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78:ガルド大陸 招かざる客

ちょっと痛い子ちゃんのお話となります。

苦手な方もいらっしゃると思いますので苦手な方はすっ飛ばして下さいませ。

主人公達の話には影響は無いのですっ飛ばしても大丈夫だと思います(;´Д`)

うふふ

あはは

あははははっ


ほぉらね?

やっぱりアタシは特別だったのよ。うふふふ


アタシはアリゼ。

とは言っても元の名前なんて忘れちゃったわ。

ある日突然目の前に神様が現れたの。

勿論すぐに信じたわけじゃないわ。

でも異世界へ行かないかって言われて新手の詐欺かと少しだけ悩んだけど行く事にしちゃった。

だって平凡な主婦でしかなかった私が魔法を使えるようになるって言うんだもの。

まさか自分がラノベにあるような異世界転移が起こるなんて信じられる?

旦那や子供も居たけど、旦那は平凡なサラリーマンだし子供も平凡でマンネリ化した日々だったし。

まぁアタシが居なくてもなんとかなるんじゃない?


どんな世界に行かせてくれるのかと聞いてみたら、どんな世界がいいのかなんて逆に聞かれちゃった。

へぇ、自分で選べるのかしら?

だったらアタシだけを大事にしてくれてアタシの言う事をなんでも聞いてくれる人がいっぱい居る世界がいいなぁ。

そう、いわゆるあれよ、逆ハーみたいな感じ?

正直戦ったり、誰かの為に働いたりって言うのも嫌なのよねぇ。

そう、アタシは自由に自分のやりたい事だけをやっていたいの。

あ、後はね。

せっかくイケメンを集めるんだから長く楽しみたいじゃない?

だから長生きでずっと若くいられるといいわよねぇ。

でもそんな都合のいい世界ってあるのかしら。

だったら無ければ作ればいいってその神様は言ったのよ。

そっかぁ、そうよね。無ければ作ればいいのよね。

でもその為に自分が苦労するのは嫌よ?

それによくあるざまぁされるのも嫌よ?

その為に魔法を授けてくれるの?

ええ、魅了魔法と転移魔法?

魅了魔法は聞いた事あるけど転移魔法ってなぁに?

異世界に1回だけ転移出来る魔法?

1回だけなの? え~、けちぃ。

何回も使うとバレるから駄目だって?

バレるって誰に?

そこは気にするな?

あ、そう。わかったわ。


そうして行った世界は乙女ゲームの世界なのかしらってくらいにイケメン揃だったの。

うふふ

皆アタシを愛してくれてアタシの為に色々と買ってくれて、なんでもアタシの言う事を聞いてくれたわ。

なんて素敵な世界なのかしらぁ。

でもね、アタシざまぁされるのは嫌だって言ったのに、魅了魔法が効かない人が出始めちゃって断罪されそうになったのよね。

だから転移魔法で別の世界に逃げ込んだの。

逃げ込んだなんて恰好悪いわね、別の世界へ新しい出会いを求めて引っ越したのよ。

そう、引っ越し。うん、いいわねこれでいこうかしら。

勿論お気に入りのイケメンコレクションを連れてね。


その世界では深淵なる闇とかっていうのが世界を浸食し始めていてちょっとだけ大変なんだって町人が話しているのを聞いたの。

だからね、イケメンコレクションにお願いしてその深淵なる闇とかってのの浸食を防ごうかなって思ったのよ。

だってこれから私の世界になる訳だし?

『 ねぇ皆、アタシこの世界が欲しいの。

  だから深淵なる闇とかってゆうのとか

  邪魔なのぜぇ~んぶやっつけちゃって? 』

そうお願いするだけでよかったの。

後は待っていれば皆がやってくれるから。

うふふ 皆アタシの為に頑張ってね?

待っている間にアタシはこの世界でも気に入ったイケメンを自分の物にしていったわ。

でもねぇ、残念な事にエルフとか獣人とか?とにかく人間以外には魅了魔法の効果がなかったのよ。

人間以外の種類がいるなんて驚いちゃったけど、魅了魔法が効かないのは残念ね。


そう思っていたんだけどね?

イケメンくんの1人が魅了が効かないのであれば隷属魔法を使えばよいのですよって教えてくれたの!

見た目がいいだけじゃなくて頭もいいなんて最高じゃない?

でもアタシは隷属魔法が使えないから使える人を魅了魔法に掛ける事にしたのよ。

やぁだぁ、アタシってば天才じゃなぁい? うふふふ

それからはどんどんエルフや獣人のコレクションを増やしていったの。

うふふ、エルフは綺麗で見てるだけでも癒されるし獣人はモフモフしてて癒されるし。

え?モフモフしてない獣人は可愛くないからいらないわよ・・・

でもイケメンくんが労働力として使えばいいって教えてくれたからそうする事にしたの。

ああ、勿論魅了魔法じゃなくて隷属魔法でね?

あんなのに魅了魔法使うなんてもったいないじゃなぁい。


最初は順調だったのよ?

すごぉく順調だったの。

だけどこの世界に来て30年くらいだったかしら?

よく覚えてないんだけどたぶんそのくらい。

そのくらいから邪魔する人が出て来たみたいで奴隷があまり増えなくなっちゃってるのよね。

なんなのその人、迷惑なんですけどぉ?

なんとかしてってお願いしてるんだけど、手強いみたいで困っちゃう。

もっと楽に奴隷が手に入る世界に行きたいなぁって思ったけど転移魔法はもう使えないのよねぇ。

どうしよっかなぁ。


そんな時アタシの体に異変が起きている事に気が付いた。

なんだか黒い霧みたいなのが纏わりついてるのよ、なにこれ。

手で振り払っても消えないし、お風呂に入っても消えないじゃない。

やだ、もしかして呪いかなにか?

アタシを呪うなんて誰よ。

イケメンコレクションに捨てられた女かしら?

やだ、嫉妬? こっわぁーいっ。

だったら呪いを掛けた女に消えて貰えばいいのよね?

なぁんだ簡単じゃない。ふふんっ


皆にお願いしてアタシに嫉妬してそうな女は消えて貰う事にした。

悪く思わないでね?

アタシに嫉妬して呪う方が悪いんだからっ。

これでそのうちこの黒い霧も消えるでしょ。

なんて思ったのに、黒い霧は濃くなって広がる一方だった。

え? マジでなんなのこれ。


その内変な声まで聞こえるようになっちゃった。

低くてしゃがれた声だから何言ってるのかわかんない。

ずぅっと聞こえるから段々眠る事も出来なくなってきて目の下に隈まで出来ちゃってるし。

やだなぁ、これじゃぁアタシの可愛いさ半減じゃないよぉ。


この頃からだよね。

アタシの可愛いお願いが叶わない事が増えて来たのよ。

可愛いドレスも作れる人が居なくなっちゃったみたいだし。

綺麗なアクセサリーも作れる人が居なくなっちゃったみたいだし。

美味しいお菓子もお料理も減ってきちゃってるし。

う~ん、ちょっとやりすぎちゃったのかしら。

皆に殺さないようにねってお願いしなきゃ。

生かさず殺さずって誰だか忘れたけどどっかの将軍も言ってたよね、たぶんだけど。

そう思ったけどちょっと遅かったみたい。

ガルドってゆうこの大陸にはもう人が残ってないんだって。

じゃぁ他の大陸に行けばいいじゃないよ。

え?

何かの結界があってガルドから出られない?

そんな馬鹿な、嘘でしょぉ~。

どぉすんのよぉ。

やだやだ。

アタシはもっとチヤホヤされたいし、イケメンにも愛されたいのぉ。

ドレスやアクセサリーだってもっと欲しいし、美味しいお菓子やお料理だって食べたいのぉ。

だってこの世界はアタシの物になるんだからぁ。

アタシがお願いすれば全部叶うんだからぁ~。

邪魔しないでよぉ~!


その瞬間アタシに纏わりついてた黒い霧がぶわっと広がってアタシを飲み込んだ。

なにこれ、ちょっとどうなってるのよ。

止めてよ、離れてよ。

アタシはまだまだ欲しい物がいっぱいあるんだからぁ!

ちょっとぉ、誰かアタシを助けなさいよぉ!

アタシは・・・

アタシ・・・ 

コの世界ヲ手に入レて・・・

世界のスベテを・・・

欲シイ・・・

何モカモ欲シイ・・・

スベテアタシノモノ・・・・

ウフフ

ウフフフ

アハハハ

アーハッハッハッハ


ソウ スベテ アタシノモノヨ・・・

ジャマスルヤツハ ユルサナインダカラァ!!

コロシテヤル

シネ

シネ

ミンナ シンデシマエ!

我ながら「痛い子ちゃんだな・・・」と思いながら書き上げました。

あまりこういったキャラは登場させたくないものです(;´Д`)


読んで下さりありがとうございました。

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