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元ツンデレ現変態ストーカーと亡き公国の魔女  作者:
1章 新興国のツンデレショタっ子は魔女に懐かない
30/103

30話 お風呂談義

「これならお風呂できるかな?」


 帝国が領土拡大で戦を起こした関係で昔からある公衆浴場がなくなった、と聞いたことがある。一部の都市には残っているようだけど、帝都に公衆浴場を復活するチャンスだ。


「もうできるぞ」

「え?」

「風呂だろ? その昔建ってた場所に再建築した」

「仕事早っ」

「水道前のデモンストレーションってやつだな。俺としては順番が逆な気もするが、風呂の方が知名度としては上だから、そこから水のある生活を入れれば水道にも慣れるだろ」


 サクってば先を考えすぎじゃないの? お風呂文化を復刻させて街の経済の高循環を計るに加えて水道への馴染みまで考えていた。しかも全部済んでいる。

 お風呂が先かあ。毎日入れるなら嬉しい。ドラゴンとフェンリルがいればお湯は簡単に出せるけど、気の向くままにゆっくりお風呂の時間をとることをしてみたかった。


「サク一緒にお風呂入る?」

「はあ!?」


 飛び上がって驚かれた。

 折角公衆浴場ができるなら行きたい。男女別だけど子供ならどっちでも入れるだろうし、大人同伴の方がいいはずだ。なら一緒に入るしかない。

 城の外の公衆浴場が叶わないなら城の中に作るしかないかな?


「お風呂嫌い?」

「そういう問題じゃないだろ!」

「一緒に入って背中流すとかしたいでしょ。あ、シャンプーハットつけてほしいなあ」


 ドラゴンとフェンリルが教えてくれた目に泡が入らないようにする子供用のアイテムだ。サク似合いそう。あとアヒルとかお風呂の楽しいアイテムが欲しい。ドラゴンとフェンリルが教えてくれたお風呂は本当に色んなことができるみたいだから夢が膨らむ。


「くそっ……素で言ってんのかよ」

「なんで? だめ?」

「駄目に決まってんだろ!」


 顔が真っ赤だ。恥ずかしいのね。もしくはシャンプーハットなんて子供っぽいのつけないって? おませさんめ。


「サクと一緒にお風呂……」

「ふざけんな! 俺は入らないからな!」

「じゃあ公衆浴場じゃなくて個室でお風呂作って二人だけで」

「尚更駄目だ!」


 女性が沢山いるから恥ずかしいじゃなくて、そもそも誰かの前で裸になるのが恥ずかしいのかな?

 川遊びで裸になって楽しんでるぐらいの年齢だと思ってたけど、サクだと勝手が違う。


「残念」

「……くそっ」


 まだ真っ赤のまま斜め下見て唇を尖らせる。意識されちゃいねえと囁いたのを聞き逃さなかった。意識? お風呂の?


「相変わらず盛り上がってるね」

「シレ」


 二人できゃっきゃしてたらシレが戻ってきた。確認やらなんやらが終わったらしい。これはチャンスだ。お願いしておこう。


「シレ、お願いがあって」

「うん?」

「城の中にお風呂作ってほしい」

「公衆浴場ってこと?」


 下働きや騎士用で作るのはありだねと顎に手を添えて頷く。帝都の公衆浴場と同じものを作れば、運用や設備確認も城の中で多少できるだろう。

 ただ水路を引く、ただ公衆浴場を復活させるだけじゃなく、先を見越した運用も可能だとシレがなにやらブツブツ言い始めた。お仕事モードに入ったかしら?


「それか部屋にお風呂つけてもらうとか」

「へえ?」


 個室のお風呂を各家庭に一つずつというのもいいと思うし、ドラゴンとフェンリル曰くそういう時代もあったらしい。

 それを文化にしていくのもありだね、とシレは完全にお仕事目線だった。


「サクと一緒に入りたくて」

「おいっ!」

「んん?」


 シレが笑顔のまま首を傾げ、不自然な動きでサクに顔を向けた。サクが顔を赤くして否定した。


「俺は断ったぞ!」

「それはさすがに当然だね」


 男二人の意見が一致する。

 親子の関係じゃないとだめとかそういうの? シャンプーハットをつけるサク見たかったのに。


「残念だなあ」


 本気で残念がる私を見て、シレが肩を落とした。呆れと驚きが混じったような反応している。

 そんなおかしなこと言ったつもりないのに。


「……サク、今回は同情するよ」

「…………おう」


 どこまでも意見が合わずに終わった。

片やお風呂できゃっきゃうふふを考えているが、もう片方はそうでもない。認識のずれとは悲しい限りです(笑顔)。シャンプーハットはいいよね。

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