59. 加純さん、静物画(なの!?)を描く。
今回は、ほぼ静物画の回です。
人物画以外もチャレンジしているのです。
いきなりですが。
今回は頂き物から!
ごんたろう様から、「テスとクリスタ」のファンアートを3枚いただきました。
どどーんと行きます。
「囚われのテス」
「惑星ポルボロンの幼なじみ」
「ドS顔とDV顔」
素晴らしいです。特にアダムとディーなんて、わたしが描くよりずっと彼ららしいよ。公式にしようかと考えたわ。
「幼なじみ」3人組は、まだ彼らが故郷にいる頃を想像して描いてくださったのだそうです。だから3人の服装がカントリー。テキサスの片田舎で学生していましたっぽい感じが、いかにも! です。幸せそうな3人の笑顔が良きですね。ホント、こんな感じだったんだろうな~。
「囚われのテス」は、本編でもテスが一番辛かったあたりですね。訳のわからない夢に振り回されていたあたり。書いているわたしも振り回されていましたけど。
ごんたろう様、ありがとうございました。ご紹介が遅くなってしまい申し訳ありません。宝物にいたしております。
「ハムスタームーン」
「#12ヶ月の小品集2022」。9月のお題は「お月見」でした。
お月見だんごの中に、お月様を狙うハムスターが隠れています。みつけて!
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このエッセイ「ツイッターにイラスト上げてみようかと思います!?」といいます。加純さんのツイッターのフォロワー様は「なろう」のお気に入り様と重複している方も多く、大抵その方は絵師様だったりするのです。
で、その絵師様方とツイッター上でのやり取りから、面白い企画が生まれたりするのですね。
「#12ヶ月の小品集」とか。
「#渚と空のミュージアム」とか。
突発的に面白い企画に出合うと、つい手を出したくなったりもします。
こちらは遥彼方様の原画に許可をいただき、トレスアレンジさせていただいたもの。他の方が描いていた作品を拝見して「わたしもやりたいー!」と横入りして参加しちゃいました。
遥様の「琥珀シリーズ(罪から生まれる妖魔)」に出てくる治安維持警備隊第二部隊のカーズ。
元絵がカッコ良かったので、そのポージングや雰囲気を壊さないようにしつつ、ちょっとだけ手を加えて加純テイストにしてみました。
本人はかなり頑張ってクールな感じを狙ったのですよ。
なのにわたしが描くと、どうしても少女漫画色が強くなる――を実感した作品でした。
遥様、ありがとうございました。
こちらもツイッターの「#」企画から発展したリクエストで、ターゲットになったのは「テスとクリスタ」のマオ。「お澄ましさんが見せないお顔がみたい」と云うことで、それは面白そうと「うたた寝姿」をチョイスしてみました。
脱力中のマオは超貴重!
ソファーは素材を使ったのですが、お絵描きソフトのクリスタPROだとLT変換(2Dの画像や3Dモデルを「線画」や「トーン」に変換する機能)が出来ないのですよね。
調べてみたところ、その気になればやり方はあるそうですが、手順が超面倒くさそうな感じだったので挫折しました。
仕方がないので、3Dモデルを配置して自分で線画を起こしましたわ。(←っていうか、3Dモデルを配置するのだけでも四苦八苦なの……)
なんのための素材じゃ!?
アナログみたく一から描き起こしでない分だけラクなのですが。
最近アイシーのスクリーントーンも使えるようになったので、加純さんはEXにグレードアップしたくなりました――とさ。
香月よう子様と陸なるみ様が「香月なるみ」名義で連載されているリレー詩集【季節の花を編んで絆に】にFAを送りました。
おふたりで四季折々の花々に恋する気持ちを絡めた素敵な詩集で、どの作品も大好きなのですが、今回は「秋明菊」という作品にこんな絵を付けさせていただきました。
どうしてこの作品をピックアップしたのかといえば、後書きに貼られていた秋明菊の写真の、花の白さに惹かれたのです。僭越ながら、こちらの作品に、
秋明菊の曇りのない白さと、彼の冷静さ。お手前の緊張感と恋心のときめきと。
こんな感想を送ったのですが、これを絵にしてみたくって。(←また身の程知らずのチャレンジを始めたとか言わないで。描いてみたかったんですもの~)
あくまでも、イメージイラスト。
詩はとってもデリケートなものですから、その世界観や雰囲気を壊さないように。そして想像を掻き立てるイラストがいいなぁ、と思ったのです。ならば、無駄なものは全部そぎ落としてみたらどうかしら、と。
僭越ながら「描き込みがすごい(多い)!」と評価をいただいている加純さんが、引き算するのですよ。最小限にするのですよ。
レアな出来事です――などという冗談はさておき、残ったのはタイトルの秋明菊と「彼」。その「彼」も姿を描くのではなくて、お手前を披露する手だけで現せないかと、大胆な試みが浮かんで来ちゃった。
ついでにお点前の緊張感も描いてみたいと欲張ったのですが、普通に描いても難しいのに手だけで……となると、どのシーンを切り取ったら良いのかなかなか決まらない。顔の表情を描くのも苦手なのに、手の表情なんて(泣)。
あれこれ資料写真を見比べて一番良さげなポーズを探し、自分の手を鏡に映して角度を調整し検討を重ねた結果、上の画になりました。
最初から「彼」の手はぼかしを掛けることにしていたので、ぼかしても緊張感を漂わせる(←ここです! あくまでも「漂わせる」のが肝心なのです!)にはどうしたらいいのか? 悩みました。
ちなみに、タイトルの秋明菊以外はぼかしが入っています。この作品の、本当の主役は「秋明菊」ですからね。
お受け取りいただき、ありがとうございました。
お花を描くのって、やっぱり楽しい♡
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お花つながりで。
花を描くのは好きです。
少女漫画には花がつきもので、描けないと背景に飛ばせない……と云う事情もあるのですが、根本的に「美しいものが嫌いな人がいるの?」な性格なものですから花や植物は格好の題材なのですね。
拙作の(爆笑)害虫退治エッセイを読んでくださった方ならご存じかと思いますが、ベランダで薔薇の栽培もしています。だから題材には事欠かない。
でもね、最初から描けたわけではないのですよ。最初は、どう描いていいのかわからなかったのですもの。
だから模写しまくりました。素敵だな~と思ったものは、せっせと写した。何が何でも、(キャラの)背景に花を飛ばしてやる~! と云う一念。
加純さんはそこそこ執念深いのです。(←物忘れも酷いけど)
なんとかの一念岩をも通す、とか申します。おかげさまで、お花はなんとかそれっぽく描けるようになりました。薔薇以外にも、桜や牡丹にチューリップ、百合にガーベラ、デイジーetc.……なので、あっちこっちそっちと楽しく飛ばしまくっています。
紫陽花も好きなのですが、あまりボリュームのある花は飛ばせない。その前に、紫陽花の花が飛んでいたら不気味よね。そんな時は、四段ブチ抜きの足下に敷き詰めるとシマります。
お花を描きたいのであれば、まずは薔薇がお勧め。見栄えがするし、意外と描くのは簡単。良く目にする花ですし、参考資料を手に入れやすいのも高ポイント。
なにより百合などのスラッとしたフォルムのお花より、丸くて花びらの多い花の方がバランスを取りやすく、多少形が崩れてもそれらしく見せることが出来ます。
もっとお手軽が良いのなら、花びらを散らす。適当なところに適当に散らすこと。花びらの場合は、散らすのがコツです。
れっつ、とらい!
けど、最近便利なものをみつけました。
それが「素材」。アナログだとスクリーントーン、デジタルだともっと簡単に素材を貼り付けて、さも「描きました~!」な事が出来ますよね。
でもね、その便利な「素材」もなんでもいいって訳でもなくて、自分の絵柄にあったものを使わないと、絵の印象がちぐはぐになってしまう。あくまでも素材は、材料だから。(←時にスパイス)
適材適所というけれど、素材を厳選して調理するのはわたしなのよね。お料理と一緒。
けれど便利なものを使用しない手段はないから、素材は上手に使いたいでしょ。
そこで練習をかねて、素材を活用して毎月のツイッターのアイコンを描くことにしています。月末は時間が無いので、あらかじめ探して置いた素材を組み合わせて、わたし流の絵を作るのが楽しいのよ。ほぼパズル感覚。
以前、「紫陽花と雨」を掲載しましたが、
その続きです。
7月は「ジャスミン」。
8月は「ひまわり」(←ド定番!)
9月は「洋梨と金木犀」。
このあと10月11月……と続いていきますが、ツイッターにアカウントをお持ちの方、興味がありましたら覗きに来てください。毎月季節のお花をテーマにがんばって更新していますので!
こちらは「テスとクリスタ」の挿し絵用に描いたもの。
まだ残暑の頃、桜の絵を描いているんですのよ。加純さんは!
どちらも素材を「有効活用作品」です。
さて、ようやく2022年の9月まで駒を進めたぞ!
そうです、9月になると秋の恒例企画「イラスト交換企画」が始まります。
そしてもうひとつ、「#渚と空のミュージアム」の11月展の準備も始まりました。
次回は、このお話を!!
ご来訪、ありがとうございます。
いかがだったでしょうか?
本文中にありました(爆笑)害虫退治エッセイ、
「女王様とわたし」シリーズ
https://book1.adouzi.eu.org/s1595f/
3年間に渡る女王様とわたしのベランダ攻防戦の様子が書かれています。毎年入れ替わりやって来た、女王様方との手に汗握る戦いの記録。
傍から見たらコメディでも、本人たちは必死です。興味がございましたら、ぜひどうぞ!




