後日談エピソード1
なんて事ない、その後のギャド達の話
「暇だ。暇で、俺は死ぬ」
ギャド。
それは本日何度目ですか?
君は暇でも私は暇ではないですよ?
魔術団が結成されてから私は休みが無くなりましたからね?つまり今は貴方と逆の立場になった訳です。
「あんなに休みが欲しいと言ってただろ?良かったじゃないか?ギャド様」
ん?何ですか?その信じられない者を見る目は。
「お前まで、お前までそれか!!皆、前は俺の事もっとぞんざいに扱ってた癖に、今では顔を見る度に「ギャド様は何もなさらないで良いのですよ」とか「ギャド様は存在するだけで良いのです」とか訳のわからない事言ってくんだよ。なんなんだそれ?俺は見世物小屋の虎か何かなのか!!」
うん。ある意味そうだね?
しょうがないだろ?まだレインハートの人間になって日が浅い。君の立場で出来る仕事がまだ無いんだと、何度も説明してるんですけどね?
「そもそもギャド様ってなんだ!様ってよ!!そんな風に呼ぶのはセラか遠縁の親戚のご令嬢くらいだったのに、今ではどいつもこいつも様付で呼びやがって!鳥肌が立つんだよ!!」
「前みたいにだらしない格好もさせて貰えないしねぇ?毎日侍女が押しかけて来るんだろ?身奇麗にされちゃってまぁ」
まぁ、前から顔は整ってるとは思っていたが。
こんなにも変わるものなのですね。
エリスもティファも前々からギャドをカッコいいと言っていましたし、何気に見る目があったんですね?
「こんな物、今すぐ脱ぎてぇが、見つかって追いかけ回されるのもいい加減疲れた。あーーー早く自由に仕事してぇー」
「セラも仕事してるしな?お前寂しいんだろう?」
「・・・・・・・・・・」
図星ですか。
家に帰れば毎日会えるんですから別にいいじゃないですか。君、新婚ですよね?
「セラん家に後継が居なければ俺が婿養子になれたのによ。まぁ、セラは宮廷で仕事出来る様になったから・・・それは良かったが」
本当はセラは働かなくてもいいんですけどねぇ?
本人がやりたいのではしょうがない。私はとても助かりますがね?彼女が手掛ける分野に詳しい人間はまだとても少ない。是非優秀な人材を増やして欲しいものです。
「あ!!ギャド!わーい!あんた来てたのね?」
「エリスお前・・・宿舎の仕事は?」
「ちゃんと終わらせて来たわよ?午後はいいってベロニカが言ってたから抜けて来たわ」
エリス?さり気なくギャドに巻きつこうとするの、やめなさいね?その人もう皇家の人ですから。容赦なく剥がしますよ?
「あーん!ギャドーー!」
「何度も言うが風紀を乱すな!出入り禁止にするぞ」
「そうですよエリス。あと、ギャド様って言いなさい」
「やめろ!!それは変えなくていい!!キモい!」
五月蝿いのが来たから退散するみたいですね。
全く、折角の私の休憩時間を・・・・。
「邪魔したな!また来るわ」
「あまり逃げ回って周りを困らすなよ?ギャド」
あ、しまった。つい・・・。
ま、いいですかね?本当に、いい顔で笑いますねぇ貴方。
歳をとっても中身はいつまでも子供のままなんですから。
困ったものです。




