第17話 なんでもない日常
頑張りました。はい
それではよろしくお願いいたします。
夏休みも残り三日。いよいよ学校が始まる。先生方と道場に通う同じ学校の生徒たちはもう知っているが、クラスメイト達はまだ私がTSしたことを知らない。一応始業式とその翌日の午前中は免除、その後一週間も午前の登校だけというスケジュールになった。当初は校長先生と教頭先生が特別にオンラインでの出席もいいよと言ってくれたが、さすがに卒業までそれだと腐ってしまうので、登校することを選んだ。
それに、TSした直後はクラスメイトいじめられるんじゃないかと考えていたが、そもそもクラス、学年どころか、学校そのものが県内で有名な学力&道徳スコアフルマックス高校だったことを思い出した。
まぁ、質問攻めにあうことはことは間違いないだろうけど。
それはそれとして、今あることで頭を悩ませている。
それは
「メンズかレディースか、どっちで行こうかな・・・・」
初日の服装である。なんでもかんでも瑠璃に聞くわけにもいかないので、自分でコーディネートすることにしたのだが、かなり悩んでいた。
これが他校であれば、ジェンダーレス制服一つで解決だけど、わが校は完全私服である。ジェンダーレスファッションで行こうかとも考えたが、今は持ってない。というか完全に忘れていた。元々ファッションに興味がなく、TS後に初めて興味を持ち始めたのだ。
外出用で今持っているのは、レディースが上下で十五着ずつ。メンズが三着ずつ。
・・・・自分で言うのもなんだけど、男物少なすぎだね。
「・・・・・・・・」
・・・・持っているものでうまくジェンダーレス的な感じにできないか、試してみよう。
〜凜ちゃん試着中〜
「・・・・これにしよう」
結局下をデザート色のカーゴパンツに上は黒単色のTシャツのアウトドアミックスな感じにした。
以前、女子コーデで出かけれたのは自分を知っている人と会わないからであって、男時代の自分のを知っている人と会うことになる学校だとやはりまだ少し恥ずかしい。しばらくはパンツスタイルで行こうと思う。うん。
化粧は、うん。瑠璃とお母さんからある程度仕込まれたし、心配ない。多分。メイビー。
「・・・・やることなくなったなぁ」
宿題も全部免除されたし、正直暇を持て余している。瑠璃は帰りが夕方だし、樹も連日家に呼ぶと彼のお母さんが拗ねてしまう。かと言ってゲームをする気分じゃない。
「・・・・・・・・」
・・・・・・・・
「・・・・冷蔵庫にあるものでスイーツでも作ろうかな」
◇
「・・・・ない」
そう、ないのだ。・・・・いや、嘘ついた。あるにはあるのだが、アレがないんだ。アレが。
卵が。
ホットケーキミックスも切らしているから、代用がないし、本当にどうしよう。暇だぁ。
「う〜ん、どうしよう。本当に・・・・あっ!春巻きの皮!」
あきらめの悪い私は冷蔵庫の奥から未開封の春巻きの皮をゲットした。気になる賞味期限は・・・・
「え〜と・・・・昨日までか。まぁ、未開封だし、モウマンタイ」
春巻きの皮で出来るデザート、というか点心かな?を作るか。これで夕方までの時間はつぶせるはず。とりあえず、餡を決めよう。
「レーズンにリンゴに、みかん・・・・あ、スライスチーズもある。・・・・これでいいかな」
餡はこれで決まりかな。
よし、まずはリンゴの皮を剝いたあと小切りにして、変色しないように塩水につける。それからみかんの皮むきとアルベドと取る作業をして・・・・
「アルベド取る作業、なんか虚しい」
綺麗になったみかんも水分が飛ばないように水につけよう。以前調理中にキッチンから長時間離れ、戻ってきた時には外側がかなり固くなってしまったことがある。予防線だ。
レーズンも全部水洗いして、汚れを落とす。これで下準備は終わり。簡単スピーディ点心。
時間、あまり潰せてない感があるけど、ずっとポケーっとするよりはいいだろう。
後は春巻きの皮を破れないように自分から菱形にみえる状態に広げて、下から四センチほどスペースを開けたところにスライスチーズ、その上にレーズン、みかん、りんごを乗せていく。
後は春巻きと一緒。巻いて、巻いて、巻いて・・・・・・・・
「・・・・作りすぎた」
自分ひとりしかいないのに二十個も作ってしまった。揚げ物だから、時間を置くとまずくなる。
「・・・・でも、今の私ならペロリと行けそう」
その後、二十個のフルーツ春巻きを凜一人で平らげましたとさ・・・・
読んでいただきありがとうございます
次話は未定です




