一つの物語〜それぞれの思想編4〜
登場人物
・アカリ
サツキの後輩でトモカの妹、姉のトモカより先輩のサツキの方に懐いている、そのせいか言う事や話し方がサツキに似ており、リュウイチにため息いをつかせる事がほとんどである。
また、リュウイチやユキタカの事をお兄ちゃんと呼んで慕い、自分は未来の妹だと自信たっぷりに言って、トモカとユキタカを赤面させる。
ヘヴンの隊員研修生であり、戦闘スタイルはサツキと同じで怪力と格闘戦で対象を排除する。
・サツキ
リュウイチの幼馴染でミツキとは3歳離れた姉妹。一等粛正官サツキ部隊の隊長。並外れた怪力の持ち主で、それが災いして被害を拡大させてしまう事がしばしばある。本人は一応気をつけて行動したいるもののなかなかそれが実らない。
姉のミツキ同様リュウイチに好意を寄せているが、時にミツキ達を応援するそぶりを見せたり、リュウイチに迫ってからかったりする事が多く、何を考えているのが分からない時がある。姉に似て顔はかなり綺麗に整っていて、サラッとした茶髪のセミロングが特徴
・ユキタカ
リュウイチの弟で二等粛清官。
お気楽極楽がモットーでいい加減な態度が多く、戦闘になるとやや好戦的になる。兄のリュウイチとは違い、砕けた物言いが特徴でそれをたまに注意される。
トモカに告白され、一度は破局の危機に陥ったがリュウイチのアドバイスにより本格的に交際するに至った。トモカに告白されただけあり内面には心優しい部分がある。その点は周りも納得しているが基本的には
ヘタレでいい加減な性格をしている。
戦闘スタイルは大剣で相手を豪快に薙ぎ払うが、一応リュウイチと同じくナルミ流を基礎としておりたまに似た技を使う事がある。
・トモカ
ユキタカの恋人でサツキとは仲が良いが、敬語で話す。二等粛清官であり容姿端麗で慈愛に満ちたその性格と容姿から隊員達の間では"戦場の天使"と言われている。穏やかな性格だが、リュウイチ達が認めるくらい芯が強く、他人を見極める能力が高い。戦術は主に魔法と治癒術、弓の様な魔力を凝縮させた独特の武器を用いて戦い、遠距離支援を担当している。
ーー数十分前・二等執政官ベース内ーー
あーあ、結局りゅういちお兄ちゃんとまともに話せなかったなぁ……せっかくアピールしてたのに……
「ア・カ・リッ!なぁにぼんやりしてるのかなぁ?」
ひゃあ!!
突然後ろから抱きしめられて私は思わず驚きの声を上げてしまった……その瞬間、他の人達が私に痛い視線を向けてくる……
「ご、ごめんごめん……ちょっとサツキ先輩!いきなり抱きついて来たから、ビックリしたじゃないですかっ!」
目立たないように声をひそませながら、未だに離れないサツキ先輩に文句を言った。
「えへへ♪ だってせっかく見学に来てるのにボーッとしてるんだもん、どうしたのかなぁと思って♪」
うっ……気持ちが表に出てしまったみたい……サツキ先輩に心配とか迷惑かけないように気を付けなきゃ
「ご心配おかけしてしまってごめんなさい、私なら大丈夫ですよ!」
「そう?ならいいけど、あたしはてっきりりゅうくんの事考えてるのかなと思ったんだけど……大丈夫ならOKっ!♪」
鋭い……やっぱりサツキ先輩の前ではりゅういちお兄ちゃんの事を考えないようにしなきゃダメだな……でもついつい考えちゃうんだよなぁ……
「サツキ隊長、ご質問したいのですが宜しいでしょうか?」
「え、あぁはいはい、何かな?」
同じ研修生の人がサツキ先輩に声をかけ、それに明るく対応する先輩。
誰にでも分け隔てなく接する姿は正しく、私が憧れる先輩像そのものだった。
やっぱりサツキ先輩もカッコイイなぁ、こんな立派な先輩にあんなに慕われるなんて、りゅういちお兄ちゃんも……ありゃ、またりゅういちお兄ちゃんが出て来ちゃった……あぶないあぶない……
「おい、お前」
そう言えば、りゅういちお兄ちゃんはミッションに行ってるのかな?
「おい!」
もし行ってないなら一緒に帰ろうかなー?あ、でも確かユマリさんを毎日送るみたいだから一緒には帰れないか……どうしようかなー?
「おい!話きいてんのかよ!」
「うっさいなー!さっきから "おい" だの "お前 "だの!今作戦タイムしてるんだから邪魔しないでよ!」
「んだと!?てめぇこそ最初から返事しやがれ!」
「コラコラ〜!騒がしくしたらダメでしょ!見学中は静かにしなさいっ!!……ふふ、あたししっかり先輩してる〜っ!後でりゅうくんに褒めてもらお〜っと♪ 」
サツキ先輩、心の声だだ漏れだよ……ま、まあうるさくしちゃった私たちがわるいんだけど……というかこいつ誰っ!?……あぁ、確かあの時りゅういちお兄ちゃんに……
「ちっ……おい、さっき兄貴の名前出してやがったが、お前兄貴とどんな関係なんだ?」
「はあ?いきなりなにさ、君ってさっきりゅういちお兄ちゃんに叩きのめされてた人だよね?つまり下位の人って事だよね?そんな人が気安く私に話しかけないでくれる?あとりゅういちお兄ちゃんを兄貴とか呼ばないで」
私はそう言葉を立て並べ一蹴した。りゅういちお兄ちゃんに注意されたくせに……
「てめぇに兄貴の何が分かるんだよ!てめぇこそ兄貴を気安くお兄ちゃんとか呼びやがって、てめぇは兄貴のなんなんだ?」
むかつくぅーーー!!てめぇてめぇって呼んで何様なのこの人は!?
でもサツキ先輩に注意されたし我慢しなきゃぁぁっ!!
「……あのぉ、てめぇとか言わないでくれる?私
はアカリ・ニシミヤ……君は?」
「俺はソウヤ・キドだ、お前の名前なんて知りたかねぇよ、良いから大人しく質問に答えな!」
あれかな?この人ってもしかしてぶっ倒されたいドMさんなのかな?関わりたくないんだけど……
「もお〜君は跳ねっ返り屋さんだね〜……キド君?これ以上騒がしくするとお説教だぞぉ!」
「お前でも良い、お前らは一体兄貴のなんなんだ?それに兄貴はどこに居るんだ?これ以上お前らの話を聞いててもラチがあかねぇ、早く知ってる事を教えろ!」
こいつ、サツキ先輩にまでなんて口の利き方を!殴りたい、今すぐ一発、殴りたい!
「兄貴??誰の事??」
「ごめんなさいサツキ先輩……この人りゅういちお兄ちゃんの事知りたいみたいなんですけど、しつこくて……」
「あぁ、りゅうくんの事か!キド君、君とりゅうくんのご関係は?無闇に隊員の事を教える事はできないんだけど……」
さすがサツキ先輩、大人の対応をしてらっしゃる!!♪
「俺は兄貴の弟分だ!だから兄貴の事をもっと知りてぇんだよ!」
「はぁ??りゅういちお兄ちゃんにぶっ倒されただけでしょ??」
「んだとお!!あれは俺を漢にしてくださった教示の一つだ!」
はいはい……
私は無視して視線を逸らす。これ以上話してたらこっちまで馬鹿になりそうなくらい会話が成り立たない……後でりゅういちお兄ちゃんに言いつけてやろうかな
「はいはい、落ち着いておちついて!あたしとアカリはりゅうくんの恋人と義理の妹、そしてりゅうくんが今どこに居るかは分からない。ミッションに行ってるかもしれないし行ってないかもしれない……分かったら大人しく見学してて?出禁になったら大変だし、ねっ?♪」
やっぱりサツキ先輩は品格が違うなぁ、こんな人にも冷静に対処してる!♪
それに引替え、この人……とんだ勘違いヤローさんだ
「こ、恋人!?し、失礼しました!まさかそんなご関係とも知らねぇで俺は……!」
「ちょっと!私にも謝るべきじゃない?!そっちからつっかかってきたくせに!」
「あ、ああ、すいませんでした!兄貴のご家族とは思わなかったっす……申し訳ねぇ!」
ありゃ、案外素直じゃん……
「兄貴の家族なら相応の対応をしなきゃ兄貴に叱られちまう、あの人はきっとそういう方だからな!」
……ムカつくけど、当たってる。確かにミナトお姉ちゃんやユキタカお兄ちゃんを大切にしてるし、傷つけたりしたらきっとりゅういちお兄ちゃんすごい怒るかもしれない……私の方がりゅういちお兄ちゃんを理解してると思ったのに、なんでこんな知り合って間もない人が……
「ほっほぉ〜見る目は確かみたいだね、アカリには負けるかもしれないけど、君もなかなかの理解者なんだね♪」
え、私には負ける……?
よかった、私負けてないんだ!!♪
「当然っすよ!兄貴にぶっ倒された時、なんとなくあの人の性格が分かった気がするだ!この人は義理を重んじる人なんだって!!俺も、ダチや家族達を大切にできねぇヤツはただのクズ野郎……イレギュラーだと思ってるんす!俺はそんなヤツらを絶対許さねぇ!だからここへ入ってイレギュラー達を少しでも減らせたらって思って……」
「……キド君、君の思想は何となく理解できるけど、そんな簡単にイレギュラーって判断したらダメだと思うな。中には改善できる人がいるかもしれないし、君みたいに罪を償おうと思ってる人もいるかもしれないよ、違う?」
……サツキ先輩、すごい真面目な顔してる……こんな顔初めて見たかも……
「そ、それは……そうかもしれねぇけど……」
「あたしだけじゃない、きっとりゅうくんも同じ事を言うと思うな……イレギュラーを粛正する力だけじゃない、判断力や責任感も大切だって、りゅうくんならそう言うんじゃないかな?」
当たってる……悔しいけどやっぱりサツキ先輩には負けるな……
…………悔しい?あれ、なんで私こんな……
「す、すみません……確かに兄貴もそう言ってた、もう一度、考え直してみる!どうもあざっす!」
「いいのいいの!そうやって考えながら学んで行けば良いんだから!♪ ……あと "ありがとうございます" ね、それ聞いたらりゅうくんに怒られちゃうよ〜♪」
「うっす!ありがとうございます!」
……悔しい……もしかして私、りゅういちお兄ちゃんの事……
「んん??どうしたのアカリ、またまた考え事ぉ?」
「えっ!?あ、いや……サツキ先輩の予想が当たっててすごいなぁと、思ってたんです!」
……と、私はサツキ先輩の問いかけにハッとして返事をする。
「なんだ、りゅうくんやっぱりそう言ってたんだ!さすがあたし!後で褒めてもらおっと♪」
「さすが兄貴の恋人さん!」
恋人……そうだよね、サツキ先輩はりゅういちお兄ちゃんの事好きなんだから……他の人が踏み入って良い領域じゃないんだよね。
でも、りゅういちお兄ちゃんは誰を選ぶんだろう……?
……私がここに、ホーリーヘヴンに配属される事になったら、りゅういちお兄ちゃんは私を見てくれるかな?
「あ、いたいた!おーいアカリちゃん!」
え……!?
聞きなれた声で私を呼ぶ人が居た、この声は……
「ユキタカお兄ちゃん!?どうして執政官ベースにいるのぉ!?」
「お、やっほーユキタカ君!♪」
「よっ!ってなんだ、サツキ姉も来てたのか、研修生達が見学に来てるってトモカに教えてもらって、彼女と二人で様子見に来たんだけど……にしてもその制服懐かしいなぁ、俺が研修生だった頃と少しデザインが違うけど、昔に戻った気分になるよ!」
ユキタカお兄ちゃんはそう言いながら私達の制服をまじまじと見てる……なんか気持ち悪ーい!
「ユキタカお兄ちゃん……目が変態みたいだよ」
「なっ!?そ、そんなつもりで見てるわけじゃないぞ!?俺は昔をしみじみと思い出してだな!」
私の一言であたふたするユキタカお兄ちゃん……こうして見ると、あのりゅういちお兄ちゃんとは全然似てないなぁ……真逆って感じだし
「もー……あれ、そう言えばお姉ちゃんは?二人で来たんでしょ?」
「あートモカなら……ほれ、差し入れ!これ買う時に自販機前でこれ持って先行っててって、別れたんだよ」
そう言いながらユキタカお兄ちゃんは冷たくひえたミルクティーを手渡してくれた
「わーありがとー!」
「あれ〜あたしのは〜!?」
サツキ先輩は意地悪く言いながらユキタカお兄ちゃんにせがんでいる、対するユキタカお兄ちゃんはあたふたして困り顔をしていた
「ユキタカくーん……!アカリ、お疲れ様。サツキ隊長もご苦労さまです!あの、これ良かったら飲んで下さい」
そんなやり取りをしてる二人の後ろからお姉ちゃんが控えめな呼び声をかけながら部屋に入って来た……と、同時にお姉ちゃんは準備していたかのようにサツキ先輩に飲み物を手渡した。
「あ、お姉ちゃん!お疲れ様!どうしてサツキ先輩が居るって分かったの?」
「サツキ隊長の部下だものそれくらい分かるわよ」
「さっすがあたしのトモカちゃん!いい子いい子〜!♪」
サツキ先輩はお姉ちゃんの頭を撫で回し感激している……しかもしっかり貰ったジュースをいつの間にか開封して飲んでいる……さすがサツキ先輩!
「ん?んっ??あんたら一体誰だ……?」
「ん?そう言えばお前こそ誰だ?」
ユキタカお兄ちゃんとキド君が私達のやり取りを見て疑問の表情を浮かべている。確かにキド君からしたら、突然現れた二人が目の前でこんなじゃれついてたら不思議に思うよね……
「あ、ごめんなさい……!私、アカリの姉でトモカ・ニシミヤといいます。宜しく……お願いします……」
「お姉さん!?って事は……えっと、兄貴の義理の妹?さんっすか?」
「あ?兄貴……!?誰の事だそりゃ……」
もおー話がややこしくなるからせめて今だけその呼び方止めてくれないかなぁ!!
「はいは〜い、あたしが説明してあげる♪ この子はキド君、アカリと同じ研修生で、こっちの少〜しだけ冴えない顔してるのが、トモカちゃんの恋人さんのユキタカ君、りゅうくんの弟だよ!三人とも仲良くしてね♪」
「あ、兄貴の弟さんっすか!?じゃ、じゃあ俺と同じっすね!俺、兄貴の弟分のソウヤ・キドっていいます!よろしくお願いします!!」
ちゃっかり弟分とか名乗ってるし……本当に図々しいなぁ、りゅういちお兄ちゃんが注意しそう。
「あ、兄貴?弟分?なんだかよくわかんねぇけど……俺はユキタカ、ヨロシクな!……あと冴えない顔してねぇから」
「兄貴の弟さんのユキタカ兄ぃの恋人さんでいらっしゃるトモカ姉ぇって事は……あれっ!?お二人はまだご結婚されてないんすか!?」
「け、結婚!?」
「け、結婚!?」
キド君の質問に二人は仲良く口を揃えて驚く……その反応、もうそろそろ慣れたら……?と言うか認めちゃえ!!♪
「サツキさんがニシミヤさんを義理の妹だと
言ってたんですが……」
「義理の妹!?」
「義理の妹!?」
……も、もう慣れよ?二人とも……さすがにもう慣れようよ。ね?
「ま、まだ……俺とトモカはそこまでは行ってねぇけど……そ、その……その予定ではある……!」
おぉ!ユキタカお兄ちゃん言うねぇ!!対してお姉ちゃんは!?
「よ、予定……!?あ、ありがとうユキタカ君!私その……とっても嬉しい、そうなれたら良いな……!」
お姉ちゃんも中々素直になってきたねぇ!顔真っ赤にしながら否定しないなんて……うんうん、進歩してるねー!♪
「お二人の式にはぜひとも俺も出席させてください!俺二人を応援しますから!!」
「はーい、私も出席したーい!!」
「あっははは!これは二人とも結婚しない訳にはいかなくなったねぇ♪ 頑張ってね二人とも!♪」
良いなぁ二人とも、幸せそう!♪
私もこんなふうにみんなから応援されたいなぁ!!♪
…………あ……
私は再び現実に目覚めさせられた……私は妹的存在でりゅういちお兄ちゃんからしたら私なんて……私なんて……私は……サツキ先輩の幸せを……決めなきゃ、ちゃんと……どうするかを……
……そう考え、私はふと周りを見渡してみるといつの間にかみんなの視線が再びこちらに注目している事に気づいた。
「あっ……そう言えば見学中だったんだっけ?え、えへへ……」
「ご、ごめんなさい!」
「ご、ごめんなさい!」
私とサツキ先輩は同時に謝り頭を下げた……うぅ、入隊試験に差し支えないと良いけど……
「ふふふ!随分仲が良いんですね、皆さん。なんだか少し羨ましいなぁ」
なんて事を考えていると、かなりの美人さんが話しかけてきた……誰だろう?制服を見る限りここの隊員みたいだけど……
「急にごめんなさい。本日からこちらのセントラル本部に配属する事になりました、特務執政官ハク・ミドリ部隊隊長のハク・ミドリです。宜しくお願いしますね、皆さん!」
「こ、こちらこそ!俺は二等粛正官のユキタカ・ナルミ、こっちは恋人のトモカ・ニシミヤ……です、ヨロシク」
「俺はキドだ」
「あたしは一等粛正官のサツキ・アサギリ、こっちはあたしの可愛い後輩で研修生のアカリ・ニシミヤ、よろしくねハクちゃん♪」
自己紹介を終えると、ミドリさんは綺麗な笑顔を浮かべながらみんなを見渡した……怒られちゃうのかな?
「私も転属してきたばかりで、まだここにいる皆さんの事をよく知らないのですが、きっと許してくれますよ。もしも許されなかったら、直ぐにここから追い出されてしまってるでしょうし。だからきっと大丈夫です!」
優雅な人だなぁ、サツキ先輩が明るくて元気の良い可愛い先輩なら、ミドリさんは落ち着いていて、綺麗で心優しい優雅な人って感じ
「ねえハクちゃん、特務執政官って言ってたけど、どうしてこのベースに居るの?」
「自分の部隊に配属している人達に挨拶をしてまわっていたんです、少しでも早くここに慣れて良い連携をとれたらいいなと思って」
「りゅうくんやみぃ姉と同じだぁ!良い隊長さんだね、ハクちゃんは♪」
サツキ先輩は自分の名前を言わなかったけど、サツキ先輩もりゅういちお兄ちゃんやミツキさんと同じなんだよね。謙遜するサツキ先輩も素敵です!
「そんな、まだ顔を覚えるのが精一杯で私なんてまだまだですよ!あ、それより、立ち聞きするつもりじゃなかったんですが、先程リュウイチ……さんの事をお話していませんでしたか?」
ムッ…………
「ああ、まあな。俺はリュウ兄の弟でこいつらはみんなリュウ兄の仲間って感じの関係だ。リュウ兄に何か用か?」
「いえ、用という程ではないんですが、同じ特務執政官同士なのでご挨拶しておきたくて、さっき執務室をお訪ねしたのですが、お留守で……」
「なるほど、だから俺たちなら知ってるかもしれねぇって思ったわけか。でも残念だが俺たちも兄貴の居場所は知らねぇんだ、むしろこっちが知りてぇくらいだしな」
ユキタカお兄ちゃん達がそう教えると、ミドリさんは少し残念そうに表情を曇らせた。
SPDで呼び出せばすぐ分かるかもしれないけど、前みたいにミッション中で邪魔しちゃ悪いし……
「じゃあ、カイ君に連絡してみようか?りゅうくんの居場所きっと知ってると思うし♪」
なるほど、りゅういちお兄ちゃんに直接連絡せずカイさんに連絡とれば良いよね!さすがサツキ先輩!♪
サツキ先輩はそう言いながらSPDを取り出しカイさんに連絡し始めた。
……またりゅういちお兄ちゃんに会える……!♪
キラ
「一つの物語小話劇場!皆さんお疲れ様です、キラです!」
リュウイチ
「愛想の良いやつだな、お前の義理堅さは中々のものだ、その精神忘れるなよ」
キラ
「はい、ありがとうございます!でもリュウイチ隊長こそ義理堅いじゃないですか、更にまた新しい仲間も増えてますし、リュウイチ隊長には負けますよ」
リュウイチ
「そのせいで僕の執務室は大盛り上がりしてるし、一概に良いだけとは言えないけどな」
キラ
「そうでしょうか?その人数の数だけリュウイチ隊長の心の良さが証明されてると思いますが」
リュウイチ
「ふん……次回、一つの物語〜それぞれの思想編5〜……せめて僕の執務室に集まるのをやめてもらいたいね」
キラ
「ふふ、照れ屋さんなんですね、リュウイチ隊長は!」
リュウイチ
「やかましいっ」
次回掲載日6月28日




