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俺っていつもこんな役まわり

「抵抗は無駄だ。反逆罪でお前達を捕らえる」


全く・・・・なんで毎回毎回サウジスカルに帰って来る度揉め事が起こってるんだ?ハイトは大樹に捕らわれてるし、ギャドは皇家から狙われてるしで、俺に安息の日々は訪れないのか?そうなのか?ギャド。


「よう!フィクス帰って来てたんだな?ベロニカ元気か?」


「お陰様で元気に俺から逃げ回ってるよ。ずっと弱ってれば良かったかもな」


しまった、つい本音が・・・・まぁ元気になってくれたから言える事だけどな。


「ち、違います。私達はこの者をセルシス様に突き出すつもりで・・・決して反逆の意思があった訳では・・・」


だってよ?ギャド。

あ、うん?わかってたみたいだな?分かってなかったのこのオッサンだけだな?そろそろマッジンもここに追いつくだろうし、もう一仕事するか。


「あと、攫ったセラ嬢もこちらに引き渡して貰う。ノゼス様は大変お怒りだぞ?」


「そうだろうが、そんな事は俺の知ったこっちゃねぇな?悪ぃが、それだけは聞けない相談だ」


ん?あれ?セラは俺達が保護するんじゃないのか?ギャド?


「俺はもうコイツを俺の側から離す気はないんでね?もし、どうしてもセラを連れて行くって言うならお前でも容赦しねぇぞ?」


あ、そうなのか?一つ聞いていいか?お前俺に容赦しなかったことなんてないだろ?


「面白いね?試してみるか?取り敢えず生かして連れて来いって言われてたけど、ここで死にたいみたいだし?」


「ひっ!」


ほら。モブ貴族が怖がってるだろ。

お前予定にない事するなよ。面倒なんだよ。


「キャ!!」


「セラ!?」


「ごめんねセラ嬢。少し我慢してね」


お?メルローいいタイミングだな?よし、予定通りこのままサンチコアへ・・・・・。


「メルロォー!!その手を今すぐに離せ!!さっさとしねぇとその腕切り落とすぞ!!」


「「!!」」


ギャ、ギャド?お前、一体・・・その目は・・・マジだな。これは、本当にギャドの逆鱗に触れたぞ。メルロー・・・どうするか・・・。


「・・・・へぇ?ギャドでもそんな顔、出来るんだね?・・・面白い。でも、俺を捕まえられるかな?」


・・・・メルロー。俺はお前を今この瞬間から強心臓の持ち主だと認定する。そして、お前は凄え奴だと認めてやろう。・・・こんな時まで事を大きくする事に命賭けるか?普通!!


「キャ!ギ、ギャド様!!」


「セラ!!」


キィィィン!


「お前の相手は俺だろ?ギャド!!」


「どけぇえええええ!!ぶっ殺す!」


このヤロォ!なんつー怪力!無駄に筋肉ついてねぇな!

思い切り吹っ飛ばしやがって!あ、待て!俺の馬!


「メルローの野郎。セラに無断で触りやがって・・潰す」


ギャドさん?お前正気を取り戻せ!!これは演技だ!演技!お前ちゃんとマッジンに話を聞いたんだろうが!え?理屈じゃない?あ、単純にキレただけなのか?心狭いなオイ!!あーーーーー行っちゃったよ・・・・。


「・・・・クソ。逃げられた。貴方達は逃がしませんよ?このまま拘束してサンチコアまで連行します」


「・・・・・・ギャド・・・」


マッティア様も気の毒にな。

この人は内心ギャドをとても可愛がっていた筈だ。

どうして、こんな事になったんだろうな?


「ち、違うんだ!!私は無実だ!!」


さて、サンチコアにもギャドを、待ち構えてる奴等がわんさかいるからな。急いで街に帰らないと。それにしてもエルハド様・・・これ、どう収拾するつもりなんです?


「あーあー。メルロー暴走したなぁ。あいつも着火点がよくわかんないからなぁ」


「キルト。お前も分かってたなら止めろよ」


「え?だってこの流れが一番自然でしょ?わざと怒らせたんだよメルロー。だってわざわざあんな風にセラ嬢を抱き寄せる必要なかっただろ?」


怖い。

メルロー。お前は一体どこまで本気なんだ?


騒ぎを大きくする為に、どれ程危険と労力を惜しまないんだ。本当に尊敬する。決して、ああはなりたくないが。


「それに、メルローもマッジンも、ギャドに助けられてここに来たからな。今回何も知らされなかった事、少しショックだったんだ、きっと」


「・・・・・そうか。そうだな」


皆、なんだかんだでギャドの事好きだよなぁ。

ティファもだけど。ずっと、何故あんなにもギャドが皆から信用されるのか分からなかった。それが分からないのは()()()()が関係しているのかも知れないが、それを抜きにしても、ギャドは人を惹きつける何かを持っている。


ギャドと俺の違い。俺は自分のその能力を利用しているが、ギャドはそれをしない、という事だ。


ギャドは人を騙さない。

いつだって真っ向から向き合って正面から困難をねじ伏せる。眩しいほどに美しい。


でも、それを決して俺達には言わせない。

まるでそれを拒絶しているようだった。


彼は多分、この国の誰よりもこの国を良く治める才能を秘めている。でも、決してそれを望まないんだろ?


「好きにさせてやるか。たまには羽目を外したっていいだろ?今だけだけどな?」


これが無事に終わったらお前には今まで以上に激務が待ち受けている。

だから今だけお前の我儘に付き合ってやるよ。ギャド。

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