ザマァされた令嬢の、祝・祝・祝と感謝!(挿絵あり)
本編と関係ない、軽い寸劇です。
必要のない方は読み飛ばしOK。
また、作者のイラストもありますが、こちらも必要のない方は挿絵機能をOFFにして下さい。
「ちょっと来なさい、セス、エミリー!」
「どうしました?」
「はいぃっ! あのっ、ごめんなさいですぅ」
「……待ってエミリー。どうして謝るの」
「あううぅ。だってでございますですね。昔からちょっと来なさいエミリーって言われる時は、何かしら失敗した時なんでございますですぅ」
「ああ……」
「……うん。そうね。エミリーだものね」
「ううぅっ、なんかすごい納得されましたですぅ」
「私の言い方も悪かったわ。気をつける。ええとね、違うのよ。叱るとかじゃないの。反対よ、反対」
「? 一体どうされたんです」
「これ! これを見てよ!」
イザベラの持つ紙を覗きこむ二人。
「……何でしょうか、これは」
「数字がいっぱい並んでますですね」
「そうよ。この数字よ!」
イザベラ、興奮ぎみに数字の書かれた紙を叩く。
「1000ptって、この数字は何ですか?」
「この数字はね、私たちのことを応援してくれたという証の数字よ」
「「えええっ」」
あまりよく分からずに驚きの声を上げる二人。
「応援? 誰がですか」
「それは気にしちゃいけないわ。いい? 世の中には深く追及しても仕方ないことがあるのよ」
イザベラ、チッチッチッと人差し指を振る。
「なんだか分からないですけど、流石お嬢様でございますです! よく知ってらっしゃるのでございますですね!」
エミリー、ふんすっと鼻息。
「とにかく、この数字は作者の目標だったの」
「作者……? あ、いえ、お嬢様。そういうものなんですね」
セス、謎の圧力に負け、無理矢理納得。
「目標達成! それはおめでたいでございますですね! ということは、お祝いでございますですね」
「作者がぜひ、応援してくれている人、読者さまたちに感謝をこめてお礼を言いたいらしいのだけれど、どうしたらいいかしら?」
「作者が自分で言えばいいのでは?」
「作者は作品に登場出来ないんですって。一応、後書きに一言は入れているけれど、それだけでは味気ないらしいわ」
「そういうものですか」
「じゃあ、私たち全員で読者さまたちに感謝の気持ちを伝えましょうです」
「そうね。何を言うかを書いておくわ」
首を傾げるセスに、肩をすくめてから紙に文字を書き始めるイザベラ。
「では、並びましょうです。セス様。お嬢様の隣に立って下さいです」
「はい。こうですか?」
「そうそう。いいでございますですねー。お嬢様、もうちょっと寄って、寄ってー」
「ええ? 寄る必要ある?」
エミリー、イザベラにボソッと耳打ち。
『ほらほらっ、セス様にくっつけるチャンスでございますですよ』
『そっ、そんな急に言われても心の準備が』
『しょうがないでございますですねー』
「えいっ」
ドンッ。エミリー、お尻を突き出す。
「きゃっ」
「危ない、お嬢様」
ガシッ。セス、よろめくイザベラの肩を抱いて支える。
(きゃーっ。セスって思ったよりがっしりしてる。手も大きい)
(まずい。とっさに抱き寄せてしまった。うわ、肩細い、折れそう。離さなきゃ)
「ほら、お嬢様。ちゃんとお礼をいいませんと」
「そそそ、そうだけどっ」
「いきますでございますですよ。まずはセス様」
(俺から!? 何を言ったらいいんだ。あ、そうだ。紙に書いてあった)
「し、祝、総合評価1000pt、ブクマ300越え! はい、お嬢様」
「こ、ここまで来れたのもあなたたち読者のお陰よっ」
「感謝、感謝でございますですぅっ! せーのっ」
「「「読者の皆様、本当にありがとうござます!! これからもよろしくお願いします!!」」」
お読み下さりありがとうございます。
次回は通常通りの更新日に新章がスタートします。
これからもお付き合いいただけたら嬉しいです。
本作は、水曜日と土曜日の更新。
あなたの心に響きましたら、幸いです。




