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虫ゲロ障(仮)無人島生活2日目その1

無人島生活2日目


「よし今日はとことん遊ぶぞ!」


朝の5時、ちょうど朝日が地平線の先からその顔を見せた頃、昨日の疲れと慣れない環境に、さらに追加で二人とその他スタッフは、アクトの料理のせいで寝心地が悪く、まだぐっすりと眠っているのに対して、ネガを抱き枕にして寝ていたアクトはすごく目覚めが良く、寝起き1番に太陽に向かってそう叫んだ。


その叫び声のせいで、冠達も続々と目を覚ましてきた。


「おはよう、ってまだみんな眠そうだな、それなら俺が朝ごはんでも作ってやろうか?」


その一言で、冠と監督の眠気な一瞬で吹き飛んだ。


「いや大丈夫だ、それに昨日の晩はアクトさんに作ってもらいましたので、朝ごはんは私に任せてください」


そう言うと、監督は急いで食材探しに山の方へと向かった。


「それで朝っぱらから、叫んでたけど今日遊ぶの?」

「え?逆に聞くけど遊ばないのか?無人島だぜ?なぁネガ」

「ん?うん?」


寝起きでまだ頭がぼーっとしていたネガだったが、アクトにそう聞かれ条件反射でアクトの意見を肯定した。そして昨日の晩御飯を食べずに寝たせいで、ネガのお腹は大きくなり、それに伴いネガの顔は茹蛸の様に真っ赤に染まった。


「そういや昨日の晩御飯食わずに寝てたな」


そう言うとアクトは、ポケットの中から適当に三つか四つきのみを出し、それをネガの口にねじ込んだ。


「今監督が朝飯の用意してるから、できるまでそれで我慢しとけ」

「うん」


そう言われたネガは、昨日物体Xが置かれていた岩の近くに座り、口の中に入っているきのみをゆっくりとよく噛んで食べた。


それから監督が戻ってくると、その手には食パンが握られていた。


「あれ、監督それどうしたんだ?」

「ああ実は、朝食の為にきのみやら山菜やら積んでたら、他の奴らがこれ持ってきて、流石に変なもの食べて体調崩したらダメだから、朝ごはんはこれ食べてって渡されたんだ」

「もしかして、監督雑草とか積んでたんじゃないのか?」


それを聞いたアクト以外のみんなは、アクトの料理だと分かったが、ここでもし何か言うと、また今日の晩御飯もアクトが作りそうなので、適当に笑ってその場を流した。


そして朝食を取った冠達は、アクトに連れられて砂浜にやってきていた。


「それじゃあ昨日は虫女が仕切ったので、今日は俺が仕切ります!という事で今日はみんなで無人島で遊ぼう!」


そう言われて、冠は一応周りのスタッフに目を配ると、スタッフ達は大丈夫という事で冠に頷いて返した。


「まぁ、スタッフさんがいいって言ってる事だし私は別にいいわよ」

「私は皆さんの様に若くないので、今日はお休みさせてもらいますね」

「まぁ、歳なら仕方ないな」

「ワ、私も大丈夫…です」


という訳で、無人島生活2日目は監督を抜いた3人で遊ぶ事になった。


「それで、遊ぶって具体的には何をするのよ」

「何とは?普通に海で遊んだり山で遊ぶぐらいだぞ?それとも他に何かやりたいこととかあるのか?」

「いや、私は特にないけど。みんなで遊ぶって事だったから、てっきり何かゲーム的な事をすると思ったのだけど」

「ああ、それならいくつか考えたけど、ネガに聞いたら全部できない様だったから、結局普通に遊ぶ事にしたんだぞ。なぁネガ」


そう言われたネガは、大きく縦に首を振った。


「まぁ、それにもし何か思いついたら、その都度やるって感じでいいんじゃないか?」

「それもそうね。最近何かと企画続きだったから、私の中で遊ぶ=何かをするって感じになってたわ」

「ふーん。まぁ、なんか解決したっぽいし遊ぶか」

「ハ、ハイ!」


そう言うと、アクトとネガはいきなり服を脱ぎ始めた。

男のアクトが全裸になる分にはいいが、女のそれも見た目的には、一部以外がほぼほぼ小学生なネガが裸になるのは、良くないと思った冠はすぐさまネガの腕を掴み、脱ごうとする手を力ずくで止めた。


「ちょっとネガちゃん!どうしていきなり脱ぎ出すの?」

「エ?エ?あの、海に入るから?」


なぜ止められたのか分かっていないネガは、少し困惑しながらも自分の考えを冠に伝えたが、それでも手を離してくれない冠をどうすればいいかわからず、助けを求める様にアクトの方へと向いた。


「はぁ、ほんとに何やってんだよ虫女。お前は海に入るのに服を着たまま入るタイプなのか?」


少し呆れながらアクトは二人に近づき、そのまま冠の手を掴み、ネガから手を離させようと勢いよ上に上げた。

すると、冠の手はそれでもネガの手を掴んだままで、そのままネガの手も勢いよく上に上げられた事により、ネガの服もまた勢いよく脱がされた。


するとその衝撃で、ネガのタワワに実った二つの果実が揺れるかと思われたが、特にそんな事はなく服の下は、少しサイズが小さかったのか、少し横から胸がはみ出しそうになっているスク水だった。


まさか服の下に水着を着ているとは思っていなかった、冠は驚きながらも少しホッとし、それからネガの水着が小さい事に気づいた。


「なんだ、下に水着を着ていたのね。それならそうと早く言ってほしかったわ」

「ゴ、ごめんなさい……」

「まぁいいわ、それよりネガちゃんその水着だけど」

「はい?」

「少し小さくないかしら?そのなんて言っていいのか、そのあなたの少し横からはみ出してるわよ?」


そう言われたネガは恥ずかしそうに胸を隠し、アクトの後ろに隠れた。


「冠先輩のエ…エッチ!」

「エッチってあなたね……。それにどうして、後ろに隠れるのが、同性の私じゃ無くて異性のゲロ男なのよ?」

「だって、アクトさん私の体のことなんとも思ってないので、それに……ハダカモミラレマシタシ」

「ごめんなさい、最後の方声が小さくて聞こえなかったのだけど、なんて言ったの?」

「な、なんでもないです!」


そう言うと、ネガは胸を隠したまま海へと飛び込んだ。

それに続くように、アクトも脱ぎかけの服を脱ぎ海パン姿になり、ネガの後を追うように海へと飛び込んだ。

それを見た冠は、


「なんであんた達二人とも下に水着着てきてるのよ?」

「なんでって、そら無人島に行くなら下に水着の一つや二つ履いてくるもんだろ、この為に俺とネガとうちの妹のリリィの3人で、水着買いに行ったからな」

「ア…アノ時はすごく目線が怖かった……」

「まぁ確かにあの時は、俺の魅力のせいで周りから注目されまくってたからな」


そんな何処かズレた二人を見て冠は、この二人は配信とか関係なく、本当に単純に無人島を楽しんでるんだなと思い、それに感化されたのか、一旦二人のいる海辺から離れ、スタッフさんに釣竿をもらい、昨日と同様の場所で釣りをしている監督の横へと、どかりと座り込んだ。


「若い二人はあっちで遊んでるようだし、私はこっちで遊ぶ事にしたわ」

「あれ?でも冠さんって確か、アクトさんとそんなに歳離れてませんでしたよね?」

「まぁ、歳はね。私が言っているのは精神年齢よ」


そう言い冠が指差す先には、子供の様に海ではしゃいでいる、二人の子供の姿があった。


「流石に私はあそこに混ざれるほど若くないわ」

「それもそうですね。それでは我々大人グループは、大人なりと楽しみをしましょうか」


監督がそこらに歩いているフナムシを手で取り、それを釣り針に刺して海へと投げ入れた。


そらを見た冠は、そう言えば釣竿はあったが、餌がなかった事に気づき、監督を見習ってフナムシを捕まえて釣りを始めた。



あまり運動神経の良くないネガは、アクトの背中にギュっと捕まり、それを確認したアクトは水中の奥深くに潜った。

ここは本土から離れた未開の地、その為か海はとことん澄んでおり、海底から見るその様子は、キラキラと光る宝箱の中を魚達が優雅に泳ぐという、とても綺麗で神秘的な物になっていた。


その様子を見る為なら、いくらでもここにいれるほどの魅力的で、アクトも海底から見たその景色に見惚れていたのだが、日頃運動をしないネガの肺活量はお察しのもので、すぐに限界になったのを察して、アクトはネガを連れて水上へと浮上した。


その後は海を堪能した二人は、砂浜にお城を立てたりなどして、無人島生活2日目前半戦を楽しんだ。


そう前半戦をだ。

砂浜で遊んでいたアクトは何かを思いついたのか、いきなり立ち上がると、釣りをしている監督と冠を砂浜に無理やり連れて来て宣言した。


「これより、第一回チーム別無人島レースを開始する!!」

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