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隠し事出来ないんですね

「まだ少しお時間大丈夫でしょうか。もう少しだけお話ししてもよろしいですか?」


本当はもう少し恋人気分を味わいたいのですけれど、ギャド様もお忙しいですものね。宮廷内も今は近づくなと父に言われておりますし、ここで話をしておかないといけないです。


「おお。構わないが・・・・」


「応接間にどうぞ。あの異空間の事で気になった事が」


「気になった事?」


ティファ様のお話しだと繋がる空間は石によって違うと言っていました。そして同じ石であれば同じ空間に繋がっていると。でも、たまに違う場所で見つけた石でも、同じ所に繋がる事があるみたいなんです。


「あの時空の穴を作る石は、もしかしたら生み出された魔物が体内に所有している若しくは皮膚の一部なのかも知れないです」


「つまり?」


「あの石は鉱石などの類ではない全く別の魔族の世界の物質なのでは?それが何らかの理由でこちらに落とされ、こちら側の人間がそれに気付き利用した。カスバールに魔物が増えたのもこれが原因なのではないかと思ったのです」


魔力を当てるだけで、その空間を開ける事が出来るのならそんな楽な事はないです。魔物を落としたい場所にそれとなく置いておけばいいのですから。


「何の為に?こんな事をして誰が得する?」


「我が国を混乱に陥らせたい他国の人間では?愉快犯の可能性もありますが話を聞く限り、あの石をサンチコアまで運んで来た人物は道中どれ程の量を使えば魔物がどれくらい発生するか確認しながら運んでいたのでしょう?だから他の場所では魔物の発生が小規模だったのだと思います」


そして、その人物はサンチコアで大量にあの石を使った。

しかし恐らく当初の目的を果たす事が出来なかったのではないでしょうか?


「つまり、敵がまだここに潜んでいる可能性があると?」


「はい。そしてこれは憶測なのですが、他国がこれを運んで来たとしたならばカスバールではないと思います。多分お疑いなのでは?」


「まぁ、少しはな。ただ今の話だとそうなるな?望んで自国に魔物を広める奴はいない」


多分この話でギャド様は何となく、こんな事を企んだ、状況的に可能な国に辺りを付けたはず。

軽々しく私からは口に出来ませんもの。

下手をすると戦争になりかねませんから。


「そうか、流石セラ。あれだけの情報でその答えを導き出すとはな。お前宰相になれよ」


「あはは!嫌です。なるなら学者が良いですから」


さぁお茶が冷めてしまいます。

・・・・ギャド様?


「・・・・あのな、お前に謝らないといけない事があるんだが・・・・」


え?


まさかこのタイミングで婚約破棄とか仰らないですよね?

もしかしてここまでの全てその事を伝える為の前置きなどと仰らないですよね?


え、そんな・・・嫌・・・。


「実はこの前うなされるティファの頭をその、撫でちまって」


「・・・・はい?」


頭を、撫でた?えーーーーと。はい。


「ティファ瘴気の影響で幼児化してて抱っこしろだの頭を撫でろだの・・・しまいにゃ泣き出しそうになって・・つまりティファに触ったんだ。すまん」


・・・・・・・・・・・何となく想像は、つきました。


ティファ様ギャド様が故郷の族長様?にとても似てると仰ってたんです。とても尊敬している方だったらしく、多分自分のおじい様くらいの親しみを持っていたのだろうと推測しておりました。


「・・・・セラ?怒ってんのか?」


いいえ。全然怒ってません。驚くほどに・・・だって。


「怒ってません。正直に教えて下さりありがとうございます」


だってだってだって!それってもしかして私以外の女性には絶対触らないようにしているって事ですよね?


だから、謝ってきたのでしょう?

ギャド様分かってらっしゃらないみたいですけど、そんな事いちいち報告なんて普通しません!!


「じゃあなんで、そっぽ向いてんだよ」


なんでって、恥ずかしくてそちらを見れないんです!

この人、無自覚!!無自覚すぎます!!


ギシリッ


「・・・・・・セラ。こっち見ろよ」


今隣に座らないで下さい!!どうしよう。もう、胸が張り裂けそうなくらいドキドキしています!変な事口にしそうで怖い!今だけは近くに来ないで下さい!


「悪かったって。ティファは俺達の仲間なんだ、だからその・・・セラとは、違うから・・・」


「・・・・ます」


「え?」


「じゃあ。キスしてくれたら、許します」


私は何を言ってるんです?


だって隣に座るギャド様のその、必死そうな顔とか、困っている顔を見てしまったら・・・正直可愛い!!ぐぅ!


「え?いや、でもよ・・・・」


「ティファ様にはしない事、私にして下さい」


思い返せばちゃんと向き合ってするのは初めてです。

二回ともお互い一方的に不意打ちでしたから。


もう、心臓壊れそうです。

そんな、そっと触れなくても大丈夫ですのに。


ギャド様って、手も体も逞しくてとても固いのに。

唇はとても柔らかい。当たり前ですけれど。


「・・・・・・っは」


あれ?ギャド様?

どうしました?なんでしょうその表情。

そんなお顔初めて見ます。とても、色っぽいような・・。


「・・・・お前、ほんと、何も分かってないのな?」


「ギャド様?」


「セラ」


きゃ!ま、待って下さい!耳元で囁くのはやめて!!

なんかすごく背中がゾクゾクしてくすぐったい!

や!そこは触らな・・・・・。


バーーーーーン!!


「失礼します!!姉さんゴルドが暴れてしょうがないのでこちらにお連れしてもよろしいですか!!」


「「ーーーーー!?」」


きゃあああああああああああう!!マ、マルク!!

入って来るならノック!ノックして下さい!


「構いませんよね?ギャ・ド様?(貴様、人の屋敷の応接間で何してやがるぶち殺すぞ)」


「・・・・・そうだな。次からは常にゴルド同伴で頼む」


ええええええ!?そんなぁああああ!!


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