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4:家の中と外を確認しよう

その後も皆の話は続いた。


「でね。僕達もスキルってのを貰ったんだよ」

「そうそう。バステト様がね、交渉してくれたのにょ」


この子達にも何かしらの詫びをするべきだろう!とアヌビス神がスットコ神に詰め寄ってくれたのだそう。

外猫達が獣人になったのもこの世界に順応する為だったみたい。

で、皆何のスキルを貰ったのかと言うと、聞いて驚いた。

料理だったり掃除だったり洗濯だったり。

中でもキナ・にゃーたん・チロ・ハチがハンターを選んでたのには驚いた。

確かにらしいと言えばらしいのだけれども・・・

ねずちゅーさんやチュンコを狩ってたくらいだしね?・・・


「皆でかぁたんの役に立てるように相談したの!」

「「「 ねぇー 」」」

「だからかぁたん、1人で頑張らなくてもいいのにゃぁ」

「皆で協力してやるニャン」


そっかそっかぁ、皆で相談したのかぁ。

かぁたんの役に立てるようにって考えてくれたのかぁ。

かぁたん嬉しくて泣いちゃうよ?

うるうるしてたらアンコがそっとタオルを差し出してくれた。


ひと段落した所で家の中を見て回る事にした。

今居るのは広々としたLDKで、カウンターキッチンになっていた。

壁際にはキャットウォークも設置されているし、キャットタワーもある。

但し、猫組は一回り大きくなって小振りの中型犬くらいの大きさになっているので猫用品もそれに合わせて大きくなっている。

タワーなんて柱ですかってくらいゴツイ。まぁ壊れにくそうでいいんだけれども。


ダイニングにはこの人数なのでローテーブルが置かれていた。

ちゃんと人数分のクッションも用意されている。

生成のシンプルなクッションで有難い。

フリフリレースクッションとかだったら変な声が出ていたかもしれない。

猫組用のもう少し低めになったローテーブルもあったので皆で一緒に食事が出来そうだ。


リビングには毛足が長めのラグが引いてあり、こちらにもクッションが置いてある。

こちらのクッションは2種類あり、普通のクッションともう1種類はビーズクッションもどきだった。

これは嬉しい。ごろごろとまったりするには最高じゃないか。

一応ソファもあった。3人掛けのローソファーと2人掛けのローソファー。

色はダークブラウン。

床も壁もオーク材ぽい色合いなのでダークブラウンとも合っている。


1階部分はこのLDK以外に私の個室とお風呂やトイレがあった。

ちなみにお風呂は大浴場みたいに広くて全員入っても余裕そうだし

トイレは大所帯なので3つも用意してあった。

ちゃんと水洗だったので安心したよ(苦笑)


2階部分は獣人組の個室が用意されていた。

1部屋6畳くらいの大きさらしい。

私の個室は、猫組と一緒になるので15畳ぶんくらいありそう。

とは言え、どうせ皆家にいる時はリビングに集まって居そうなので個室=寝室だよね。


こうやって一通り見てみると随分と大きな家に感じるけど、外にでて見ればちょっと大き目なログハウスにしか見えない。

どうやら空間魔法の応用らしくスットコ神が気を利かせてくれたみたい。

お貴族様じゃあるまいし大きな家はちょっとね・・・


ちゃんと庭もあって10坪くらいの広さかな。

野鳥用の餌台や巣箱もあって・・・

チュンチュンッ ピュイッピュイッピュルルルッ  クァークァー

おぉ、この世界にもシマエナガや雀、鴉も居るんだ。


「かぁたん、チュンチュンもピュイピュイもカーカーも居ないニャ」

「ん?」

「一緒に巻き込まれた子達にょ」

「あー・・・」


って待って? それ大丈夫なの?・・・

居ない種連れて来て大丈夫なの?!

シマエナガは2羽だし鴉も1羽だからまだいいとしても雀は・・・2~30いたような?・・・


「大丈夫らしいニャ。

 LV上がったら進化してこの世界に馴染むらしいニャ」

「へー、そうなんだ。

 LVねー・・・

 ・・・・・・・


 あの子達にもLVってあんの?!

 え? どうやってLV上げすんの?!」

「知らないにゃん、LV上がったらかぁたんともお話出来るにゃん。

 その時聞いてみるといいにゃん?」

「なるほど?・・・」


たぶんシマエナガはうちに餌を食べに来てたあの子達よね?

鴉は真冬の突風に煽られて羽を怪我してたあの子よね?

雀達は納屋に住み着いて雀団地にしちゃったあの子達よねぇ?・・・

そっかぁ、来ちゃったかぁ巻き込まれちゃったかぁ。

解かったよぉ、かぁたんは君達の餌確保も頑張るよ・・・ ハハハ・・・


おっと話が反れてしまった。

庭にはすでに草花も植えて合って、端っこには2mの畝が3つ作ってあった。

ちょっとした野菜なら育てられそう。

休憩用のベンチも置いてある。

きっとこういう気遣いはあの3神なんだろうなぁ。


こうやって見ていると異世界に来た気はあまりしないけど

この世界には電気が存在しない。雷属性の魔法はあるけどね。

代わりに魔石を使った魔道具が存在する。

冷蔵庫や冷凍庫ほどではないけど、保冷箱もあるしコンロもある。

あの水洗トイレも水の魔石が使ってある。

お風呂だって魔石のお陰で自動給湯なので便利だ。


基本的な生活魔法は種族関係なく皆使えるらしいし。

通貨は紙幣がなくすべて硬貨なのだけど、感覚としては円と似たようなものらしいのですぐに慣れると思う。ちょっと重そうだけど。


魔法や魔石が存在するので、当然なのかな?

魔物や魔獣、精霊や妖精。そういったものも存在するらしい。

ちなみに魔物は知性や魂が存在しないので安心して倒してもよいそうだ。


人?として存在する種族には

人族(ヒューマン)獣人(ビースター)竜人(ドラゴニアン)・エルフ・ドワーフ・魔族(デモニアン)があるらしい。

魔族と言ってもよくあるパターンの悪役ではなくて平均魔力が高い種族って位置づけみたい。

まぁ私は魔族とか好きだからあまり気にしないのだけども。


そしてギルドも存在する。

商業ギルド・ハンターギルド・冒険者ギルド・職人ギルドの4つだ。

商業ギルドは名前の通り、店舗を構えたり貿易をしたりと商売人の為のギルド。

ハンターギルドも名前の通り、狩りをする人の為のギルド。

冒険者ギルドはダンジョンの探索や攻略、採取系の依頼などを請け負う人の為のギルド。

職人ギルドは物作りを生業にしている人の為のギルド。

私達だとハンターギルドと職人ギルドになるのかな。

おっと、そうだよ。ギルド登録に行かないと。


「よし、皆で町に行ってギルド登録しようか」

「待ってかぁたん。あのね、先にご飯食べた方がいいと思うのにゃ」

「あ、それもそうか。忘れてたぁ」


ご飯は料理スキル持ちのちゃーちゃんが作ってくれていた。

あの可愛い肉球の手で作ってくれたんだろうかと思うとニマニマしてしまう。

焼き立てのバターロールとカボチャのポタージュ。

それにスクランブルエッグとサラダ。

朝から豪華だった。

だって今までなら1人だからパンとカフェオレで終わらせてたんだよね。

しかも皆で一緒に食べるからなおさら美味しく感じてしまう。

そう、皆で一緒に。

マロ、アンコ、キナ、チロも一緒にあのローテーブルで食べてた。

猫ってサラダ食べるっけ?・・・

うん、元々食べてたね。キュウリとかキュウリとかキュウリ。

特にアンコたんね!ショリショリ食べてたよね。


まぁ異世界だし気にしない方がいいのかもしれない。

読んで下さりありがとうございます。

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