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23話 王宮のお姫様

 王宮の最上階。そこにジェイドお嬢様がいるらしい。もうリアにも分かります!ジェイドお嬢様は王族関係者なんですよね!!

 透明人間中のリアを悟られないよう、アンリは無言で王宮内を進んだ。王宮内は外と違って驚くほど静かで、アンリの姿を見ても、誰も声をかける者もいなかった。ここまでは……。


 階段を突き当たりまで上がった所で、アンリは足を止めた。この上なく豪華な扉の前に、沢山の人々が詰めかけていたからだ。

 小太りの大臣っぽい人たち。お医者さんに、聖職者。祈祷師っぽい人までいる。メイドさんや執事さんまで、全員待機状態。扉が開くのを待っているのだ。

 

「お、アンリか。少し待つがいい」

 扉を守る騎士様がアンリに気付き、扉を叩いた。

「ジェイド様!アンリが到着致しました!」

 その言葉に、待機してる人たちがブツブツ言いながらも道を開け、アンリは扉の前まで進んだ。アンリはそれなりの立場のある貴族って訳だ。

 リアもベッタリとくっ付いて進んだんだけど、アンリがいきなり足を止めるから、硬い背中に鼻をぶつけてしまった。

 

「アンリ・エヴラール。お前も陛下に謁見を申し入れるつもりか?王太子である僕もまだなのに、先に入ろうなんて思ってはないだろうな」

 ……王太子?

 なるほど、扉の前に立ち塞がるこの人が、この国の第1王子様らしい。って事は、ルーカス殿下のお兄ちゃんって訳だ。

 確かに、キラキラな金髪に整った顔をしてるけど……。どこかぬけた感じがするのは、完璧な第2王子様を見慣れているからかな。……ってか、ここ、国王様の部屋なの!?いよいよ、リアが呼ばれた訳が分からない。

 

「お久しぶりです、ヴィクトル殿下!僕、陛下に城下の様子をご報告に来たんでっ!通して貰っていいっすか?」

 アンリが持ち前のニコニコ顔で、フランクに敬礼した。ヴィクトル殿下の眉間のシワが深くなった。

 

「城下の様子?どうせ、民の避難を終えたとかだろ?そんなどうでもいい事、死にかけたジジィにいちいち報告する必要があるのか?」

 ヴィクトル殿下は口が悪い。

 死にかけた……王様は相当具合が悪いらしいけど。そういえば儀式の最中もヨロヨロしてて、綺麗な女性に手を借りていたね。

 

「いやいや、報告は義務だろ?陛下が聞けなくとも、代理のジェイド王女がいるじゃないですか?」

 ジェイドお嬢様って王女様なの?この国のトップ層は気さくすぎ!

 

「ふん!それも今の内だけだ。正当な後継者は僕だからな。……まあいい。主治医のトランセッタも外に出されたくらいだ。時間の問題だろうし……」

 口元を歪ませ、ニヤリ。

 この人、絶対、後継者狙いだよね。着ている服も派手なピラピラ付きだし、これだけ期待度の高さを全面に出せるのは、ある意味才能だ。


「アンリ!入りなさい!!」

 その時、扉が開けられ、儀式の時に見た美しい女性が顔を出した。うお!よく見れば、ジェイドお嬢様じゃない?イメチェン、半端ないよ。

 でも、その頬には涙の跡が……リアは胸を押さえた。そうだよね、王様はジェイド様のお父さんだもの。


「あ、ジェイド。死んだか?」

 王太子の方は、なんも考えてないのね。

「心の声がダダ漏れで、アホっぽいですよ、殿下」

 アンリもね。

 ジェイドお嬢様はそんな殿下をチラリと見て、フンッ!と鼻白んだ。

 

「ヴィクトル。ここで待つ暇があったら、ルーカスの手助けをしてきなさいって言ったわよね?聞こえなかったのかしら?」

「父上が死んだら、俺がいないと困るだろ?」

 ジェイドお嬢様は上から目線で、王子を攻めた。

「父上は死なないわ。絶対にね!……さあアンリ、早く!」

 ジェイドお嬢様はヴィクトル殿下を押しのけ、扉を開けた。アンリが透明なリアの手を引いて中へ……っとと。

 

 ドンッ!と押され、リアは転がった。どうやらヴィクトル殿下が横入りをしようとしたらしい。

「ん?ネズミか……??」

 デカいネズミもいたもんだ。ヴィクトル殿下は小心者なのか、顔を青くして足元を探り始めた。リア、踏まれます!

 と、その時、アンリが殿下を、右手でチョンと押した。


「ぬおお――!!」

 途端、ヴィクトル殿下が吹っ飛んだ!

 その辺にいる人たちの視線が追いつかない程の速さで。そう、文字通り、吹っ飛んだのだ!

 殿下は廊下の壁に背中から激突。大の字のままズルりと地面に伸びた。

 

 アンリは片足を部屋に入れた、不安定な格好のまま、自分の右手に目を落とした。

「ちょっと押しただけなのに……」

 ナイス!パワー!!

 

「……っぷ」

 衛兵が吹き出し、大臣らは慌て始めた。

「「殿下――!!」」

「殿下!?」


 リアはその隙に、部屋の中に四つん這いのまま入室、アンリの服の裾を引っ張った。

 アンリはハッとすると、大急ぎで扉を閉めてから下を見た。


「リリア、大丈夫か?」

「うん!リア、踏まれなかったよ!」

 リアは立ち上がって親指を立てた。

「無事でよかった。ヴィクトル殿下に踏まれたら……イーヴ様に殺されるところだったよ」

 ウィン様がタイムリーに魔法を解いてくれた様で、アンリは目を大きく見開いて笑った。

 そしてジェイドお嬢様は、突然現れたリアに、タックルをかましてきた。ぎゅぅぅ――!ギブ!ギブです、お嬢様!!


「リリア!来てくれてありがとう!!」

 薄明かりの中、ジェイド様が半泣きなのが分かる。

「リリア、お願い。父上を助けて!」

 腕が緩み、見上げれば、ジェイドお嬢様は完全に涙を流していました。ジェイド様は震える手で、リアをベッドの方へと優しく誘った。


 王様の部屋は薄暗い。カーテンが全部閉められていて、暖炉には火も入っていた。病人特有の匂いなのか……空気は酷く澱んでいるように感じられた。

 立派なベッドに横になっているのは、白髪のお爺さんだ。これが国王様?途端に胸がぎゅとなった。これはリリアの感情?

 

「儀式の時よりも、もっと歳をとったみたい……」

 呟くリアに、ジェイド様は頷いた。

「あれから、急に具合がなくなってしまって……。リリア、もう私、どうしたらいいか分からなくて……」

 涙ながらにジェイド様は国王様のベッドに縋り着いた。

 その姿が、何故か見覚えのあるものに感じられて……。


 そうだ!リア……リリアは、前にもここに来た事がある。ベッドに寝ていたのは、14歳の男の子だったけど。

 あの時もジェイド様は泣いていて、リリアは……。


 リアは慌てて窓に飛びついてカーテンを開けた。

「……空気の入れ替えをしていい?」

「空気の入れ替え?」

 ジェイドお嬢様が目をしょぼしょぼさせている。

「うん!精霊さんがいっぱい入ってくる様に!」

 リアは思い切り窓を開けた。

 

 思い出した。

 そう!あの時、リリアにも精霊さんが見えていた。そして、この部屋に精霊さんが1匹もいない事に気付いてたの!!

「ベルカナさん!」

『分かってるわ、リア。この状況でお役に立てるかは分からないけど、回復を試して見るわね』

 ベルカナさん、ありがとう!

 

 次にリアはベッド駆け寄ると、国王様の布団を剥いで、テラスに出すと叩きまくった。辺りに黒い精霊が飛び散る。

『けほっ!ごほっ!……魔素がこんなに溜まるとは!リア、いい判断です。夜の初めは我々の力が強まる時間。しっかりと夜気を浴びさせて下さい』

 アンスールが飛び出して部屋を探り始めた。うん、今なら分かる。この部屋の魔素の多さは不自然だ!


「リリア?掃除は毎日、しっかりとしているはずなんだけど……」

 布団を失い、寝巻き姿で横になる王様を不憫に思ったのか、ジェイドお嬢様は焦り気味。おずおずとリアを見た。

 そうか、ジェイド様にとっても、この状況は2度目。なのに、どうして再びこんな事に?

 リアは、キッ!と辺りを見回した。3年前と比べて見れば、原因が分かるかもしれない。……リリア、どうか力を貸して!

 

 ここは寝室らしく、物はあまり置かれていない。重厚な家具に大量の本が並べられた棚。王様の部屋だ。メイドによって全て完璧に整えられていた。

 記憶にある限り、3年前と違う事とすれば、寝ている人だけ。

 

「ここはずっと王様の部屋なの?」

「父上の部屋と言うより、1番いい寝室なの。母上が生きていた時は、父上もこことは別の、夫婦の部屋を使っていたわ。……もしかして、この部屋がいけないの?」

「あの時、ここに寝ていた少年は、すぐにこの部屋を出たんだよね」

 リリアの部屋と近い場所がいいって、駄々をこねてね。

「あの時?……ああ、3年前ね。そうか……だから、ルーカスは無事だったって事?……分かったわ!今すぐ部屋を移しましょう!」

 ジェイド様が立ち上がった。リアは慌てて止める。

 

「ちょっとまって!プリンを!」

 精霊さんがたくさん集まってくれれば、王様の症状は良くなるはずだから。

「プリン?」

 そうよね。ここにきてプリン……は正解か。お見舞いには食べやすい物が好まれる。


「あ、それ。馬鹿力になれるお菓子ですぜ。移動を人に任せたくないなら、食べるべきかと」

 アンリが親切にも、説明してくれるけど。

「ジェイドお嬢様が運ぶの!?」

「ジェイドよ、リリア。何度言わせれば分かるの?さあ、プリンとやらを出しなさい」

 そういう目的で言った訳じゃないけど……ヤル気だ。


「でも、スプーンが……」

 スプーンを持って来なかった事が、こんなに悔やまれるとは!!

 リアはアロマキャンドルの如く、ブリンをベッドサイドに置いてから、スプーンを求めて引き出しを引いた。開かない。

 

「……鍵かかってる」

 そもそも、こんな所にスプーンは入れてないだろう。

『リア、ここに何かあるのね?開けましょう!』

 いや、ウィン様。スプーンがないかなぁって。

 でも、真剣な顔で、杖でチョチョイっと鍵を開けてくれたから。

 リアは引き出しをそっと開けてみた。

 

『『……!!』』

「……!!」

 目が合った。

 引き出しの中に、なんかいるんですけど!?

 

 黒くドロリとした液体に近い物が、引き出しの中に溜まっていた。それが少しだけ頭をもたげたのだ。それも、ひとつじゃない。沢山の目がぁぁぁ――!

 パタン。

 

 思わず引き出しを閉めて、リアは呟いた。

「ライゾ……」

 震え声。

『ふぁぁぁ……どっかに行くのか?』

 絶対寝てたよね。

 リアは心臓を押えながら再び引き出しを引いた。


『ぷぎゃー!!』

 ライゾの悲鳴に、みんなもポケットから飛び出した!

『これは何でしょうか?』

『何故か怖いわ……』

 妖精さん達にも分からないみたい。

 

 スプーンを探していたジェイド様も、不審に思ったのか、引き出しを覗いた。

「リリア、気持ちは分かるけど……人の日記は読んじゃダメよ」

 ジェイド様にはこれが見えてないの?


 あ、そうか。3年前のリリアとリアの違い。それは、妖精さんが見える事。なら、これは……。

「妖精さんだ……」

 言葉にして、ゾッとした。どうして、こんな姿になっちゃったの?だって妖精さんは、悲しかったら消えちゃうんじゃないの?


『リア、難しい事は後から考えましょう。先に浄化してあげてはくれませんか?』

 アンスールに声をかけられ、リアはハッとした。知らずに涙が溢れそうになっていた。

『ベイビー。泣くのは早いよ。君にはまだ、出来る事があるだろ?』

 涙を拭ってくれるのは、キザなセリフも似合うギューフさん。そうよ!神様がくれた力を信じなきゃ!

 

「リリア。そんなに気になるんだったら、今は目をつぶっておいてあげるわ」

 ジェイド様もそう言ってくれてるし?

 

 リアはうぞうぞと蠢く引き出しの中に、躊躇う事なく手を入れた。


 ゾワゾワと身体中に染み込む様な冷気が、指先から這い進んでくる。すぐにリアは、体だけじゃなく、心の底から冷たくなった。

 

 出たい……ここから出して……誰か助けて……死にたい……頼む、死なせてくれ……。


 聞こえるのは押し殺した悲鳴と言葉。

 リアは知っている。これは絶望だ。

 

 学校の屋上に立たされ、皆の見ている前でカレンから罵声をあびせられた時に感じた……虚無感。

 誰も助けてはくれない。死しかないのだ。

 消えてしまいたかった。

 この苦しみを終わらせたかった。でも……。

 

 リアが落ちた瞬間、感じた事。それは、死の恐怖をも超えた願い。

 生きたい!

 ただそれだけだったのだ。


 ブワッ!と風が舞った。部屋中を巻き込む風だ。

 それはリアの中にいっきに吸い込まれ、一瞬、時が止まったかのような静寂が訪れた。


 ――闇の中で、光はいっそう輝く。消えかかった命ほど、よりいっそう力強く脈動するだろう。

 

 神様の声がする。

 そうよ。生きたいと願う気持ちを諦めたくない。だから、ここにいるんだ!


 時が再び流れた時、引き出しの中は、こぼれ落ちそうなくらいの光に包まれていた。

 この光は、たくさんの妖精さんの命の輝き。

 光り輝く妖精さんが、引き出しの中から次々と元気に飛び出していった。

 

『生命は循環します。ですから死を受け入れるべきだと思っていたのですが……。リア、私は間違っていました。諦めない事の大切さ。しかと心に刻ませて頂きました』

 アンスールは泣いていた。涙脆いアンスールにつられて、リアの目からも涙が溢れた。

「これでもう、大丈夫」

 よかったぁ……。


「何があるの?」

 感動に打ち震えているリアを見て、ジェイドお嬢様は、恐る恐る日記を手に取っていた。

「日記帳じゃないわね、これ。……医療日誌?今までの食事から薬の事まで、こと細やかに書かれてる。……あ」

 ジェイドお嬢様の手が震えた。開かれたのは最後のページ。

 

「わしに何かあったら、これを使って奴を捌け……?」

 捌く。裁くの間違えじゃ……。

 不意によろけたジェイドお嬢様をアンリが支えた。

「……失礼。陛下はご自身の体の不調が、誰の所為なのかを分かっていて、許容していたという事か?」

 厳しい顔をするアンリは、別人みたいで……怒ってる?

「でしょうね。どうしてこんな事を!」


「あ!」

 王様が目を開けました!リアの声に、ジェイド様が慌てて駆け寄った。

「父上!!」

「……ジェイドか?」

 喉に張り付いたような声に、リアは急いで、ベッドサイドに置かれていた水差しを手に取った。でも、アンリがすごい勢いで駆け寄り、リアの持っている水差しを取り上げた。

 

「真っ先に疑うべきだった。リリア、触ってはないよな?」

 リアが頷くと、アンリは水差しを持って、慌てて部屋を飛び出して行った。

 

「リリア、こちらに」

 ジェイド様がリアを呼んだ。その手は、しっかりと王様の手と繋がっていた。

 リアは静かに王様の枕元に近付いた。王様がぎこちなくにこりと笑った。

「リアか……」

 

 王様のお顔はさっき見た。なのに、名前を呼ばれただけで、リアの中に知らない感情が溢れてくるのを感じた。これは……?

「アルベルクおじさん……?」

 誰!?

 自分の口から思わず出た名前に、リアは驚いた。

 

「……ああ。おじさんだよ。リア、こんなに美しくなって……」

 国王様がリアの方に、震える手を伸ばした。そして、優しい瞳を……閉じた。

「もう……何も思い残す事は……」

 パタリ。

 ええ――!?

 

「……ふぅ。お休みになられた様ですわ。本当に人騒がせな……。リリア、安心して。この人、そう簡単に死なないから」

 ジェイド様。この人って、王様よ?

「でも、今回だけは、ダメかもしれないって思ったわ。リリア、ありがとう」


 本当に安心した様子でジェイド様は息を吐くと、にこりと笑いかけた。そして立ち上がり、そっと王様を抱き上げた。お姫様が王様をお姫様抱っこだ!

 リアはなんだかほのぼのとして笑みがこぼれた。

「リア、何もしてないよ?あ、部屋を変える?」

「ええ。扉を開けてくれる?」


『姿を隠した方がいいでしょう。ウィン!』

『そうね、アンスール。撤収はお願いするわ』

 ほら今も、みんなが気遣ってくれるから、リアが最強なだけなの。

 リアは誇らしい気分で、王様と王女様の為に、扉を開けた。


「陛下!?」

「ジェイド様!陛下……は……?」

 ジェイドお嬢様が廊下に顔を出すなり、詰めていた大臣が駆け寄った。が、皆、引き気味。

 だって、ジェイドお嬢様のか細い腕には、王様が抱えられているのだから!

 

 その中、ヴィクトル殿下だけが、イッキいきと駆け寄って来た。

「ジェイド!死んだか?」

 殿下、それさっきも聞きましたから!

 

 するとその時、王様の目が、カッ!と見開いた。

「ヴィクトルめ……わしは死なん!!」

「ヒィィ――!」

 ヴィクトル殿下は、速攻、腰を抜かした。

「ふん!ヴィクトル、そこを退きなさい!」

 ジェイドお嬢様は、それはそれは嫌そうにヴィクトル殿下を見下ろすと、意気揚々と言い放った。


「皆に告ぐ!陛下は無事だ。よって、直ちに国民の避難、救護を優先!これは陛下の意思である。急げ!!」

 皆が敬礼すると、バタバタとその場が動き始めた。

 

「さ、隣の部屋の扉を開けてちょうだい!」

 りょ!リアも覚えたばかりの敬礼をすると、扉を開けた。

「ヒィィ――!扉が勝手に開いた!」

 あ、殿下。脅かしてごめんなさい。リア、透明人間でしたね。


「ヴィクトル。貴方もさっさと東門にお行きなさい!!」

「ふほほ。ジェイドは頼もしいのぉ……」

「お父上、今だけですからね!」

 リアは、3人のやり取りを懐かしく思う自分に驚いていた。前よりずっとリリアの感情が身近に感じられる様になっていたから。

 

 ねえ、リリア。リアも少しは役に立てたかな?

 まだまだ分からない事も多いけど、これでリリアも少しは戻ってきたくなったんじゃない?

 

 ――そしたら、リアは、何処に行くのだろう?

 リアは、新しいく生まれてきた小さな不安に、慌てて蓋をした。

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