竜って本当優秀だよな
「多分俺は部屋に入れねぇと思うから、ティファだけでも様子見てきてくれ」
ササラが致命傷を負ってデズロ様が救命処置をしてもう結構時間が経つのにササラが目を覚まさない。
時間が経つにつれ宮廷内に絶望感が周りに広がっていってるんだ。
気が早い奴等はササラの後釜を探してる。
俺も正直気が滅入っている。
「プキュー」
「はい。デズロさん、全然外に出て来ないんですか?」
「ああ。どうもかなり難しい魔術を使用して数日まともに動けなかったらしい。術者にもかなりダメージがあるものらしくて。最初エルハド様以外入室禁止だったんだ」
内部に敵が潜んでいるんだろうな。何も言わないが、俺にも感じ取れるぜ。一部の奴等の動きが胡散くせぇんだ。
「体が動くようになった後も、ササラから離れないんだ。誰が声をかけても言う事を聞かない」
それにしても、ティファはいいな。
ティファが来ると、なんていうか、その場が明るくなる気がすんだよ。デズロ様もしんどいだろうから助けてくれると助かるぜ。
「では、とりあえずドアを開けてもらわなければなりませんね?少しでも扉が開いたらギャドさんは扉を押さえて下さい!」
「ティファって結構色々手荒いよな?実は」
「はい?」
そういう所な?
お前のそういう所に俺は結構救われている!!
「デズロ様、ギャドです。扉を開けて下さい」
シーーーーーーン。
完全無視決め込んでやがるな。
いつもなら構わないが今回は開けてもらうぜ?
ん?ああ?こっち側に立てばいいのか?おう!
「扉を開けて下さい。ティファです!私、お顔が見たいな?お父様?」
バーーーーーン!!
「はーーい!お父様だよティファーー!ごめんねずっと顔見せなくて!寂しかった?」
満面の笑顔だな。結構元気そうじゃねぇか。心配して損したぜ、この野郎。
「ギャドさん!扉を押さえて下さい!!」
「え!あ、おお!」
「あ!こら!ティファ?」
バタン。
いや、違った。
部屋の中に入ったら切羽詰まってるのが感じ取れる。
これは、部屋中に魔術式が書き込まれてるのか?
「これは・・・・」
「やられたねぇ・・・思わずドア開けちゃったじゃんティファ。騙すなんて酷い」
「騙してなんてないですよ?お弁当持って来ました!一緒に食べましょう?」
なんて顔色だよササラ・・・・。
まさか、死んでんじゃねぇよな?生きてるんだろ?おい。
「・・・・・ササラ・・・」
「そんな顔するんじゃないよ。気が滅入るだろ?」
悪ぃ。辛いのはずっと側で見てるあんたなのによ。
でも、これは・・・・。もう。
「足りない血は補えた筈なんだ、だけど、どうも僕の血がササラに合わなかったみたいで、その後拒絶反応が出た」
「え?そうなんですか?合う合わないがあるんです?」
「・・・・みたいだね。僕も初めて使った術だし、緊急時だったから、今それをどうにかしようとしてるんだけど、ササラも弱ってるからね?あまり下手な事出来ないんだ」
ん?ゴルドなんだよ。ササラの顔覗き込んで・・・お前まさか・・・人食ったりしねぇだろうな?
「ふむ?これは魔力障害だね?きっとデズロの魔力が強過ぎたんだろう。それをササラから抜けば問題ないよ」
「え!!竜が喋った!?」
うお!!なんだその声!いやいや、その前にお前いつの間に喋れるようになったんだ?
「あれ?ギャドさんゴルドさんの声聞こえるんですか?」
聞こえたぞ?あの姿に似つかわしくないダンディなおっさんの声がちゃんと俺の耳に届いている。
ハッ!エロ紳士ってこういう事か!!このエロ親父が!!
「ねぇ、それ本当?そのやり方知ってる?」
「簡単な事だよ?私が彼から魔力を吸い取ればいいんだ。それは私の栄養にもなるから、対価は必要ないよ?」
「ま、マジか!デズロ様・・・・」
おい本当かそれ?ゴルドお前なんて優秀な竜なんだよ!
中身はエロエロ親父だけどな!
「もしかして、ティファこの子と契約か何かした?」
「私達を助ける代わりにこの子を故郷に帰すことに協力すると約束しましたが、それだけですよ?」
「あ、そうなんだ?それなら安心した。ティファ、それはこの子と契約を結んだ事になるんだよ。本来ならその時、契約する相手の血が必要になるけど、ティファ怪我してたから、そのまま受理されちゃったんだね?」
そうだったんだな?ただの女好きって訳でもなかったんだな?安心した。俺はゴルドを見直したぞ!
「それで?どうするんだい?私はいつでも構わないよ?」
「ササラ本人の魔力も吸っちまったりしないのか?」
「それは問題ないよ。そもそも本人の許可なく魔力は奪えない。私達は生物から魔力を奪う事は基本しない」
ササラ、あともう少し我慢してくれ。
もう少しで元気になるからな。
「いいですか?デズロさん」
「勿論。ティファは偉い子だなぁ。このタイミングでこの子を連れて来てくれるなんて、本当女神だね?」
本当だ。ティファは女神様だな。そこは激しく同意する!
ティファの料理を崇拝する教を立ち上げる事を、ここに宣言する!!
「では、しばらく席を外してくれたまえ。私は恥ずかしがり屋でね?食事風景を見学されるのは好きではないのだよ?レディ?」
「分かりました!じゃあその間にご飯を食べて少しお休みしましょう!デズロさん!ギャドさん!」
「あ、いや。俺は扉の外で待ってる。二人は行って来てくれ」
何だよ、そんな心配そうな顔しなくても大丈夫だぜ?
サンドイッチも有り難く頂くからな?
「デズロ様、行って来て下さい。その間俺がここにいますから」
「・・・・・そう?じゃあ遠慮なく」
・・・良かった。デズロ様やっと普段の調子に戻ったな。
「ギャド。君はここにいて構わないよ。ここを出たら君とは暫く話しが出来なくなるからね。そのまま私と少し話しでもしよう」
そうか?そうだな。積もり積もる話もあるからな?
とくに、今後セラへの接し方についてちゃんと話しておかないといけないな?エロ紳士殿?




