた子供の字。


この子達は離れ離れになったのだろう。

引っ越しを思い浮かべるような内容であった。


凄く仲が良かったのかな。


「指輪ってこれのこと〜?」


それは、おもちゃの指輪だった。


さっきのドレスの女を倒したら、

ドロップしたと実くんは言った。


「ちょっとそれ、ココにはめてみろ。」

「うん。」


かなうさんが実くんに箱を渡した。


カチッ__


指輪が箱の窪みにピッタリとはまる。


そのまま実くんが箱を開けると、

中にはアンティーク調の鍵が入っていた。


「2階の部屋にあるどこかの鍵かも……!」

「怨霊クエスト後半戦かぁ?」


2階に行こうと話がまとまり、

かつて物置部屋だったところから私達は廊下へと出た。

 

サクサクと進む謎解きと幽霊討伐に、

私も楽しくなり始めた。


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