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そして二人は

ギャド編、最終話です!


ここまで読んで頂いてありがとうございます!

後何話かエピソード回を書いて連載は終了になります。

ブックマークして下さった皆様心から感謝でごさいます!


最初の語りはオリヴィエ


その後セラに変わり、そこから

ギャドとセラが交互に入れ替わります。


ザクザクザク


「ふぅ」


「お疲れ様オリヴィエさん。貴方よく働くわねぇ?」


「いえ。住まいを借りておりますから、何かさせて頂きませんと・・・」


「あら?領主様がお見えになったね?また貴方に会いに来たみたいだよ」


・・・・困ったわ。

記憶を失くして身寄りのない私に、ここの領主様はとても良くして下さります。でも、何故かしら?


「こんにちは。マッティア様。今日は、どうされました?」


「・・・・いや、近くまで来たので君の様子を見に来たんだ。元気そうで何よりだ」


この方は、いつも私に会いに来ては同じ事を言う。

何故わざわざ私になど会いに来るのでしょう。もしかして、昔知り合いだったのかしら?・・・・そんなはずは無いわね。領主様と私が知り合いなどと。


「あら?そちらの方は?」


「・・・・息子の、ジェラルドです」


あら?やはり結婚されていたのですね?

こんな立派なご子息がいらっしゃるなんて羨ましいわ。


「初めましてジェラルド様。オリヴィエと申します。領主様には、とても良くして頂いております。心から感謝致しますわ」


「・・・・・そうですか」


どうしたのかしら?何故そんな顔を?


「もしかして私何かご子息様のお気に障る様な振る舞いを・・・」


「いや、すまない。ちょっと息子も色々あって疲れているんだ。気にしないでくれ」


「まぁ。そうですのね?それは大変ですのね」


本当に顔色が悪いわ。大丈夫かしら?


"お母様、またその話ですか?もう、聞き飽きました"


「・・・ここは寒いですから、もう帰られた方が宜しいですわ。わざわざお立ち寄り下さり、ありがとうございました」


"本当に、困った人ですね"


「ジェラルド様。どうか、ご自愛下さいませ」


「・・・・・・・・っええ」


何故かしら。


記憶が無くて、とても不安な筈なのに、どこかホッとしている自分がいる。私は、何故、今泣いているのかしら?


「ジェラルド、・・・・ド、幸せに」


さぁ。庭の手入れの続きをしなくては。

まだ、やる事は沢山残っている。私の人生は、今始まったばかりなのだから。











「舞踏会なんて久しぶりです。ちゃんと踊れるかしら?」


「・・・・・大丈夫だろう。母様が散々お前に教えていただろう?」


「・・・お父様はいつまで、そうやって拗ねているのですか?」


あの後、帰って来て暫くは、まともに口を聞いてくれませんでした。ギャド様は暫くほっといてやれと言ってましたが。もうそろそろ諦めて下さいませ!!


「・・・お父様には、申し訳無かったと思っております。でも・・・」


「いい。言うな!思い出すと気分が悪くなる!結果的に無事戻って来たんだ。それ以上は望んでいない!!」


「怒ってますわよね?許してはいませんわよね?」


「お前は昔からそうだな!!言い出したら絶対言う事を聞かない!!子供の頃だって・・・」


「ストーーーープ!!父様も姉様もいい加減にして下さい。ギャド様がお待ちですよ?」


分かってます。きっともう生きて帰って来ないと覚悟されてたんだって。分かってますお父様。でも、私無事でしたから。幸いな事に。ですから、笑って下さい。


「お前は本当に忌々しいほどギャド一筋なのだな?」


「え?今更ですか?」


もう諦めて下さい。だって見つけてしまったんですもの。


あの方も私もお互いに。

私達は二人で一つなのです。


扉が開かれて、そこにいたのは美しい佇まいの一人の男性。美しい赤い髪に燃える様な赤い瞳。


私はあの日、まだ小さかった貴方に恋をした。





扉を開けて現れた彼女は、柔らかいクリーム色の髪に色素の薄いグリーンの瞳。体はとても小柄で、それでも凛と背筋を伸ばして俺の前に現れた。


俺はあの日、俺と同じ背丈の女の子に恋をした。



貴方はあの日庭園でしたように、流れる様に跪き、優しく私の手を取って手の甲に口付ける。



彼女は頬を染めながら、俺を見下ろして微笑んだ。



どちらが先だったんだろうな?


どちらが先だったのでしょう?


きっと同時に。





「うわぁー・・・あれがギャド?別人だ」


「ギャドって、ちゃんとすると美青年だったんだね?いや、実はやっぱり別人だったりして?」


「お兄様?ヨシュア様?少し黙って下さいます?いいところなんですから」


「「すみません」」





俺はセラに、お前は儚い可憐な花の様に見えたと言った。

手折って持っていってしまったら、あっという間に枯れてしまいそうで、触れるのが怖かったと。

それを聞いたセラは笑った。


私はギャド様に、たった一人で孤独に咲いて萎れてしまうのなら貴方に手折られ貴方の側に居たいと言った。

それを聞いてギャド様は笑いましたね。


「私と踊って頂けますか?」


「はい。喜んで」


セラは笑う。俺を見つめて。


ギャド様は笑う。幸せそうに。


ああ。・・・・・・・やっと言える。


「セラ」


「・・・・・はい」




「・・・・・愛してる」




「私も・・・・愛しています!」




もう絶対ギャド様から離れたりしない。

だから共に生きましょう?


一緒に生きよう。セラ!俺と!


俺達の、私達の愛するサウジスカルの人々と共に!




挿絵(By みてみん)

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