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即興短編集  作者: 花ゆき
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僕らは成長する

犬獣人の僕らはいつだって一緒だ。君は女らしくなった。


河原で、微笑みあっておんぶする獣人をかきましょう。 #odainano http://shindanmaker.com/68894


 雌雄の差がたいしてなかったころ、僕らは河原で遊んでいた。同じ犬獣人という気安さで追いかけっこして、じゃれあって。それがいつしか僕の力が強くなって、君は簡単に河原に寝転んでしまうようになった。


 僕はいつか、彼女をこんな風に組み敷くのだろうか。容易に想像できた自分に、気まずくなる。君はそんなことにも気付かずキョトンとしていたけれど、次の瞬間にはクスクスと笑った。


「手貸して」

「うん、ごめん」

「もう、昔みたいにはいかないのね」


 彼女は手をとって立ち上がろうとしたが、足に力を入れた瞬間、顔をしかめた。足をくじいたようだ。僕は彼女に背を向けて「どうぞ」とうながす。


「背中おっきくなったね」

「うん。君はもっと肉をつけたらどうかな」

「はぁ?」

「僕はそっちの方が好きだな」

「なにそれ、おかしいの」


 そうやって僕らは笑いあった。来年も、再来年もこうやって君と一緒にいたい。

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