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3:あれこれ確認① ~シカ~

家の間取りは4LDKだったんだけどね?

なんか部屋割りはすでに決まっていて、ご丁寧にドアに名前がついてたわよ。

ボブと私は同室になってたし。

いやそれはそれでいいんだけどね?

でもあからさまだとちょっと恥ずかしいじゃない?

なのに2人共「今更だろ?」なんて言うし・・・


まぁいいや、キッチンで何か作ろう。

一応パントリーと冷蔵庫みたいな物があった。(冷凍庫はなかったけども)

有難いことに数日分の食糧が完備されていたので簡単な物を作る事にした。

根菜類もあるし燻製肉もある。ごろっとスープでいいかぁ♪

後はパンを炙ればいいね!


シカ 「あ、カズラはパンダだから笹ONLY?」

ズラ 「いや普通に食えるんじゃないかな、たぶん!」

シカ 「ほいほーい」


人数分を用意してテーブルに並べる。

出来たよと声を掛ければ、皆がいそいそとやって来た。


ズラ「あー、腹減った」

シカ「もしかしてさっきのお腹の鳴った音って」

ズラ「俺じゃないぞ」

ボブ「僕だね!」

シカ「ボブだったのね・・・」

イザ「まぁ食べるか」

「「「 いただきまーすっ 」」」


イザ「旨いな」

ボブ「さすがシカ♡ 美味しいよ!」

ズラ「料理は旨いのになぁ、なんでゲームになったらへっぽk・・・」

シカ「ねぇ~、不思議よねぇ。 なんでだろうねぇ~・・・」

イザ・ズラ「「ねぇ~、じゃねぇんだわっ」」(笑)

ボブ「今はシカのお陰で美味しいご飯食べれるからいいんだよ!」

シカ「ボブ♡」

ボブ「シカ♡」

ズラ「はいはいはいはい。そうゆうのは2人きりの時にやってくれ」

シカ「あ、はい」


食後はお茶を飲みながら地図(紙のやつ)を確認してみる事にした。

えーと・・・ヴァル・ガルド・ポス・ムスペル・・・

ん? 聞き覚えがある名前が見えるよね。

知らない名前もあるけどさぁ。


イザ「これってさ・・・前の大陸名が国名になってる?」

ズラ「だよなぁ。ニブルは魔国になってるからここが姐さんの居る場所か?」

ボブ「まさか前の世界の何百年後とかだったり?」

   「「「 ・・・・ 」」」

シカ「まさかぁ~・・偶然よ偶然!」

グレ「はい、ボブ正解! あれから600年後の世界だね」

ズラ「うおっ、姐さん!」

グレ「まぁあれだ、細かい事は気にするな」


姐さんはイシュカ様と取引して黒の世界樹になる代わりに自分が目覚める時には私達も一緒にと頼んだのだと、ものすごくざっくりした説明をしてくれた。

それでもって、ガルドには絶対行くなとも言われた。


シカ「なんでガルドは駄目なんだろう?」

ズラ「シカ、お前忘れたのかよ。思い出してみろよ」

イザ「あの時何故俺達はカラエチリから脱出した?」

シカ「だって深淵なる闇はもう無いんだよね?」

ボブ「だからって人族の本質が代わるかな?

   特にガルドは変な人しか残って無かったんだし」

シカ「え?」

ズラ「つまり、またロリ変態に誘拐されたりしてもいいのかって事だよ」

イザ「聖女だ勇者だ聖獣だ精霊だなんて解って見ろ。

   めんどう事に巻き込まれるんだぞ?」

シカ「でもそれって人族だけに限らないよね?」

ボブ「シカ、本当にあの出来事覚えてないの?・・・

   あの時の姐さんやアリアンの気持ち、忘れたの?」

シカ「え? 私なにか大事な事忘れてる?・・・」


あの時の・・・カラエチリからの脱出の時って確か・・・

そうだ!

なんで忘れてたんだろう。

姐さんにあんな事二度と背負わせたくないし、アリアンにあんな悲しい思いをさせたくない。

って私が怖がってしまったんだけど・・・


シカ「ぅわぁ・・・思い出した。アリアンごめんよぉぉぉぉ」

グレ「待て待て、なんでそうガルドに行く方向の思考になってる。

   儂オアシスに行けって言ったよね?

   ガルドは真逆だから近付かなきゃいいだけだよね?」

シカ「はっ、そうだった。スンマソン・・・」

ズラ「姐さん、オアシスには何かあるのかな?」

グレ「もう1人の儂が待ってるよ。

   詳しくはボブに聞いてくれぃ」


もう1人の姐さんって誰?

あ! あの叩き起こされた時のかぁ。

頭の上に?マークが出てそうなイザたんとカズラに説明した。(ボブが)

イザは別世界にもアンコたんとマロたんが居たんだと喜んでいたけど、アンコたんの事を聞いて静かに泣いていた。

カズラは別世界の姐さんまでって、どんだけ姐さん不運なんだと嘆いていた。

そう言えば、アンコたんをあんな目に合わせたのも人族だったっけな。


ボブ「取り合えずさ、オアシス向かうにしてもまずはポートリオだっけ?

   そこで買い出しとかして準備した方がよくない?」

イザ「確かにそうだな」

ズラ「少し町の中うろついて情報も仕入れたいよなぁ」

イザ「だな、今のこの世界がどうなってるのか知りたくはあるな」

シカ「じゃぁさ、明日私とボブで・・・」

ズラ「却下、シカだとまた攫われそうな気が・・・」

シカ「ちょ、カズラ。フラグ建てないでよぉ・・・」

イザ「かと言ってボブもいかにも精霊です!みたいな姿になってるしなぁ。

   無難なのは俺とカズラか?」

ボブ「でもパンダも目立ちそうじゃない?」

シカ「熊の突然変異とか超レア種とかでいいんじゃないかな?

   駄目なら何か着ぐるみでも・・・」

ズラ「着ぐるみなんて今ねぇだろ!」

イザ「山奥で見つけた突然変異って事で・・・」

ズラ「なぁ、パンダの鳴き声ってどんなのだ?」

  「「「 ・・・ 」」」

ボブ「熊の突然変異だから熊っぽく鳴けばいいんじゃ?」

シカ「間違っても喋らないでね?」

ズラ「シカじゃあるまいし喋んねぇよ」

シカ「えー・・・」


シカじゃあるまいしって失礼な!と思ったけど口にはしないでおく。

大丈夫だと言いながらやらかすのが私ですし?

誘拐とかだって毎回毎回そんなちょいちょい攫われないよと思っても攫われてますしおすし?

今回は本当に気を付けようと思う。

いや、毎回気を付けてはいるのよ?いるんだけどね?

おかしいなぁ・・・


カズラが欠伸を連発し始めたので、今日はもう寝ようって事になったのでそれぞれ部屋に戻る事にしたんだけどね?

忘れてたよ、私ボブと一緒の部屋じゃん。

皆「何を今更」って言うけどさぁ・・・

ちょっと昔の事を思い出しちゃったんだよねぇ。


 【ねぇシカ。脇の匂いってさ、森林の匂いがしない?

  え?僕だけなのかなぁ。

  シカにも嗅がせてあげたいなぁ。本当に森林の匂いがするんだよ?】


ボブがゲームの中でそう言った事があったけ?

だから今緑の精霊になってるのかなぁ?

あとでコッソリ嗅いでみようかなぁ?

って私は何を思い出して何を考えてるのよ・・・

気が付けば私はいつのまにかボブに抱えられてベットに入っていた。


・・・


森林の匂い?・・・

だめだめ、忘れて私! 森林の香りなんて・・・

ヒノキの匂いかな? それとも杉とか? まさかの青臭い草の匂い?

って、そうじゃないのよ。気にしたらだめ! 忘れるのよ! 考えないのよ!


・・・


・・・・


眠れるかな・・・

【ねぇシカ。脇の匂いってさ】のくだりですが、実はこれボブシカのモデルになった友人達が実際にゲーム内で会話した内容です。

仲間内皆で盛大に吹きましたね・・・


読んで下さりありがとうございます。

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