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即興短編集  作者: 花ゆき
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さて、いいわけを聞こうか

私は入隊した部隊では出来の悪い下っ端でした。そのため、私とコンビを組むベテランな彼によく迷惑をかけていました。そんな彼女の話。


頭を押さえつけられ意地悪く微笑みながら「おねだりの仕方、教えたよな。…返事は?」と言われるとキュンとなります。 #loveeers http://shindanmaker.com/121169

 私は入隊した部隊では出来の悪い下っ端でした。そのため、私とコンビを組むベテランな彼によく迷惑をかけていました。


 先ほどの実習でもそうでした。私は遠くから射撃して、彼の援護をするはずでしたが、彼が仕掛けるよりも早く撃ってしまったのです。おかげで彼の存在にも気づかれ、作戦変更するはめになりました。彼と私が同時にうって出ることで、ターゲットを撃破します。この作戦を考えたのも彼です。さすがです。作戦がなんとか成功したのも、彼のおかげでした。


 ですから、実習が終わり次第彼に呼び出されても仕方ないのです。皆が座学の授業へ向かう中、私たちだけ体育倉庫にいました。彼が戸を閉めた瞬間、マットに頭を叩きつけられます。


「さて、いいわけを聞こうか」

「ごめんなさい。緊張して、ミスしました」


 ぐもった声で精一杯謝ります。彼は怒らせたら怖いのです。


「あの、頭……もう離してくれませんか? 反省しましたので」


 そう言ったのに、彼に頭を押さえつけられ「おねだりの仕方、教えたよな。……返事は?」と言われました。横目で見上げると、意地悪く微笑んでいます。ああ、なんてサディスティックな目でしょうか。彼のその目を見るだけで、ゾクゾクします。もちろんすぐに従いました。


「はいっ、この愚かな私にお仕置きしてください」

「よく言えたな。えらいえらい」

「じゃあ、お仕置きーー」

「これから教室に戻って、授業受けるぞ」

「あの、お仕置き」

「早く。チャイムが鳴るだろう」

「お仕置きは」

「放置プレイって知ってるか」

「そ、そんなっ!」


 私の楽しみが! そんなのあんまりです!

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