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11:ポスの旅路⑤ ~シカ~

戦ってはみたけど手ごたえがあんま感じられなくて、なんかネチョネチョしたのが飛んでくるしでウ"ェ"ェ"ェェェて声が出たらイザに気が抜ける声やめろと言われた。

そう言われましてもね?手にくっついて気持ち悪いんだもん、仕方がないじゃない。

気持ち悪い・・・あれ?

これコンコラで変化出ないかな?

少しはマトモなスライムにならないかな?表現が変な気もするけど。

いいや、やっちゃえ。

コンコラ~♪ シュワシュワ~ つるんっ

つるん? つるんてなによ?!


目の前には・・・小奇麗になった巨大スライムが居た。

肌色からグレーにグラデーションが入った巨大スライム・・・

襲ってくる気はないみたい。


イザ「なんだこれ?普通にスライム?」

ズラ「シカのコンコラで正常に戻ったて事か?」

シカ「カズラ 元テイマーなんだからちょっと会話してみて?」

ズラ「無茶振りすんなよ!無理だろ!」

****「タスケテクレテ アリガトウ 」

ズラ「うぉぁ!聞こえた!」

ボブ「出来たんだ、凄いねカズラ!」


うん、さすが異世界ご都合主義。カズラはちゃんと会話が出来たっぽい。

話を聞いて見れば 元々下水処理の為に配備されたスライムだそうで。

流れて来た黒くてブヨブヨした物を処理しようと飲み込んだトコロ体に異変が起きたらしい。

自分ではどうする事も出来ないし下水処理も追いつかなくなるし、ここに住み着いてるモンスター達も変異しはじめるし、数も増えすぎて餌不足にもなって町中を暴走するハメになったみたい・・・

うーん、環境汚染による生態系の変化?

難しい事はよく解らないけど、環境問題に取り組みましょうって事だよね!

海や川にゴミを捨てちゃいけません!て事と同じだよね、たぶん。

定期的に下水トンネルの掃除もした方がいいよね絶対に!

よし、そこは町長さんに頑張ってもらおう。


私達は念の為もう1回下水担当スライムにコンコラしてから帰える事にした。

魔力も大丈夫そうだったので道中もコンコラ掃除しながら帰った。

意外と使えるなコンコラ、熟練度上げておくといいかもしれないね。


帰ってから町長さんにはイザが説明をして、下水トンネルの定期的な掃除やごみのポイ捨て禁止などをお願いしておいた。

ボブが蔦で下水用ゴミ取りネットを見本に作って見せてこれで入り口を覆っておけば掃除も楽になるけど、蔦ネットの点検も忘れないようにねとも言っておいた。

蔦ネットが朽ちたり破けたりしてたら意味がないからねぇ。

町長さんは町の皆と相談して下水トンネルの環境改善に頑張ると言ってくれたのでこれで安心かな。

明日はちゃんと食料買えるといいなぁ。


次の日、私とボブは再び町に買い出しに来ていた。

うん、いつもの活気が戻っていてちゃんと食料も売ってある、よかったぁ。

パンと野菜と魚の燻製と・・・、こんなもんでいいかな。

お肉はイザとカズラが草原で獲って来るって言ってたし。

帰ろうと思ってたら町長さんに呼び止められた。

昨日の依頼の報酬を渡し忘れたって?いや依頼は受けてない様な?

皆からの気持ちだからそうゆう事にして受け取ってくれって言われた。

うん、そうゆう事ならありがたく貰っておこうかな。

小金貨1枚、10万レンも?! わぁい、ラッキー!


ほくほくしながら家に戻ったらイザとカズラがモンスターの解体をしていた。

私魚は捌けるけどモンスターの解体は無理!ほら背も小さいし!

なのでイザとカズラに任せてるんだけど、2人共 うえぇぇぇ とか言いながらやってる。

きっとこうゆうのは姐さんが得意なんだろうな。

ワイルドベアは爪や牙、皮に骨なんかは素材として使っても売ってもいいしお肉は牛肉みたいでおいしいんだよね!

燻製肉も少し作っておこうかな。塩漬け肉も保存が利くしいいよね♪

そう言えば姐さん、美味しい燻製肉の作り方を前に言ってたよね?

よし聞いてみよう。


シカ「姐さん姐さーん」

グレ「はいよぉ!どしたぁ?」

シカ「美味しい燻製肉の作り方教えてー!」

グレ「あ"ぁ?! 今かよ!」

シカ「ごめん、忙しかった?・・・」(汗)

グレ「んぁ"、ちと・・・ガツン、ドカッ  待って。 ゴンッドカッ」


なんだろう、不吉な音が聞こえる・・・


グレ「ほい、お待たせ。まずブロックに切り分ける。

   真水か薄めの塩水に30分から1時間漬けて血抜きする」

シカ「解体する時血抜きしてるよ?」

グレ「してても残るんだよね。

   だから保存食にするときはもっかい血抜きするべし」

シカ「なるほどぉ」

グレ「その後に塩でもタレでも漬け込んでから燻製!!」

シカ「了解!ありがとう。やってみるねぇ。

   ところでさっきの凄い音は何だったの?ゴンとかガンとか」

グレ「ちょっと夕食用のワイバーン殴ってただけ」

シカ「え?ワイバーンが夕食なの?・・・」

グレ「こっち大食漢が多いんだよ!」

シカ「な・・・なるほど」

グレ「今から捌くからまたね!」


そっかぁ大食漢多いんだぁ、魔族だしねぇ・・・

ワイバーンが夕飯なんだぁ・・・

ワイバーンが居る場所なんだ姐さんが居る場所・・・(トオイメ)

ってか、もぉワイバーン狩れるの?!

まあ姐さんだし? 魔王だし? 異世界だし?

気にしたらだめだよね・・・うん、気にしないでおこう。


そして私は姐さんに教えて貰った通りに血抜きをし燻製肉を作りつつ夕飯を作った。


ズラ「シカーーー!ウェッホグェッホッ 家ん中で燻製してんじゃねぇよ!」

イザ「ゲホッゴホッ なんで外でやんねぇんだよ!」

ボブ「ゲホッゲホッ ちょっと煙が凄すぎじゃないかな!」

シカ「煙の事忘れてた!ごめぇーんねっ?」

ズラ「忘れてんじゃねぇよ!」


窓を開けてみたものの、結局煙臭さは取れなくて・・・

お風呂に入っても皆煙臭いまま眠る事になった・・・すんまそん。




次の日、私達は家を収納してキラービーが居る場所まで移動した。

森になっている場所だったので、人目に付かない開けた場所を探して家を設置する。

どうせなら2~3日滞在して蜜を集めておこうって事になったのよね。


ズラ「まだ煙臭い・・・」

シカ「いぶされて虫よけになってたりはしないかな?」

イザ「虫は来なくても獣が来るかもなぁ」

シカ「マジで?」

ボブ「大丈夫だよ!そのうち臭いも取れるんじゃないかな!」


さぁキラービーを探そうって時に気が付いてしまった。


シカ「ねぇねぇ、キラービーって一応虫だよね? 

   いぶされて虫よけ効果があったら駄目なんじゃないのかな?」

イザ「虫よけの草いぶした訳じゃないから大丈夫じゃね?」

ズラ「まあやってみたらいいんじゃ?」

シカ「そうだよね。駄目だったらその時考えようか」

ボブ「じゃぁしゅっぱ・・・ぁぁあああぁぁ」

ズラ「なんだボブ、どうした」

ボブ「シカ!大変だよ!またコッコさん忘れてる!」

シカ「ああぁぁぁ! ごめんよコッコさん!」

ズラ「おぃ!忘れるなよ」

イザ「ほら、また忘れる前に出してやれ!」


と言う事で、適当な場所にコッコさんを出した。

あ、適当な場所といってもちゃんと庭だからね?

この家庭付きだったのよ! 庭なら安心よねぇ。

よし、今度こそキラービー探しに出発!!

読んで下さりありがとうございます。

誤字報告やブックマークなども有難うございます。

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