第26話 初日(上)
予約投稿したという白昼夢を見たみたいです。
それでは、よろしくお願いします。
体育祭当日、午前七時。本来なら部活動の朝練に参加する生徒しか学校に居ない時間帯だが、今日はすでに全校生徒が登校し、一部生徒除き、大ホールに集まっている。
そして、私はその一部の生徒であった。まぁ、警備の生徒の事だけどね。
「えー、皆さん。おはようございます」
「「おはようございます」」
殆どの生徒は暖房の効いた大ホールで寒さに凍えることなく校長先生の話を聞いているのに、私たち警備の生徒たちはそれぞれの担当エリアで先生の話を聞いていた。外で。・・・・なんで?
「えー。今日から三日間、個人競技に参加する人たちは今日と明後日の二日間、よろしくお願いします。えー、不審者と不審物が見つかることはそうそうありませんが、来訪客間のトラブル、迷子は毎年の恒例行事化してますので、マニュアルに記載した通りに行動してください。基本警備エリアが外れなければ、競技を見てもいいのですが、その間も警備の仕事忘れないでください。それと、まぁ、ないとは思いますが、不可抗力な状況下では迷わずアームシールドと警棒を使ってください。自分の身の安全が最優先です」
「「はい!」」
「よし。じゃ、着替えに行ってください。装備品は男女の更衣室にそれぞれ用意してあります。雨月凜さんは残ってください」
「「はい!」」
あれ?私、なんかしたっけ?
「はい、雨月さん、これを」
そういわれて渡されたのは、拳銃・・・・え?
「ん?あぁ、すまんすまん。こっちじゃなくて、これだ」
拳銃をしまい、今度は反対の手で拳銃みたいのモノを渡された。
「えっと、これは?」
きくまい。なんで拳銃を持っているのですか?と。
「テーザーガンだ。スタンガンの一種だが、2つの小さな棘が生えたものを発射して、標的の肌に突き刺さって電流を流すものだ。射程は五メートルほどだが、ないよりはマシだろう」
「・・・・え?いいんですか?これ」
「まぁ、学校側が許可した敷地内ということで、問題はない。製品自体も民間用だ。あと、このホルスターを腰に巻いて、見えるように入れておくといい。黄色のストライプが視線に止まると、その腰にあるテーザーガンも見えるようになる」
「は、はぁ」
「じゃ、頼んだ」
そう言い残し、先生は校舎の方に歩いていき、残された私はホルスターとテーザーガンを両手に持ち呆然としていた。
どうするの?これ?
◇
「あ、雨月先輩、遅いですよ」
「え?・・・あ、ごめん、今出るから!!」
ホルスターとテーザーガンを交互に見返し、気が付けば女子更衣室に入っていた。もう、だれもいないのだと思ったのにこれは失敗だな。
「あ、いえいえ、私は気にしませんから、どうぞ着替えてください」
優しさが心にしみるよ。うん。
「・・・・ありがとうね」
「いえいえ」
気にしないと言われて、私も着替えを始めた。始めたはいいが、なぜか視線を感じる。
「・・・・デケェ」
「・・・・あまり、本人がいる前で言わない方がいいかと」
「え?・・・あ、ごめんなさい!!」
まさか、おっぱいがデカいと女の子から言われる日が来るとは。去年の私は思いもしなかったのだろう。ムスコはちい・・・・いや、なんでもない。
「わ、私終わりました、先に出ますね!」
「えぇ、はい。お互い頑張りましょう」
「はい!ありがとうございます!」
真那みたいな元気印の女の子だなぁと思いながら、私は警備服に着替えた。
黒のぴちぴちスーツこと、フルボディスーツを着込んだ上に胴体を覆うアーマー、左の前腕には胴体の幅があるほどのアームシールドが装備され、大きめの関節部パッドと手袋が両手に装着されている。下は厚地のホットパンツに大腿部を完全に覆うプロテクター、膝と脛にも大きめのプロテクターを付け、靴は軍靴みたいなもので、厚めだが軽い。太腿の両方に警棒が入ったホルスターが巻かれている。そして腰に巻かれたテーザーガンと目立つ黄色のストライプが入ったホルスター。まるで創作物に出てきそうな女エージェントみたいだ。
コスプレのようだが、アーマー、各種プロテクター、そしてシールドは合金製で、警棒も本物だ。決めつけにテーザーガン。これで、きりっとした表情でもしていれば、モウマンタイだ。
そう思っていた。
読んでいただきありがとうございます。
絶対にしたんですわ、予約投稿。・・・・もしかして、認知症?
次話は未定です。




