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4:あれこれ確認② ~グレン~

皆で見て廻ろうと思ったのはいいが、広過ぎた。

これ手分けした方が早くね?・・・


アリ「では私はキッチンなど生活に関連する部分を見て回ります」

バハ「ならば我は庭や周辺地域を巡察してこよう」

リヴァ「では私は魔国周辺にマーキングして来よう」

デュ「我はグレンの共をするとしよう」

ゲイ「きゅっ」


其々の場所へと移動したのだけどゲイザーくんは何処へいったのだろう?

儂はまずは2階にある私室を見てみる事にした。

ご丁寧に名札付きだ。

思ったよりも広いな。

んー・・・、奥に寝室があってその横にバスルーム?

ウォークインクローゼットみたいな部屋もあるな。

って、この衣装なんだよ! ピンクのフリフリドレスとか誰が着るんだよ!

ロリドレスとかもいらーんっ!ミニスカワンピもいらねー!

誰の趣味だよこれ。

スットコ神か、スットコ神だろ絶対・・・


グレ「デューン これ捨ててもいいかな?」

デュ「捨てるのはもっったいないな。

   シカ殿が着れそうなものは取っておけばよいのでは?

   他はどこかの町で売ってもよいのではないかな」

グレ「シカだとサイズがね?・・・」

デュ「あー、全部売り払うか・・・」

グレ「でもこのままだと悪趣味過ぎないかな」

デュ「ならばアラクネ達にリメイクを頼むか・・・」

グレ「それいいね、もう少し落ち着いたら頼みにいこうか。

   それまでここは開かずの間って事で・・・」

デュ「んむ・・・」


儂とデューンはそっとウォークインクローゼットの扉を閉めて廊下に出た。

薄暗いけど埃っぽくはないので一応掃除などの手入れはされているようだ。

が・・・とにかく広過ぎね?

いや城だから広いのは当たり前なのかもしれんけどもさ。

こんな広さは要らないかなぁ。

リフォームしてもいいかなこれ。

このままだと掃除とかも大変だし管理が大変そうだよね。

デューンやアリアン、バハさまやリヴァさん、ゲイザーくんの個室まであって、他にも客室や応接室っぽいのや謁見の間みたいなのや執務室?政務室?なんかめっさ部屋数が多い。誰が使うのさ、こんなに。

ってかこんだけ広くて使用人とか誰もいないってのもどうなの?

儂的には2LDKロフト付きくらいでいいんだけどな。


グレ「なんか調度品もどっかの成金貴族みたいで趣味わりぃな・・・

   ゴテゴテと飾りゃいいってもんじゃないだろうに」

デュ「これらも売り払って総取り換えするか?

      さすがにこれは我もどうかと思う」

グレ「だよね。このキンピカ像とか誰だよ。売るにしたって売れねぇだろ。

   これ金なら溶かして延べ棒とか加工して売る方がいいよなぁ」

デュ「そうなると職人も探さねばな」


そもそも周辺に住んでる人達って居るんだろうか?

バハ様が巡察から戻ってきたら聞いてみよう。

バハ様を待つ間、少しでもこの国やこの世界の現状について情報が欲しかったので図書室が無いか探してみた。

城や貴族屋敷だと図書室ってあるみたいだからね。

なのに探しても見つからなくて、オマケに迷子になった・・・

デューンと2人でしょぼくれてたらアリアンが見つけてくれたのでホッとしたよ。


アリ「こちらにいらっしゃいましたか。

   見つかってよかったです、私もあやうく迷子になりかけましたので。

   グレン様、やはりこれは減築を考えた方がよろしいかと」

グレ「だよねぇ、儂もそう思う」


アリアンに案内されながらリビングに向かいおとなしくお茶を飲みながらバハ様達の帰りを待つ事にした。


アリ「庭も少しだけ見て来たのですが・・・

   まったくの手つかずで庭とは呼べない状況でした」

グレ「マジ?・・・

   だったら逆にガーデニングやりたい放題じゃん!」

アリ「意外とポジティブでらっしゃいますね」

グレ「元々土いじりは好きだし?なんだったら家庭菜園やりたいくらいだよ」

アリ「あぁ確かに以前も庭でハーブ栽培を楽しんでいらっしゃいましたね」

グレ「うんうん」


そうか、手つかずの庭なら自分の好きなように弄れていいな、ふふふ。

と言うか、オアシスでクインと合流した後に皆でここに来て貰ってもいいんじゃね?

此処なら土地なんぞ有り余ってるだろうから、猫の楽園作ってもいいし。

んで皆で町興しというか国興し?やってもいい訳だし。

うん、それいいかも。

今度皆に提案してみよう。

今提案した所でシカさんなんかは浮かれて何かやらかしそうだしな・・・

などと考えていたらバハ様達が戻って来た。


バハ「荒れ地というか森というか未開の地が多くてな。

   住人はそう多くはないようであったがアンデッド達は健在だった。

   住人の生活は豊かとは言えないがそれなりに平和に暮らしておった。

   が・・・生活水準が・・・元魔物達だから仕方がないのか低いぞ。

   何かと改善の余地がありそうであったな」


バハムから聞いた話で驚いたのはまず食生活・・・

焼くか生の肉のみ! うそでしょ?って感じだった。

家や衣服なんかは普通に一般的な物で種族によって多少の差があるくらいなものらしい。

町と言うよりは集落という感じで100名前後の集まりらしいんだけど、一応貴族もどきは居るらしい。

一瞬うげっと思ったけども、人々を纏めている長老や各種族の長って感じらしいのでちょっと安心した。

取り敢えず儂という魔王が現れたって事は噂になってるらしく、随分と噂になるのが早いなと思ったらブワンと強力な魔力を感じたからだそうな・・・

まぁ後は実際に自分の目で見て回る方がよさそうかなぁ、これだと。


リヴァさんはリヴァさんで旧ガルド大陸を囲んでいた海域を解除して、この魔国周辺に新たな海域を作ったのだそうだ。

リヴァさんの眷属が守ってくれると言うので安心だね。

ゲイザーくんは何処に行ってたのだろう?

昔馴染みのマンドラゴラやドライアドに声を掛けて来たって?

ついでにリーパーのじぃちゃんにも会って来た?

マジかまだ元気に生きてるのか、儂も会いたいなぁ。

え? 一族連れてこっちに引っ越してくる準備してるって?

アクティブだね、リーパーのじぃちゃん・・・

えーと、じゃぁ家とか用意しておいた方がいいのかな。


デュ「これは早急に人材募集をした方がよいな」

アリ「左様でございますね。ですがそれよりもまずは・・・

   狩りにまいりましょう、狩りに!今すぐ早急に!」

グレ「いきなり狩りかぃ!」

アリ「食料が何もございませんでしたので」

  「「「 は?! 」」」

グレ「先に言ってよぉー!すぐ行こう。腹減ったし!」

バハ「先程ブルックスを見かけたぞ、あれの肉は旨い」

グレ「ブルックスが何かは解らんけどソレにしよう。旨いならそれでいい」


とバハ様に連れて来てもらってみれば・・・神話に出て来そうなほど巨大な雄牛が居た。

どの位の大きさかって?儂の伸長170㎝

その儂が牛の前足と同じだったさ(トオイメ)

驚きや恐怖よりも食欲が勝った。


グレ「サーロインにロースにバラ肉にスネ肉にモモ肉に

     ヒレ・ランプ・テールにタン!!焼き肉食べ放題ー!!」


ああ牛筋煮込みも食いたいしモツ焼きもいいな!骨でスープも作れるな。


グレ「内臓も捨てないでー!! ホネも捨てないでー!!」


どうやらこの叫びは周囲にも響いたようで 後に「食欲魔人」とささやかれた事をこの時の私は知らなかった・・・

何か誤解があるようだが、儂は食べる事も好きだし作るのも好きだけど量は食えない。

小食なんだが?・・・


読んで下さりありがとうございます。

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