藍藤 唯さんに聞いてみた
著作
『グリモワール×リバース(カドカワBOOKS)』
『幸運なバカたちが学園を回す(MF文庫J)』
『おっさん、不労所得で帝国を導く(ノベルゼロ)』
『魔剣戦記(オーバーラップ文庫)』
著者ページ
http://mypage.syosetu.com/278086/
「まずはお名前をお願いします」
藍藤です。あいふじと読みます。
藍藤♂? アッーイフジ? な、なんのことだか……(震え声)
「書籍化作品までにどんなジャンルの作品を書かれていましたか?」
書籍化作品"まで"ということでしたら、主に二次創作界隈でわちゃわちゃテキスト投げていました。
あの頃はあの頃で楽しかったです。
「デビュー作と、その経緯など。どのような形でデビューが決まりましたか?」
光栄にも、オーバーラップ文庫の第一回WEB小説大賞にて銀賞という過分な賞を賜りました。
嬉しかったです。
「デビュー作を書き始めた時、ぶっちゃけ今みたいな人気がでると思っていました?」
総合評価10000が目標でした。
なろうにない作品でなろう受けするもの、という部分は考えていたので、受ける受けない関係なく書くぜ! という気分ではなかったように思います。ですが、ここまでの評価が得られるとも考えていませんでした。
「どんな点を売りにしようと思って書きましたか?」
今までにない主人公TUEEEというか、歴史シミュレーションゲームが好きな層を狙う作品、というコンセプトが基盤にありましたね。
今連載中のもう一つの作品はRPG好きを狙う、というコンセプトのもと書いています。
その世界観の根底が、売りの一つだと思っています。
「周囲の評価、評判は、その売りと一致しましたか?」
最初はそういうご感想が多かったですね。
その時期から評価も得られていたことを考えると、間違ってなかったとは思います。
ただ、ありがたいことにそれ以上にキャラクター人気が他作品よりも強く、"キャラクターの濃さ"という新しい売りを読者様のご感想で得た気がします。
「普段から、面白いものを書くためにどんな工夫をしていますか?」
フットワークは極限まで軽く。
どこになにがあるか分からない人生、どこかに行ける時間と金は最優先で作っています。
2015年に入ってからは築地と川越と笛吹と湘南に遊びに行ってきました。
「読書はどれくらいの頻度で読んでいますか? 月に何冊ぐらい」
ラノベはお友達のを買って読んでいるのが大半、月8~10冊。
他は自分が専攻している史料系が最近は主ですね。
それ込みだと……30冊くらい? 一日一冊ペースですかね。
「読書量は書く際の面白さに比例すると思いますか?」
"本"としての面白さにはある程度比例すると思います。
ただラノベの面白さって"本"の面白さとはまた別のところにある場合も多いので、一概には言えないかなとも。
僕の場合に限れば、比例しています。
「どんな本がお勧めですか?」
誰に勧めるかにもよりますが、もし肥前さんにお勧めするとしたら僕の専攻からいくつか。
「古事記序文講義」
「神々の流竄」
「自由にしてケシカラン人々の世紀」
「日本の紀源」
などでしょうか。あとは小島憲之氏の本など。
なろう読者に対するお勧めだと、ラノベでは
「問題児が異世界からくるそうですよ?」
「六畳間の侵略者!?」
「丘ルトロジック」
「神さまのいない日曜日」
「ラグナロク」
の五本ですね。最後のは鼠色猫先生のお勧めで読みましたが最高です。
「面白いものを書くために必要な質って何が考えられますか?」
強い自我。
常日頃から流されやすい人間で、面白いものが書ける人に会ったことはありません。己を強く持っている人ほど、面白い作品を描いています。
「デビュー後の今、デビュー前の自分にアドバイスするとしたら、どんなことを言いますか?」
流れ来てる時にどんな事情があろうと更新とめんなカス。
「どんな環境で書いていますか?」
喫茶店か夜中の自宅。あとは夜中空いてるファミレス。
自分の作品に合ったBGMを聞きながら書いています。
「どうやってネタを考えているの?」
とにかくポケットに入るサイズのネタ帳だけは肌身離さず。あとは散歩ですかね。意味もなく45分歩いて隣の駅まで行ったりして、その間にぽかぽか空想してます。
「自分の中で小説の書き方の軸は決まっていますか?」
一応今の時点での書き方はありますが、よりよいものが見つかったらすぐに変えたいですね。
そこにこだわりはないです。より面白いものが書ける方にどんどん変化させたいですね。
「読書以外の趣味と、その趣味が作品へ影響している可能性はありますか?」
ありますねえ。滅茶苦茶。
スポーツだとバスケとサッカーをよくやるんですが、その時の試合運びの展開は自然に面白い"戦いの流れ"になりますし。
RPGなんかは言わずもがな。最高のシナリオにふれずして、最高のシナリオは描けないでしょう。
古代史を研究する過程で得た謎の発見などは、世界観構築に役立っています。
意外なところに、しれっと世界観の雰囲気を出すギミックってあるんです。




