表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

66/167

64:今後についての話し合い ~グレン~

「さて、今後の事だが・・・」


と話を切り出した儂の後ろには

満面の笑みを浮かべたバハ様と少々不機嫌なデュラハンさんが立っている。

対照的なこの二人に何があったのかと言えば・・・

夕食前の出来事だった。


***** ***** ***** ***** *****


「む?守護者だと?グレンには我がついておる。それで十分であろう」

「我は数百年より前からグレンと縁を結び再び巡り合う誓いを立てておったのだ。

 それ故守護者であっても不思議ではなかろう」


フフンとデュラハンさんが笑う。


「む、ならば」


そう言うとバハ様はスッと消え数分後に戻って来た。

何処に行ってきたのだろう?


「主、今より我はグレンの守護神となる!」


そう言って、儂の左手の甲に口付けるとポワワンと光を帯び文様が浮かび上がった。

何故ドヤ顔で宣言する・・・

そして守護者が増えた・・・

ん?待って。

バハ様はなんて言った?・・・守護神?!


「バハ様・・・守護神て言った?」

「んむ、異なる世界とは言え我も神であるからな」


ぶ・・・

まぁそうだけど・・・

でもいいのかそれ。


「案ずるな、この世界の神とやらに承諾は得た」


・・・


なるほど、さっき消えたのはこれか!

承諾取りに行ったのか!

なにやってんだバハ様・・・

ってか、なに承諾してるんだよイシュカ神は!

ハァ・・・・

この世界って・・・ホントなんでもありかよ。


「で?バハムート殿はいつまでその手を握っておられるのか」

「デュラハンさん?・・・」

「デューンと」

「はい?」

「我の事はデューンと、愛称で呼んでくれぬか」

「はい?・・・」


何故顔を赤らめている?

照れる要素がどこにある。

と思ったが後からアリアンに

「愛称を許す相手は親愛の情があると言う事ですよ」

と教えて貰った。なるほど?


「ならば我をバハムと呼べ、グレン」

「へ?

 いやバハ様はバハ様でしょ。

 元の世界からずっとそう呼んでたし今更変えれん」

「むぅ、それなら諦めるか・・・」


***** ***** ***** ***** *****


と、なんだかよく判らんが二人が張り合っている感じで今に至っている。

他の皆はなんとも言えない表情になっていた・・・

儂が一番戸惑っているんだが?・・・

助けを求めてイザを見るが


「まあいいんじゃね?守護が増えた訳だし」


なんて言っている。

デューンとバハ様は


「さすがイザ殿!」


なんて言っているがなにが【さすが】なんだか・・・



*** *** シカ目線 *** ***


「いいなぁ。私も守護者欲しいなぁ」


とボソッと呟いたのをジーク兄さんは聞き逃してくれなかった。


「ならば俺がなってやろう」


と私の右手を手にするとそっと口付けた。

ホワンと文様が浮かび上がる。

おぉ~なんて思ってたら左手にも何かが触れた。

ホワン。


「ふぇ?」


ス・・・ス〇ゾーくん・・・じゃなかった。スライザーくん?!

え? え? なんで? なんでスライザーくんが?!

皆固まってる・・・

スライザーくんはご機嫌みたいだけど。

なんで????


「シカに呼ばれたからだってスライザーくんが言ってるよ?」

「ほぇっ?! 呼んでないよ私!呼んだ覚えまったくないよぉ?」


呼んだ覚えはないよ?本当に。 たぶん。 きっと。


「さすがシカ。予想の斜め上を行くな、いつもながら」


カズラがそう言えば 後はもお爆笑の嵐だ。

いやいやいや、待って?

だってスライザーくんだよね?

え? それってありなの?


「シカさん、もぉね、諦めよう・・・」


姐さんが肩をポンと叩く。

そ、そうね・・・

考えてもどうにもならないよね・・・

アハハ・・・



*** *** ボブ目線 *** ***



僕のスライザーくんだったのになぁ、スライザーくんの浮気者~!

なぁんて思ったのは内緒だよ?


自分達の考えが及ばない事が次々起こって

笑うしかなくなった僕の手を誰かが握った。

誰? びっくりしてちょっとだけビクッてなっちゃった。


「ボブ、貴方の守護者私でもいいかしら?」


フィンさんだった。


「シカちゃんを守りたい気持ちは私も貴方と同じよ?

 それにシカが大切に想っている貴方も護りたいと思ったの」


そう言って僕の右手を両手で包み込んで、優しい口付けをされた。

うわわわっ

きっと僕の顔は真っ赤になっていたと思う。


「ボブ!よかったね!」


シカは喜んでいる。

フィンさんは微笑んでいる。

ジークさんも微笑んでいる。

皆は『ボブ、顔真っ赤!ボブらしいけど!』とニヨニヨしている。

なんだか恥ずかしいんだけど、皆が楽しいならいいやぁ!



*** *** グレン目線 *** ***



「んで、今後の事だが」


一頻り笑ったので話を戻すことにした。


グレ「まずはどこかで冒険者登録をしておこうかと思う」

ズラ「そうですな、私もまだ冒険者登録はしてないですし。

    皆に逢ってからと思ってたんですよね」

ボブ「僕も!!」

イザ「俺はそもそもが島にギルドが無かった」

シカ「登録は済んでる・・・、けどノービスのままだよ!」

ライ「俺の場合はどうなんだろう。守護者も登録するべきか?」

グレ「前例がたぶん無いと思う。なので登録はしておいた方がよさげかな。

   守護者も儂らも他者から見れば同じだろうし」

ライ「確かに、それもそうか」

アリ「でしたら同時にクランの作成及び登録をお勧めします」

シカ「クラン? ギルドやパーティとはまた違うの?」

グレ「ギルドは組合的要素だったけか。

   クランだとなんだ?一組織って扱いか?」


アリアンが簡単に説明してくれたがシカさんはいまいちピンとこないって顔をしている。

カズラが判りやすいようにシカさんに説明をしてくれた。


ズラ「簡単に言えばギルドは漁協。

   クランは仲卸、パーティーが小売業者、冒険者は個人商店」

シカ「あ、なるほど」

イザ「それだと判るんだ・・・」

シカ「えへっ」

グレ「まぁ小難しい書類手続きとかある場合は

   イザとカズラに任せりゃ大丈夫だろ」

ズラ「げ・・・」

アリ「皆様の場合クランのランクや名声を上げる必要もございませんので

   難しく考える必要はないかと」

グレ「ランク・・・

   そういやさ、皆LVやランクってどうなってる?・・・

   儂、凄く嫌な予感しかしないんだが?」

イザ「そう言えば確認してないな・・・」

ボブ「してみようよ!」


と言う事で久々に自分のステータスを確認してみる。


【鑑定: 名:グレン  種族:ダークエルフ

     職業:サモナー・調薬師

     LV:69   ランク:S(プラス)

     所有済み称号:ドS  悪魔の微笑み 】


グレ「んがっ、なんじゃこりゃぁ」

イザ「どした?」

グレ「変な称号が増えた・・・」

イザ「どれ?」


皆に鑑定結果を見せる。


「「「「 ぶっ 」」」」

ズラ「さすが姐さん」

シカ「姐さんらしいよね」

デュ「LVもエグいな」

グレ「LVの天井って100じゃないの?」

アリ「天井は解りますがギルドでの最高LVでも50だったかと」

グレ「・・・」

シカ「私もやってみるね」


シカさんにもオモシロ称号付いていますように!


【鑑定: 名:シカ・グノーメ  種族:ノーム

     職業:ヒーラー

     LV:54  ランク:A⁺

     所有済み称号:ボブの寵愛  

           皆の愛されドジっ子(僕とお揃いだねウフッbyユング 】


パコーンッ

シカさんが手にしていたコップを投げた。


ボブ「どうしたの?シカ!」

シカ(ワナワナワナ・・・)


皆でシカさんのステータスを覗き込む。


「「「「 ぶっ 」」」」

ズラ「うひゃひゃひゃひゃ、おまっ、ドジっ子って」

グレ「しかもユングとお揃い・・・」

イザ「つーかこれユング神が付けたって事か?」

「「「「 ・・・・・ 」」」」

シカ「いらんわぁぁぁぁっ!」

ボブ「ぼ、僕もやってみるね?」恐る恐る


【鑑定: 名:ボブ・オグレス  種族:オーガ

     職業:アタッカー:ウォリアー

     LV:56   ランク:A⁺

     所有済み称号:緑の巨人  】


ボブ「よかった。普通の称号だよ! ほらぁ」


皆で覗き込めば、あら本当に普通だった。残念。


ズラ「イザ、同時にやんないか?」

イザ「そうしようか」


【鑑定: 名:イザーク・ファンコル  種族:獣人(ビースター)・白虎

     職業:タンカー・盾、片手剣

     LV:57   ランク:A⁺

     所有済み称号:隠れM  安定の盾 】


【鑑定: 名:カズラ・コトゥルニクス  種族:人間(ヒューマン)

     職業:テイマー

     LV:56   ランク:A⁺

     所有済み称号:ヨートンからの愛 ズラペディア 】


「「 いらんわいっ!! 」」


嫌がる2人を押さえつけて確認し、皆で吹いた。


シカ「ヨートンからの愛!」

グレ「隠れM!!」

ボブ「2人共よかったね!

「「 何がだよ! 」」


まぁ皆のステータス確認が出来た所で

問題は何処で登録するか・・・だよな。


因みにバハ様・デューン・アリアンのLVは測定不能でランクはLegendだった。

フィン・ジーク・ライカの3人はLV60のランクSだった。

読んで下さりありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ