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第25話  前日

皆さん、正月はいかがお過ごしでしょうか。私は寝正月でした。


それでは、よろしくお願いします。

「・・・・・・・・」


「・・・・・・・・」モグモグ


今、学校近くの焼き肉食べ放題まで樹と二人できて、夕食をとっている。しかし、なぜかさっきから樹が何も言わずこっちをずっと見てる。まぁ、およその理由は察しているけど、あえて突っ込まない。


食べホ&ドリンクバーで一人二千円ちょっと。私はそうでもないけど、一般の高校生にとってはちょっとお高めの食事。現に樹も私がここにしようと言ったときは一瞬の躊躇いを見せた後に同意してたし。


しかし、余裕だからって払った分以下のものしか食べないという選択肢はない。そもそも、こういう安い焼肉食べホの肉の単価はかなり抑えられているだろうけど、それでも満足するまで食べてやる。それができるだけの胃袋を今のは私はあるしね。


そう意気込み、現在五十皿目。もうすでに一般人が食べる分を優に超えている。しかも時間がまだ一時間も残っている。スタッフも最初はピクピクと顔引き攣っていたが、もう諦めの境地に達したのか、無表情で機械のように肉を運んでくる。NICE WORK。











          ◇











「ふぅ〜、ごちそうさまです」


短い九十分コースだったけど、満足できるくらいは食べた。


「・・・・すげー」


さて、九十分の戦果はお肉百二十皿とご飯たくさん。〆のデザートも食べて、まだまだ入りそうだけど、明日が怖いのでここまでにしよう。


「凛さ、お前食った分はどこに消えてんだ?」


「・・・さぁ?なんでこんなに入るのかは私にもわからないし」


自分の身体なのに、自分が一番不思議だと思う。本当に。


「マジか」


「うん。マジ」


「・・・・・・・・」


「・・・・そういえば、樹って明日のセブンスラグビーのトーナメント戦だよね?」


「え?ああ、うん。そう。明日はプール戦で、トーナメントは明後日」


「何時から?樹が出るの」


警備の合間を縫って応援しに行こう。それくらいは許されるだろう。個人戦あるのに、警備をさせられているのだから。


「えっと、十一時、十三時と十五時で、第三グラウンドでやるよ」


「うーん、じゃ、十四時の試合、見に行こうかな」


学校の開放は初日が十時からで、十一時はまだまだ保護者や一般客が波のように入ってくる時間。学校の全三か所ある校門の周辺警備でいけないだろうし、十五時に二年の徒競走が三か所のトラックで一時間続くから、こっちも無理。見に行けるのは十四時の試合だけか・・・・。


「警備、忙しいもんな。無理すんなよ」


「はは、適当にやってるよ。樹こそ、気を付けてね。中学以来、ラグビーやってないんでしょう?」


「うん。まぁ、セブンスだから、簡単にケガすることはないさ」


「そう?」


私も樹に影響されて、一時期周一でラグビースクールに通ったことはあるんだけど、よっぽどの覚悟がなければできないスポーツだと思った。楽しいけどさ、ケガがシャレにならない。


「本当に気を付けてね?」


「大丈夫だって。心配してくれてありがとうな、凛」


「・・・うん」


本人も大丈夫だって言うし、これ以上言ったらうざいだけだろう。この話はもうやめよう。でも、もう時間も来たし、話題もないし・・・・会計するか。


「・・・帰ろうっか」


「おう」











          ◇











「ただいまー」


「お帰りー」


ん?返事なんてないと思ったのに、お母さんがいる。仕事早く上がったのかな?


「今日早いね、お母さん」


「えぇ。予定より早く終わったのよ。そうそう、明日から三日間は有給だから、見に行くよ。凜の個人戦」


「本当!?」


珍しいこともあるんだな。なんて思っていると


「お父さんも一緒に行くよ」


「え!?二人して!?大丈夫なの??会社」


「大丈夫よ。急ぎのモノはないから。」


昨年は顔を出して、徒競走を見て帰ってたから、個人戦を見てもらえるのはうれしい。


「でも、明日は警備のエリアリーダーだから、徒競走には参加できないよ?」


「警備のエリアリーダー?じゃ、警備している凜の凛々しい姿をカメラに納めるまでよ」


「ふふ、わかった」


今年の徒競走に参加する姿は記録できないが、それも悪くない。

読んでいただき、ありがとうございます。


次話は未定です。ストック?ほしいですねぇ。ありません。

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