本気ですか貴方は
「ギャドが騎士を辞めた?何ですかそれは」
今度は何事ですかね?
何だか・・・宰相様の様子がおかしいですが。
「それを、貴方が受理されたのですか?セルシス様は何と?」
「理由を聞いてから決めると。ギャドを探しております。ですが、恐らく彼は戻らないでしょう。私の娘を連れて行きましたから」
「・・・・一体何が起こったのです?ギャドが、そんな事をするなど、あり得ないと思いますが?」
・・・・ノゼス様?顔が真っ青なんですが?
貴方が大丈夫じゃなさそうですね?
「私の口からはとても、言えません。ササラ様・・ギャドを見つけても、決して、訳を聞いてはいけません」
「・・・・それは、余程の事がギャドの身に降りかかったという風に解釈しても?」
「ええ。ですが、もう、どうにもならない事です。ササラ様、彼は・・・・」
「面白そうな話をしてるねぇ?僕も混ぜてよぉ?」
あ。デズロ様とエルハド様・・・やっと帰って来たんですね?では、早速働いて・・・・。
「ノゼス?どうした。何故そんな顔で私を見る?」
「い、いえ!申し訳ありません。長旅でお疲れでしょうからこの話はまた改めて・・・」
「ノゼス。ギャドがどうした?」
「・・・・・・・」
おかしい。
宰相様がエルハド様の問いに答えないなど、あり得ない。
ギャド?お前一体何やらかした?
「あ!!デズロ様じゃない!!やっと帰って来たのね?私は退屈で死にそうだったわよ!!」
・・・・・・エリス。君本当に空気読みましょうか?
余程刺激が足りなかったのですねぇ?
「ん?どうしたの?」
「ああ。ギャドが騎士を辞めると言って出て行ったらしいんだが、その理由を聞いているんだ」
「・・・・・へぇ?」
エリス?何だその顔は。君がそんな顔をしている時はロクな事を考えていない時ですよ?
「あれ?エリスなんか知ってそうだね?何々?教えてよ!」
「えー?でも、余計な事言うと私ティファに殺されちゃうから無理」
「なんでティファがお前を殺すんだ?ギャドの事だろう?」
話しがややこしくなって来ましたね?
ギャドが騎士を辞める理由を知りたいだけなのですが?
何故ギャドの事私が知らないんですかね?
「ねぇ?宰相様もしかして聞いたの?本人から」
「・・・・・・」
「本当に?ギャド本人の口から?もしかして、セラにも知られたの?あの事を」
「・・・君は・・・」
なんて顔ですかエリス。貴方、闇落ちしたんです?
どこかの魔女みたいな歪んだ笑みを浮かべて・・・これはとても、嫌な予感がします。
「ハハ!ハハハハハハハハハ!!さいっこう!ギャド本当に最高だわ!!私本気でそそられちゃう!やっぱり手をつけておくべきだったわぁ」
「コラコラエリス?僕、本気で引いちゃうよ?何をそんなに興奮してるの?」
「えー?だ、か、ら?私の口からは言えないわぁ。これマジなの。私それでティファに殺される所だったから」
それは、ちょっと笑い話にはなりませんね?
ティファがそんな事、簡単にするとは思えませんが?
「ギャドがとっても大事らしいわよぉ?彼が壊れてしまわないように彼を守ってあげるらしいわ。罪作りな男ねぇ?ギャドも」
「エリスの口から言えないとなると・・・ノゼス。君から聞かなきゃならなくなるけど・・・その顔は無理なのかな?」
「・・・・一つだけ、お伝え、しなければならない事があります。ただ、それによって私の娘も危険に晒される為、本当は口にしたくありませんが・・・・」
「ああ!なんでもギャド、エルハド様と腹違いの兄弟らしいわよ?」
「エリス!!」
は・・・・い?
エリス。エリスさん?君は何、訳のわからない事を言っているんですかね?それが本当なら一大事なんですが?
「ほぅ?それは、本当の話なのか?」
「・・・・・はい」
「ギャドはオリヴィエが産んでいるから、オリヴィエとノア様との間の子って事になるね?操られていた時かな?」
「・・・恐らくな。しかし、全然気が付かなかったぞ。私を騙し切るとは中々だなギャドも」
確かにこんな事を口に出せる訳ないですよね。
しかし、なんでしょうか?この胸騒ぎというか気持ち悪いモヤモヤは。ギャドに隠し事をされて、私は大人気なく
すねているのでしょうか?
「しかし、それで何故セラを攫って逃げた?確かに危険分子とみなされはするだろうが、私とギャドの仲だぞ?あの子はうちの息子達とも上手くやっていた筈だが?」
「いいよ!僕今からサッと行って二人を見つけて聞いて来るから!本人に聞いた方が・・・・」
「駄目です!聞かないで下さい」
「あのなぁ、ノゼス・・・」
「どうか、このまま黙って行かせてやって下さい。ギャドは何も悪くないのです。何も・・・何ひとつ!!」
「もぅまどろっこしいなぁ?いいわ、私が教えてあげるわよ。でも、これはここだけの話。もう、他には口外しないと約束して?」
「やめなさい!!」
私の知るギャドは気さくで頭が回らなくて体は大きい癖にいつも周りに振り回される優しい男。
宮廷で一人だった私に出来た。たった一人の私の親友。
「ギャドはね?・・・・・」
・・・・・・・殺してやる。
ギャドを奈落の底に突き落としたその女を、今すぐ私は殺しに行く。・・・・・簡単に死ねると思うなよ?
ギャドが苦しんだ年月を、そう簡単に死んで償えるなどと思うな。
「ササラ。動いちゃ駄目だよ?僕の目を見て」
「・・・・分かっていますよ?子供ではないんですから」
絶対に許さない。
「駄目だ!この子キレちゃった!ごめんノゼスゥ。お前の言う通り聞かなきゃよかったぁぁ!」
「・・・・そうか。では、これは私が処理すべき案件だな。ササラ、お前達は宮廷から出る事を禁じる。たった今から」
「な!」
いくらエルハド様の仰る事でも聞けませんね?
私は今からオリヴィエを殺しに行きますから。
「いや、もっと単純に考えてみろ。私の親父の子供なら引き取ればいいんだ。私が」
「・・・・・はい?」
ちょっと、待って下さい?
私は今、怒りと不快感と貴方の発言の内容に対する衝撃でちょっとフラつくんですが?
「だからな?正式に私の弟にしてしまえばいい。と、いうか弟だろ?」
何言ってんですかこの人は!!
頭が痛くて吐きそうですよ!!
勝手にそのまま作戦会議始めないで頂けますかね!!




