親父頭だと思え!!!
ヘイリーが微笑んだ。
一瞬、目があったように感じたがガストの周囲も同じように考えたようで、俺に微笑んだ合戦が始まった。
そんなわけないよなーと、早々に頭を切り替えるガスト。
休憩室にてハナのオニギリとヘイリーからの特製ドリンクを飲んだ瞬間、目を見開く。
「え?!
なんだこれ…?!」
疲労感がスーッと引いていく。
たしかハルシフォン家特製とか言ってなかったっけ…?と思い出し、軍属輩出する家はやっぱりおっかない…と感じるガストであった。
こんな素晴らしいもの受け取ったのだから、華姫のヘイリーが近くで見えるように少しでもいい順位につこうと決意を新たにしたのだったー…
前の話のガストサイド。
ここからヘイリーのターン!!!!
歓声を浴びながら、ヘイリーが降壇してくる。
生徒会や関係者の席に戻って来たヘイリーは鼻と口をおおっていた。
無言でハナがハンカチを差し出し、人目に触れないよう奥の席に誘導した上でリロイのできる従者ゼベットに壁になってもらう。
流れるような誘導であった。
「ヘイ様、授与式で鼻血撒き散らすようなことはしないでくださいね?」
ジト目でいうハナにヘイリーは笑顔で頷く。
鼻に詰め物をしたまま。
華姫の話が来たのは本当につい最近、なんと二日前だった。
元々…アムロのごり押しで、ざまぁ展開された電波な自称ヒロインのリリカがつとめるはずだった。
しかし、逆ハー軍団はほとんど学園を去り、なにより本人が退学となったのでさぁ大変!
華姫探しは難航を極め、女性が多くを占めるリロイ達の生徒会に助けを求めたのだった。
やってみたい者は居るか?とのリロイの問い掛けに秒で挙手し、皆に後押しされてヘイリーが代表となったのだ。
「今まで、私は様々な殿方の筋肉に見とれてきましたわ。
けれど、理想の肉体と実力を持つ運命と会いました。」
「夢見るような顔して、どえらいこと言い出した…」
「この思いを成就させるためには、私はより貞淑にならねばならないと思いました!」
「ヘイリー様は一度貞淑について考えた方がよろしいかと…」
「ときめく筋肉と体は彼一人!!そう心に決めたのです!」
昂ってきたヘイリーにはハナやゼベットのツッコミは聞こえない。
「鼻血出してたのはなんなのですか?ヘイ様…」
ダメもとでハナが問い掛けると、ぎぎっ!と勢いよくヘイリーが振り向き答えた。
「それは父頭の中にいたガストと目があったからですわ。
少しはだけた服とかたまりませんでした!
もっと見えてたら私の鼻は持たなかったですわ。」
「ちょっと待ってください、父頭って何ですか。」
「ガスト以外、父の顔だと思うようにしたのです。」
「ヘイリー様、普通そこはカボチャやニンジンではないのですか?」
「カボチャとニンジンにしても筋肉がよければときめいてしまうものなんですわ。乙女ですので。」
そんな乙女いねぇよ!!とはツッコめず、ゼベットは黙りこむしかなかった。
「その点、父の頭だと思えばスルーできるのですわ。」
「…ヘイ様、お父様には絶対言わない方がいいですよ…?」
もはやツッコむ気も失せて、ハナはヘイリーの父のためにアドバイスをしてあげるのであった。




