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29:ボルケーノの町⑥ ~シカ・クイン~

休憩後はザコを倒しながら奥へと進む。

ここでもやっぱり中BOSSっぽいのが居たので鑑定。


ブラッドウッズフェアリーベビーLV40 風属性 防具破損に注意


シカ「防具破損注意だってー!」

イザ「それどころじゃねぇーーー!」

ズラ「ぬぉぉぉ」

クイ「ひぇぇぇぇ」

ボブ「うわあ!」

シカ「へ?」


ぶんぶんぶーん♪


ウッズフェアリベビーの(うろ)から蜂がぁー!何してくれてんのよこのベビー。

ってゆうかどこがベビーなのよ!見た目古木じゃんかぁー!


ボブ「シカ、これベビーじゃなくてヘビーだよ!」

シカ「だよね、どう見てもベビーじゃないよね」

ボブ「そうじゃなくてさ。名前!中ボスの名前が()()()だったよ!」

シカ 「え?だって鑑定したらベビー・・・え?」


もう一回鑑定しようとして立ち止まったら・・・

だめじゃーん!今逃げてる途中じゃーん!


シカ「ちょっとカズラ燃やして!」

ズラ「無理!あれ単体魔法!」

シカ「えぇぇ、そうなの?!」

イザ「石鹸水は?!」

ボブ「そうだよ、姐さんに教えてもらった石鹸水は?!」

シカ「まだ作ってない・・・」

ズラ「ぅおぉぉぉいっ!」


逃げ回っている間に蜂は消えた。あれ?


イザ「なるほど!ヘビーのスキルだから一定時間で消えるのか」

ズラ「ほう」

クイ「なるほどね」

ボブ「じゃあ誰かが蜂引き付けておけばよさそう?」

シカ「いいだしっぺのボブよろしく!」

ボブ「えぇぇ、僕?!」


だってイザは中BOSSを引き付けなきゃだし、カズラとクインさんは火魔法で攻撃しなきゃだし。

さあボブがんばれー! え?私?私はホラ皆の回復をしないと・・・ね?


て事でボブはひたすら沸いた蜂を引き連れて逃げ回り、その間になんとか中BOSSを倒した。

倒した後鑑定をしたら ベビーじゃなくてヘビーだった。おかしいなぁ?

そこから先はまたモンスターの種類が変わった。今度は?

鑑定!

ワイルドワンザLV40 地属性

ワイルドスプラウトLV40 地属性


ワンザとスプラウト・・・

ワイルドって付いてるけど初期モンスターの親戚よね?

じゃあ余裕じゃーん!てあなどってましたごめんなさい。


ワンザがちゅどーん!てロケットみたいに突っ込んでくるのよ!

スプラウトがあ~ん♪て涎垂らして口開けて襲い掛かって来るのよ!

なにこれぇー!いやもぉなんでもいいからカズラ燃やしちゃってー!!


((꜆꜄ ˙꒳˙)꜆꜄꜆オラオラオラオラ シュボボボボボッ


私も火属性の杖が欲しいぃー!!と叫んだら即答でシカにはいらん!とカズラに言われた。

むぅ・・・

そんなこんなで進んだら やっと最深部まで辿り着いたんだけどこれがBOSS?

鑑定!

タイタニクスビートルLV43 地属性 つの部分の電ノコチェーンソーに注意


はぃぃぃ?! 

なんでカブトムシ(見た目)に電ノコとかチェーンソー付いてるのよ!

おかしいでしょー!!


ズラ「地属性なのに電ノコ?」

イザ「カブトムシなのにチェーンソー?」

クイ「それもぉカブトムシじゃないよね?!」

ボブ「よく解んないけどかっこいいよね!」

シカ「どこがっ!」


まあここまで来たんだしやるしかないよね。

イザが盾でガードしながらタゲ維持&攻撃。カズラが殴りと火魔法攻撃。

ボブは蔦や茨で拘束して飛行防止。

クインさんは弓で、ハチとキナコは肉弾戦・・・

私はいつものバフとキンキラと途中までは順調だった。


ちょ!なんでフリスビーみたいに電ノコの刃が飛んでくるのよ!

危ないじゃない!怖いじゃない!私イザみたいに盾ないのよ!

ふぁぅ。私ばっかり狙ってくるなぁぁー!

そう何故か私が凄く狙われた・・・

うん、皆は攻撃しやすくなってよかったんだけどさ。

トドメの一撃はハチで、猫と言うよりは猛虎?

格好良いんだけどちょっと敵にはなりたくないかも。

無事に倒せてドロップ拾って帰る事に。疲れたぁー・・・



*** *** クイン目線 *** ***


初ダンジョンは疲れたけど楽しかった。

ハラハラする事もあったけど、なんと言うべきかな。

どことなくコントっぽくなってるんだよね。

いつもあんな感じなんだろうか。


グレ「言っておくけど、普通の冒険者パーティだったら

   あんなコント風にはならないからね」

クイ「やっぱり?」

グレ「本人達はさ、至って真面目にやってるつもりなんだよ。

   それをね? シカがね?

   悪気はないけどそこはホラ天然娘だからね?」

クイ「あー、きょんちゃんだもんなぁ。

   そう考えれば納得だよ」

グレ「イザとカズラが居ればまぁなんとかなるさ」(笑)

ハチ「おいらたちもいるから大丈夫ニャ」

キナ「任せるのにゃん~」

グレ「そうだね、ニャンズも居るし安心だよね」


グレンとは夜な夜なこうやって会話を楽しんでいる。

意識の共有でもいいんだろうけど、それだと味気ないよねって話になったのよね。


グレ「そう言えばさ。

   うちの庭に突然古代ギリシャ神殿のちっこいバージョンが出来てさ」

クイ「へ?・・・」

グレ「そこに2頭身のエジプト神の像が4体並んでるんだが?」

クイ「ぶぅぅぅぅ」

グレ「いや可愛いし好きだからいいんだけど、これってやっぱりアレかな。

   テラ7の神々なのかな?・・・」

クイ「あー、うん、そう。

   私やワンニャンズを心配して見守ってくれてるのよ」

アヌ『すまぬな、勝手に我等の家を作らせて貰ったぞ』

バス『なに心配は要らぬ。バハムート殿には許可を頂いておる』

トト『お互いが強力していく事にもなっておるでな』

グレ「またこのパターンか・・・

   自由な神々だなぁ、拝んで愛でればいいのかな?」

アヌ『んむんむ』

クイ「あれ?こっちにも家作った方がいいのかな?」

バス『家の中に祀って貰っておるでな。大丈夫だ』


最近声が聞こえないなとは思ったけども、そっかぁ、バハムート神と相談して家作ってたのかぁ。

ふふっ、魔王城にエジプト神の像が祀られているって。

ちょっとおもしろいかも。見るのが楽しみになって来た。


それから数日、フィールドとダンジョンに別れて狩りをしたり素材を集めたりをして過ごした。

草花の種や木々の苗、色々と集める事が出来たのはドライアドとグレンさんが派遣してくれたフレイヤ様のお陰だ。

次々と見つけては「此処にあるよ」と教えてくれたのよね。

『貴方もグレンなのだから遠慮しないでね』なんて優しく微笑まれてその場で拝みそうになったのは秘密だったりする。

ニャーたんやちゃーちゃん達も手伝ってくれたのだけど、マタタビ、キャットニップ、バレリアン、燕麦、大麦と猫の好きな物ばかりだった(笑)

集めた種や苗木はフレイヤ様が運んでおいてくれるとの事だったのでありがたい。


種類も数もかなり集まったので、明日はいよいよ出発する事になった。

予定としては南下して行き、マグリドと言う港町へ向かう事になっている。

マグリドから魔国へは船で海を渡る予定なのだけど、魔国息の船なんてあるのだろうか。


ズラ「一般的には船は出てないらしい」

クイ「だったらチャーターでもするの?」

イザ「いや、俺等の船で行く」

クイ「へ? 船なんて持ってるの?」

ズラ「以前、と言っても600年前だが俺達が作った船がある」

クイ「600年前の船って大丈夫なの?」

シカ「そこは神様マジックで新品同様のまま保存されてたみたい」

ボブ「船造る時、魔物や魔獣の皆がアレコレ手伝ってくれたからね。

   たぶん今の時代の船にも負けないと思う」

  『負けないどころではないぞ』

  『よくもまぁあの様な船が出来上がったものだ』

ズラ「ぬぉぁっ、誰?!」

イザ「アヌビス神とバステト神」

ズラ「ほへ?」

クイ「まぁ気にしないでもろて。

   船持ってるなら安心だね。じゃぁマグリトが最後の町になるんだろうから

   そこで食料の補給とか買い忘れがないかの確認かな?」

イザ「だな。まぁ魔国に行けば魔国に合わせた生活すればいいだろうしな」

シカ「いざとなれば姐さんが居るからなんとかしそうだよね」

ボブ「でも今度は姐さんにも苦労して欲しくないよね」

クイ「大丈夫じゃないかな、今凄く充実して楽しく暮らしてるって言ってたし」

ズラ「誰かさんがやらかさなきゃ大丈夫だろ」

シカ「ねー」

ズラ「ねーじゃねぇよ」(笑)

シカ「いつも気を付けてはいるんだよぅ!」


さてどんな珍道中になるのだろうか。

グレンには面白い珍事件あったらすぐ教えてと言われている。

今度はリアルタイムで眺めたいのだそうだ(笑)


読んで下さりありがとうございます。

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