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12:ポスの旅路⑥ ~シカ~

ひぃぃぃぃ、いーやぁぁぁぁ!こーなーいーでぇー!!


私達は森を猛ダッシュで逃げていた。

何故かって?

最初はね?順調だったのよ?

足元にも気を付けてさ、根っこに引っかかって転ばないようにしてさ。

拾った枝で、足元も突いて穴が無いか確認もしてさ。

でも足元ばっかり見てたからさ、顔を上げた時にベチョッと蜘蛛の巣がね?

張り付いてね・・・?

ヒィィィてなったから蜘蛛の巣を取り払おうとアタフタしたらね?

手に持ってた枝がね? 手からブンッと離れてね?

枝が飛んで行った方向にスズメバチの巣があったみたいでね?

当たっちゃったのかなぁ・・・ははは(シロメ)

ものすごい数に追われて逃げてる途中の今に至る訳なのよぉ!


ズラ「おめぇはロクな事しねぇな!」

シカ「わざとじゃないもんっ!」

ズラ「わざとだったらはったおしてるわ!」

イザ「いいから走れ! 逃げ切らないと!」

ボブ「こめん僕 消えるね!」

  「「「 へ?! 」」」

ボブ「ホントごめんね!」 シュポッ

シカ「ちょ、えぇぇぇぇ・・・」


ボブの薄情者ぉぉぉぉ!

そう言えば蜂に追われたら岩陰とか倒木の影とか利用して地面に伏せればいいって何かで見た気がする!


シカ「蜂は急に止まれないから倒木の陰とかで

   地面に伏せればいいってなんかで見た!」

ズラ「なるほど?」

イザ「駄目だったらどうすんだ?」

シカ「諦めて刺される?・・・」

ズラ「試してみるか?」

グレ「なにをしとるんじゃ?(笑)

   パンダは熊だろ? 熊ってのは毛が硬いし皮膚も厚いから

   蜂の針も通さんぞ?

   顔だけ隠しゃいいんだからカズラが囮になりゃいいだろうが」

  「「「 ぶっ 」」」

ズラ「なるほど! よぉし、任せろぉー! こいやぁー!」


カズラがコロンと頭を抱えて転がった。

これで大丈夫だね!と思ったらパンダ素通りしてこっちに来てるんですけどぉー?!

なんでぇぇぇぇぇ


イザ「ところでシカ。手に持ってるのは何だ?」

シカ「え? さっき拾った枝・・・・ってなにこれ!」


走りながら自分の手を確認したら拾った枝の先に・・・

小さなハチの巣がついてた。これかぁー!これも原因の1つかぁー!

ぽいっと投げ捨てればスズメバチはそっちの方向に飛んで行った。


ハァハァ・・・

最初から捨てればよかった、むしろ拾わなきゃよかった。

全速力で逃げたので足がガクガクする・・・

皆疲れて今日はもぉ家に戻って休もうって事になった。


イザ「しかしグレンはまだすげぇタイミングで話しかけてきたな」

グレ「昼寝しようとしたらブンブンブンブン五月蝿かったんだよ!

   誰かバングルオートじゃなくてONになったままだろ?」

ボブ「あー!ごめん。僕だったみたい!」


ボブ・・・

今度はちゃんとオートにしとけと言われてた。

気持ちを切り替えて明日から仕切り直しだね!




次の日、お前は手に何も持つな!

と言われたので今日はボブと手を繋いでいる。

だってそうしないと不安じゃない? また穴に落ちたりしたら・・・ね?

今度はスズメバチと遭遇しないように慎重に森を歩いた。

おかしいなぁ、昨日も慎重に歩いたつもりなんだけどなぁ。


ズラ「いた! あれがキラービーじゃないか?」


言われた方をみれば、赤と黒の縞々のいかにもです!って蜂が飛んでた。

けど、デカくない?・・・

5~60㎝あるよねあれ・・・

確認の為鑑定してみればやっぱりあれがキラービーであってた!

幸いなのは単体行動らしくて攻撃してもリンクせずにすむっぽい。

じゃぁまだマシだよね。

ここでイザから皆に弓矢が渡された。

そうか、飛んでるんだから弓矢の方がいいよね、さすがイザ!


イザ「皆でタゲ合わせて1匹づつやるぞ」


私が一番コントロール悪いだろうからFA初撃を入れる事になった。

狙いを定めて・・・えいっ!  へろへろ~ぽてっ


シカ「 ・・・ 」

「「「 おいっ 」」」

ズラ「どんだけ筋力ないんだよ!」


私が聞きたいわよ!

もぉなんでこんなありきたりのネタです!みたいになるのよ!

いいわよもぉ!魔法にするから!

えーっと・・・なんだったっけ。

間違えないようにしないとね、ここで範囲なんか撃ったら悲劇よね!


  キンコラ~!!  パシンッ!


よかった合ってたし当たった!(魔法だから当たり前だけども)

1発当てれば後は3人が矢を放って倒す。 うん順調順調♪

1時間で15匹くらい倒せたかな。

蜂蜜はどれくらい出てるかなぁ。わくわく

え?・・・3つ?

少なくない?! いやレアドロップだからこんな物なのかな?

えー、どれだけ狩ればいいのよ・・・

嘆いたところでどうにもならない。

必要だから狩るしかないよね。

もぉポーションも薬も店買いでもよくない?って思った事もあったけど高かったのよね。

なんか納得したわぁ。

そりゃこれだけドロップ率が低いなら値段も高くなるよねぇ。

キラービーなら経験値も美味しいし運がよければ装備も出るみたいだし。

頑張るかぁ、杖が出るといいなぁ・・・


結局夕方まで狩ったけど蜂蜜が16個 装備は剣が2つにマントが3つ、靴が5こだった。

どれも物理職用だった、残念。

いや皆には良い物だったんだけどね。

明日は午後から狩りをする事にして午前中はゆっくり休む事になったよ。

何故なら皆二の腕が筋肉痛だから。

え?私? 私は弓使ってないから平気だよっ。へへっ。


ドロップアイテムを纏めてさぁ帰ろうって時に・・・

ひぇぇぇっ!

いきなりポンっと頭に王冠のついた女王蜂が湧いたのよ!

普通のキラービーより二周り位大きいのよ!

どうするのこれ!!

空中飛んでるからカズラの駄々っ子も使えないし!

こんなの出るなんて聞いてないわよぉー!

当然皆アタフタしているんだけど、どうしようこれ。


ボブ「シカ、上手い事女王だけこっちに引っ張れる?」

シカ「え?うん。たぶん?頑張る・・・」

ボブ「近くまでおびき寄せたら僕が茨で絡めてみるよ。

   地面に落とせたら皆で斬りかかろう!」

シカ「おぉ~、ボブそんな事も出来るの?!凄いね」

ボブ「エヘヘ」


と言う事でやってみるよぉ。

キンコラ~♪ しゅぽんっ!

あたったー!ってうわぁ勢いよくこっち来たぁー!! ひぃぃぃ

シカ「ボブー!ボブ!ボブ!早くなんとかしてぇー!!」


ひゅるんっ ひゅるんっと目の前に迫る女王蜂にむけて茨が絡みつく。

女王蜂はグヌヌッて感じでこっちに来ようとするけど

茨が10本くらい巻き付いてようやく地面に落ちた。

ジタバタもがいてるけど、暴れて茨が壊される前に倒さないとね。


ズラ「これ女王蜂にも効くのかな?肉球アターック!」ぷよんっ


ぶっ、なにそれ。カワイイんだけど!

だけど女王蜂に変化はみられない。


ズラ「効かねぇじゃねぇかよ!」

シカ「それどんな攻撃?」

ズラ「肉球でメロメロにさせて脱力させるらしい?」

シカ「ぶっ」

ボブ「可愛い攻撃だね!」

イザ「あれじゃね?ゲームあるあるのボス無効とかじゃね?」

ズラ「なるほど・・・」


結局皆でチマチマ攻撃して30分かかって倒した。

その甲斐あってドロップ品は沢山あったし魔法職用のもあったからよかった!蜂蜜もたっぷりでたよ!

皆でヘロヘロになって家に戻った。

夜になってからウキウキしながら姐さんに報告すれば


グレ「蜂とか昆虫系は体の側部にある気門ってので呼吸してるから

   石鹸水で割と楽に倒せるよ?」


と言われ皆で唖然とした。あの苦労はなんだったんだろう。

早く聞いとけばよかった・・・

いつ昆虫系と対峙してもいいように石鹸水をたっぷり用意しておこうと思った。

読んで下さりありがとうございます。

ブックマークや評価もありがとうございます。

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((8-(*’-‘*)ノ…Thanks…ヽ(*’-‘*)-8))

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