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第26話  初日(中)

頑張りました。


それではよろしくお願いします。

「次!次はこっちに向いてください!!キリっとした表情でお願いします!」


はい。雨月凜。十七歳。開門から二時間、ただいま絶賛撮影会中です。


「次はこっちにお願いまします!半身でシールドをこっちに向けて、お願いします!」


なんだなんだ、ここは。まるでどこかの、半年に一回行われるあの世界最大級の同人誌即売会の外公園で行われコスプレ撮影じゃないか。いった事ないけど、大量のカメラ小僧が被写体を囲み撮影してたのをテレビで見た。まさにソレだ。


「すみません!疲れてきたようなので!五秒後に終わります!五、四、三、二、一!終わり!!」


いつまで続くのかのと思っていたところに誰かが、というか一ノ瀬さんが、仕切ってよくわからない撮影会を強制終了させた。


撮影してたお客さんたちも蜘蛛の子を散らすように行儀よく去っていった。・・・・何今の?


「だ、大丈夫ですか?雨月さん」


「え?あ、うん。大丈夫。助かったよ。ありがとう一ノ瀬さん」


「そうですか。よかったです。・・・・すごい恰好ですね、雨月さん」


「言わないで。恥ずかしい」


最初こそはかっこいいなぁなんて思ってたんだけど、よくよく考えたら中々にやばい恰好だよ、コレ。フルボディスーツだからスパッツみたいなものだとはわかるけど、全身スパッツの上にプロテクターをつけてるだけだからね。いくら防寒、防刃性能があるって言っても恥ずかしい。エージェントはエージェントでも、アメリカ映画じゃなく、大人なゲームに出てくるエージェントみたいな恰好だよこれは。


よそうよそう、考えたれば考えるほど恥ずかしい。


「そ、そうですか」


「そういえば、一ノ瀬さんはなんでここに?」


「えっと、二年の全体競技まではやることがないので、それで雨月さんと一緒に昼食でもかなぁと思って探してたんです」


「そうなんだ」


確か樹の試合が十四時で、今は・・・・十二時ちょいか。・・・・開門から二時間は経ったし、ここで一度休憩に入るのもいいだろう。よし。


「ダメ、ですか?」


「いえ。行きましょう。ほかの子に伝えるから、ちょっと待っててね」


「はい」











          ◇











「・・・・・・・・」


「・・・・・・・・」


さて、一ノ瀬さんと昼食に来たはいいが、食堂は人がいっぱいで時間がかかるということで学生がやってる屋台通りに来たのだが・・・・


「どうする?一ノ瀬さん」


「さ、さすがに・・・・あ、あそこの屋台、チョコバ・・・ナ・・・・・・」


一見普通の屋台にならんでいるのはなぜか全部やばいのしかない。イナゴフライにバルト、サソリの素揚げにクモのフライ。どこもかしこも似たり寄ったりで、キモイやつかやばいやつしかない。そもそも、どこから入手したかも謎。


そして、一ノ瀬さんが見たチョコバナナも一見チョコバナナに見えるが、実は男の子バナナを模した某神社の豊年祭で出されるアレである。さすがにJKにはきつい。・・・・というか、なんでアレに許可が下りたのか謎でしかない。


「・・・・ばなちん」


「・・・・・・・・」


・・・・口に出しやがった、この娘。


「と、とりあえず奥に行きましょう!さすがに全部奇抜な屋台なんてことはないはずですから、ハハ」


「そ、そうだね。うん」


結局、奥の奥まで行ってやっと普通の屋台に出会い、なんとか昼食をすますことができた。ちなみにフィッシュアンドチップス。・・・・本当になんで?

読んでいただきありがとうございます。


次話は未定です。

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