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5:フライングで闇の領域へ⑤

少し短いですが、話の流れ的に区切りの良い場所で止めました。

センスの良い題名が思い浮かびません(;´Д`)センスが欲しい・・・

「要約すると・・・

 グレンとその仲間は遊興にふけっている所を神に召喚され 

 理由の説明を受ける前にグレンだけこの世界に落とされたと・・・

 その落とされた原因も神の失態であったと・・・

 己が衣装を踏みつけてコケるとはいったい何をしておるのだその神は・・・」


デュラハンさんは頭を抱えて溜息をついていた。

解かるよ?私もそうしたいから。

でも溜息よりも罵声が出て来そうなんだよね。

あれが神だとするならば不敬になりそうだから我慢している。

でも心の中でつぶやくのはどうか許して欲しい。

(このあんぽんたんのすっとこどっこいのあほんだらぁ!!)

ふぅ、少しスッキリ。


さて、話したはいいがこれからどうしよう。

皆の所に帰ると言っても、帰る方法があるのか。それがいつになるのか。

今すぐにどうこうなる物でも無さそうなので当面はこの場所で生活しなければならないだろう。

ならば差し当たって暮らす場所も探さないといけないし、ここで暮らすうえでの注意事項なんかも聞いておきたい。

が、まずは凄く、もの凄く気になる事を聞かないと。


「デュラハンさん。ちょっと教えて欲しいのですが」

「何であろうか」

「デュラハンさんと出会った時の私ってどういった状態でした?」

「・・・」


え?何その沈黙。


やがてデュラハンさんは落ち着いて聞くようにと前置きをして話してくれた。

は?  え?  なにそれ?

アンデッドか茸の様に地面からモコモコ ウニョウニョ生えて来た?

うそやん・・・

無いわー・・・マジ無いわー・・・


それにこの見た目も・・・

せめて衣服とか眼鏡くらいさ・・・

考えたらまた頭の中で チーンッて音がしそうだったから考えるのを止めた。


「グレン様、グレン様! お気を確かに!」


考えるのを辞めても呆けた顔をしていたらしい。

いかんいかん、深呼吸して気を取り直す。


「改めまして、グレンと申します。

 考えても埒が明かないと思うので

 割り切って神の元へとゆうか仲間の元へ戻る方法を探したいと思います。

 すみませんがこの世界

 闇の領域についての注意事項などあれば教えていただけませんか?」


あ、普段は儂って一人称を使うけど相手に合わせてちゃんと私って一人称も使い分けるからね?

とは言っても・・・皆の所に戻れる方法が本当にみつかるだろうか。



*** *** デュラハン目線 *** ***


なんとか仲間の元へ戻してやりたいとは思うがどうしたものか・・・


「グレン、正直我にもどうすればよいのか解らぬ。

 だがな、我は原初より存在しておるのでな。

 過去の記録を読み返せば何か解る事もあるやもしれぬ。

 しばらくは時間もかかろう。

 その間退屈かもしれぬが、この屋敷に滞在してはどうだろうか。

 深淵の住人と遭遇した場合、あらぬ争いになるやもしれぬし

 広大な森で迷子になるやもしれぬ。身の安全の為にもどうであろう?」

「私としては非常にありがたいお話ですが

 デュラハンさんやアリアンさんのご迷惑になったりはしませんか?」

「何も迷惑になるような事はないと思うが」

「左様でございますね。

 むしろ目の届かない場所へ行ってしまわれる方が心配にございます」

「解りました、ありがとうございます。

 お手数をお掛けしますが宜しくお願いします!

 あの、掃除とか洗濯とか何か私に出来る事があれば

 手伝わせていただきたいのですが・・・」


何もせずとも・・・とは思ったがアリアンを見ればそっと頷いている。

体を動かす方が気が紛れるのやもしれぬな。


ならば・・・


「グレン 土いじりは平気であろうか?

 平気なようであれば 庭と薬草畑の手入れを頼みたいのだが。

 勿論 深淵の刻限前の日中にだ。警護にはゲイザーが付く」


ゲイザーは心得た!とばかりにグレンの足元にじゃれ付きながら尻尾をピコピコ振っている。


「薬草畑!ハーブ園!ガーデニング! 喜んで!」


グレンは嬉しそうに声を上げた。

うむ、愛らしいものだな。


「ではグレン様の衣装もいくつか用意いたしましょう。

 動きやすい物がよさそうですね」


アリアンも楽し気な様子で微笑んでいた。

我の口元も自然と緩んでいるような気がした。

安心したのだろうか。

グレンがあふっと欠伸を噛み殺していた。


「グレン 疲れたであろう。取り合えず今宵はもう休むがよい。

 アリアン、グレンを寝室へと案内してやってくれ」

「承知いたしました。グレン様ご案内しますね」

「ありがとうございます。

 お先に失礼しますね、おやすみなさい」

「ああ、ゆるりと休めよ」


ペコリと頭を下げて二人は二階にある寝室へと消えて行った。


あの笑顔が曇る前に・・・なんとか仲間の元へ戻してやりたいものだ。

ここに留めて置きたい気もするが、この闇の領域では恐らく無理であろう。

となれば、早めに戻してやるほうがよいよな・・・。

リーパーのじぃさんや他の原初より存在する者たちにも声を掛けてみるとするか。


「ゲイザー お前の同胞に使いを頼みたい」


ゲイザーはコクコクと頷き飛んで行った。


ふぅ・・・まずは深淵の生い立ちの頃あたりから記録を読んでみるか・・・

さすがに今日は我も疲れたし まずは寝るとしよう。

イザ 「ないわー・・・」

KAZURA「んむ、ないな・・・」

ボブ 「だよね!ないよね!」

CICA 「ホント!神様のくせにドジっ子とか ないわー!!!」

一同 (((お前が言うな!)))



ゲイザー「同胞呼んできたよー」

デュラハン「Zzz・・・」

ゲイザー「寝てるし!ないわー・・・」プンスカ!



読んで下さりありがとうございます。

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